コミットメントにコンセンサス? 聞き返せないカタカナ語集の【20代の認知度】【意味】【使い方】・後編

上司「そのプラン、クライアントとアウトラインをコンセンサス取って、ブラッシュアップしといて。あっ、リマインドするのも忘れずにね」 部下「……」

コミットメントにコンセンサス? 聞き返せないカタカナ語集の【20代の認知度】【意味】【使い方】・後編

上司「そのプラン、クライアントとアウトラインをコンセンサス取って、ブラッシュアップしといて。あっ、リマインドするのも忘れずにね」
部下「……」

ある日突然上司からこんな指示が来たら、あなたはどう対応しますか? 転職に突然の部署移動。皆さんの身に、明日カタカナ語の恐怖が襲いかからないとも限りません。前回の世論調査に引き続き、20代の男女300人にカタカナ語の認知度についてアンケートを実施し、認知度の低かったカタカナ用語の意味とキャリアコンパス編集部独自の解釈を解説していきます!

 

1.コンセンサス


【20代の認知度】
意味を知らない…57.7%
知っているがあまり使わない…32.0%
使っている…10.3%

【意味】
意見を一致させること。合意を得ること。

【使い方】
「理事会で○○君の人事に関する協議をした結果、無事コンセンサスが取れました。来年度から広報部の部長として働いてもらいます」

【キャリアコンパス的解説】
主にプロジェクト進行上の上司やクライアントとの合意形成などの場面で使われることが多い。「コンセンサスを取る」などの表現で用いられ、これが上手くできるビジネスパーソンは仕事ができるという評価を受ける。同義語として「握る」という言葉があり、主に水面下での交渉時に使われる。

2.クレデンシャル


【20代の認知度】
意味を知らない…85.3%
知っているがあまり使わない…9.3%
使っている…5.3%

【意味】
辞書的な意味合いとしては、資格証明や信任状を指すが、ビジネスシーンでは営業の際の会社紹介、実績紹介の場面で用いられる。

【使い方】
「貴社とはぜひ一度お仕事をさせていただきたいと思っていました。今度クレデンシャルにお伺いさせてください」

【キャリアコンパス的解説】
英語本来の「信用」「資格」の意から端を発し、営業時にクライアントに見せる過去実績資料、ならびに会社紹介や実績紹介を「クレデンシャル」と呼ぶようになる。「営業」と言うと少し引いてしまうお客さんに対して、「クレデンシャル」と言うと、どこか崇高な行為のように聞こえるため効果的。業界内では略して「クレデン」と使われることも多い。

3.ブラッシュアップ


【20代の認知度】
意味を知らない…53.0%
知っているがあまり使わない…33.3%
使っている…13.7%

【意味】
質や技術を向上させる、磨き直すこと。ビジネスシーンでは品質や技量に改善の余地がある場合に、用いられる。

【使い方】
「この企画はあと少しブラッシュアップしないと、お客さんには持ってけないね」

【キャリアコンパス的解説】
アイデアや企画、計画などのダメ出しのタイミングで使われることが多い。ダメ出しする側は「もう少しブラッシュアップしたら良くなる」と言うことで、やんわりとNGを出すことができる。ダメ出しされる側はNGを出されても「またブラッシュアップして持ってきます」と望みをつなぐことができる。双方に便利な言葉。

4.リマインド


【20代の認知度】
意味を知らない…48.3%
知っているがあまり使わない…33.7%
使っている…18.0%

【意味】
思い出させること。思い起こさせること。

【使い方】
「先月に決まった打ち合わせ日が明日に迫ったので、○○さんにリマインドメールを送っといてもらえるかな?」

【キャリアコンパス的解説】
ビジネスパーソンは常に忙しく、忘れやすい。ビジネスにおける期日やアポイントをあらためて相手に思い出してもらう行為。主にメールで行うことが多い。相手に丁寧な仕事を印象付けることができるが、やりすぎると多少げんなりされてしまう可能性があるので、要注意。今回調査したカタカナ語の中で、唯一過半数が知っていたカタカナ語。

5.コミットメント


【20代の認知度】
意味を知らない…54.0%
知っているがあまり使わない…31.3%
使っている…14.7%

【意味】
辞書的な意味合いとしては、委託や委任。ビジネスシーンでは、約束する、公約、誓約という意味合いで用いられる。

【使い方】
「弊社が環境保全へのコミットメントの意思を明確化することで、業界全体の世間の信頼が高まるかもしれませんね」

【キャリアコンパス的解説】
倒れるときは前向きに。そんな熱血な職場でよく用いられ、その際には目標を完遂する決意や姿勢などを暗に意味する。「コミットする」という動詞で用いられるのが一般的で、コミットする対象は「顧客」「予算」「戦略」など。この言葉が用いられる場面では、「コミットしない」という選択肢はないことが多い。

なぜか、知った途端に使いたくなってしまうのが、カタカナ語の不思議な魅力。それが次々と新しい言葉が生まれ、広がっていくゆえんなのかもしれません。あなたも明日には同僚や上司に得意気に使っているかも!?

↓↓↓調査結果はこちら


※この記事は2013/11/13にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています

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