【家入一真の未来の授業Vol.3】家入式組織論 -未来の組織はどんどん小さくなっていく?-

家入一真/起業家・クリエーター。1978年福岡県生まれ。高校中退、引きこもりから22歳でpaperboy&co.の前身となるマダメ企画を起業。

【家入一真の未来の授業Vol.3】家入式組織論 -未来の組織はどんどん小さくなっていく?-

家入一真/起業家・クリエーター。1978年福岡県生まれ。高校中退、引きこもりから22歳でpaperboy&co.の前身となるマダメ企画を起業。

レンタルサーバー「ロリポップ!」のサービスを成功させ、29歳で史上最年少ジャスダック上場を果たす。1年後に社長退任。現在はモノづくり集団Livertyやクラウドファンディングサービス『CAMPFIRE』を運営するハイパーインターネッツなど、数々の企業、組織の代表として、革新的なサービスを世に送り出している。

家入一真の未来の授業<時間割>


(1)これからの労働概論 -1つの組織に依存するのはリスクでしかない?-
(2)たのしいサービス創造学 -アイデアの消費期限は3カ月?-
(3)家入式組織論  -未来の組織はどんどん小さくなっていく?-
(4)失敗の力学 -コンプレックスこそ最強の武器!-

なぜ君がやらなくてはならないのか?


いいアイデアの持ち主であっても1人では何もできないんです。何かを作ったりアイデアを形に起こす上で大切なのは「どう仲間を巻き込むか」というところなんですよ。そのためにはアイデアがどうして自分がやる必要があるのかっていう必然性が明確じゃなきゃいけない。僕がアパレルやったところで、みんな絶対「?」ってなるでしょ?でも、自分の動機がはっきりしていればストーリーはきちんと構築されていくから、その想いを言葉にすれば自然と人を共感させうるものになって、多くの仲間を巻き込むことができるんです。


これは組織に属するときも同じ。その組織やサービスが持っているストーリーに共感できるか、そしてそのストーリーの登場人物となりたいか、その役割を自分が果たせるのかっていうのをよく考えていく必要がありますね。

これからの組織はプロジェクト型になる


今ある会社という組織自体がそうなるか、会社という枠組みを飛び越えて繋がっていくのかは分かりませんが、これからの組織は家族のような小さな枠組みになっていくと思いますね。例えば、シェアハウスやノマドワーカーが集まるコワーキングスペースが流行っているのもこの流れの一例でしょう。Vol.1の授業で最後に触れたLivertyでは200人程度のメンバーが3~4人の小規模なチームで動いています。複数の案件を掛け持ちもOKだし、ちょっと忙しくなったら抜けるというのもアリにしている。


それはTwitterの「フォロー/アンフォロー」のような感覚かもしれない。しかもあるプロジェクトでは父親的リーダーだった人があるプロジェクトでは、フォローに回る気の利いた妹みたいな役割をしていたりとプロジェクト単位で異なった動きをすることも少なくないですね。ただ、継続的に何かを運営していかなくてはならないときなど、会社という組織の方が上手くいく場合もあります。実際に「BASE」という30秒で誰でもネットショップが始められるスマートECがLivertyから生まれて、それが持続可能なビジネスとして成立したので、リーダーがそれで起業した例もあります。

自分がいなくても滞りなく運営できる組織に


22歳のときから組織の代表をずっとやり続けているんだけど、そのときから変わらないのが、「何もしていないけど毎日いるおじさん」っていう役回りになるまで、自分がいなくても運営できる企業にするということ。立ち上げのときは、仲間たちと二人三脚で肩を組んでやっていくんだけど、ある程度形になったら、どんどん振っていって最終的には何もしない(笑)。多分これからもずっとアイデアが形になるまで行動して、それがビジネスとして成熟したら、またゼロから違うところでアイデアを形にして…というのを続けていくんだろうなって思います。

本日の授業のおさらい


1.これからの組織は、よりコンパクトに、よりフレキシブルに!
2.ストーリーが組織とサービスの最大の強みになる。
3.自分がいなくても大丈夫な組織に!

※この記事は2013/05/27にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています

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