梅雨が来る前に知っておきたい! 正しい“レインアイテムスタイリング術”

新年度を迎えてはや1カ月。気がつけば、梅雨がすぐそこまで迫ってきています。

梅雨が来る前に知っておきたい! 正しい“レインアイテムスタイリング術”

新年度を迎えてはや1カ月。気がつけば、梅雨がすぐそこまで迫ってきています。

取引先へ行くのに長靴を履くわけにはいきませんし、びしょ濡れのスーツでクライアントとミーティングをするわけにもいかない……と、ビジネスパーソンにとって着るものに困るこの季節。

どんなアイテムであれば、ビジネスの場においてもふさわしく、実用的なのでしょうか。

今回は、リアルな視点からビジネスファッションを提唱するAERA STYLE MAGAZINEの編集長である山本晃弘さんに、雨の日のスタイリング術を教えてもらいました。

ビジネスに使えるレインアイテム4選


「ビジネスにおけるファッションは、日常のものとは違い“相手にどう思われるか”が最も大切です。オシャレやクールであることよりも前に、相手に心地よく思ってもらうこと、ビジネスパーソンとして信頼してもらえることが大前提です。雨の日に使うレインアイテムもそれは同じこと。にわか雨や夕立といった緊急事態にも相手からの信頼を失わないように、身だしなみに気を配るべきです」(山本晃弘さん)

なるほど。それでは実際にどんなアイテムであれば、相手からの信頼が得られるのでしょうか。山本さん解説つきの4点は以下の通りです。

1.フォックス・アンブレラズなどの最上級の傘を使う


「まずレインアイテムで推奨したいのは、フォックス・アンブレラズ(注1)などの最上級の傘です。その理由は良い物を繰り返し使うという“マインド”を見せられるからです。最近では、ビニール傘が簡単に手に入りますが、ビニ傘はビジネスでは最悪。“この人は物を大切にしない、使い捨てをする人だ”という印象を与えてしまいます。20代の若手ビジネスパーソンにとって、ライバルたちに差をつけることもできます。何年、何十年使うと考えれば1~3万円で最上級のものが手に入るのですから、決して高い買い物ではありません。相手の信頼を勝ち取るためにも、修理して何度も使える最上級の傘を使うべきなのです」(同)

2.革靴にこだわらず、ラバーソールのレインシューズを用意する


「雨の日にもかかわらず、重要な商談だから、といって革靴に執着してはいけません。それは雨によるシミや転倒の方が相手から悪い印象を持たれてしまうから。また、防水スプレーなどを使う人がいますが、あれもダメ。長い目で見ると、革靴本来の風合いが失われてしまいます。最近では、量販店でも見た目が普段使いのビジネスシューズとほとんど同じに見えるレインシューズがあるので、一足買っておくことをオススメします」(同)

3.レインコートはビジネスユースのものを使う


「アウトドアブランドのレインコートは、機能的だということは分かりますが、ビジネスの場には向きません。最近ではビジネス用のパッカブル(小さく収納できるタイプ)のレインコートも増えています。山登りの帰りですか? と言われないためにも、見た目は普通だけど高機能素材というものを一つ用意しましょう」(同)

4.スーツの色は青みの強いネイビーがベスト


「強い雨の日はどう頑張っても濡れてしまいます。そこで濡れたとしても比較的見た目に出ないネイビーのスーツを選びたいところです。雨ジミが目立つグレーのスーツは選んではいけません。さらに梅雨シーズンは、湿気も大きな敵です。ダーク系のスーツは、雨の色こそ目立ちませんが、相手に暑苦しさを感じさせてしまうので、あまり推奨できません」(同)

相手の立場になって考えることが大切


いかがでしたでしょうか? レインシューズをなんとなく履くのではなく、「雨ジミのついた靴で相手に不快な思いをさせない」といった相手の視点に立ってアイテムを選ぶ。また、今回挙げたようなアイテムを使うことで、ビジネスパーソンとしての自分の価値を上げることにもつながります。レインアイテムにこだわることで、あなたのビジネスはきっと好転していくことでしょう。

識者プロフィール


山本晃弘(やまもと・てるひろ) / 朝日新聞出版・カスタム出版部。アエラスタイルマガジン編集長。「MEN'S CLUB」や「GQ JAPAN」などの編集を手掛けた後、季刊男性ファッション誌「アエラスタイルマガジン」を展開している。

注釈1:英国にて1868年創業。世界初のステンレススティールフレームやU字断面骨を考案。スタイルと機能を兼ね備えた、世界最高峰の傘ブランド。

※この記事は2014/05/05にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています

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