会社員からヨガ講師へ。がむしゃらに働き続けて見つけた、”ナンバーワン”ではなく”オンリーワン”として生きる道

高校・大学を卒業したら、誰もが歩む「就職」という道。本当は、自分の”やりたいこと”を実現するための道だったはずなのに、気づけば目の前の仕事をこなす。そんな毎日になっていませんか?

会社員からヨガ講師へ。がむしゃらに働き続けて見つけた、”ナンバーワン”ではなく”オンリーワン”として生きる道

高校・大学を卒業したら、誰もが歩む「就職」という道。本当は、自分の”やりたいこと”を実現するための道だったはずなのに、気づけば目の前の仕事をこなす。そんな毎日になっていませんか?

そうして、”やりたいこと”への道を閉ざしてしまう人が多くいますが、思いを形にするのに早いも遅いもありません。大切なのは一歩踏み出してみること。自分が本当にやりたいことは何だったのか、入社してから分かることもあるでしょう。

今回話を伺った、ビジネスパーソン向けヨガ講師の風見ひかりさんは、「一度就職してから自分が本当にやりたかったことがわかった」と言います。”ビジネスパーソン向けヨガ講師”という前例のない道を彼女が歩もうとしたきっかけとは何だったのでしょうか?

「やりたいこと……あれ、何だっけ?」とにかく”スキルを積む”ために入った、大手人材会社

 


現在、ヨガ講師としてビジネスパーソンに「ヨガ」を教えていますが、彼女が新卒で入社したのは大手の人材会社。元々、明確に「これがやりたい!」というものを持っていなかったこともあり、「まずは就職をして色々なスキルを身につけていきたい」と思ったそう。

そんな中、なぜ一番最初のキャリアとして前職の会社を選んだのか?その理由は「ビジネスマンとしての力を「最短距離」で身に付けたかったから」。「前職の人材会社であれば、ベンチャー風土の環境の中で、若いうちから一人で考えて行動できる力が身に付けられて、成長できると感じました。何かやりたいことが見つかったときに、そのやりたいことをすぐに実現・実行できる自分になっていたいと考えていました」風見さんはそう振り返ってくれました。

その言葉どおり、入社後から仕事、仕事、仕事、の毎日を送ったそう。

「寝る時間以外は全て仕事。そんな毎日を送ってましたね(笑)」

上司から怒られる、自分の思った通りに仕事が進まない……。もちろん、彼女も多くの人が仕事で経験する、もどかしさや葛藤も味わってきたと言います。ただ、彼女は途中で挫けることなく、目の前の仕事に必死に喰らい続けたそうです。

ビジネスパーソンって疲れてない?ハードワークを経験したからこそ見えた、”自分だけ”の道

 


新卒として入社してから半年間、一生懸命仕事に取り組んだ結果、風見さんは成果を残した新人に贈られる「社長新人賞」を獲得。そのがむしゃらな姿勢が会社から評価され、成果として認められたのです。

「入社から半年で新人賞を貰えるとは思っていなくて……。受賞したことを知ったときは、すごく嬉しかったですし、何より周りの人たちに対して感謝しました。本当に色々なことを教えてもらうことができ、ありがたかったです」

この出来事は、彼女の中で大きな成功体験となったそうで、自分の仕事のペースも掴むことができ、徐々に今後のキャリアに関して考える時間と心の余裕ができてきたといいます。

その後、新しい仕事に取り組んだり、新人の教育担当になったり。入社してからの半年に比べ、少しばかり心に余裕が出てきたときに、風見さんが出会ったのが「ヨガ」。ふとした興味がきっかけで始めたヨガですが、実際にやってみたら、その効果に驚いたそう。



「ヨガをやってみたら、思った以上に身体がすっきりして。こんなに気持ちの良いものだったんだなーと思いました。それからヨガにのめり込んでいきました」

ヨガが持つ素晴らしさを、身をもって感じた風見さんですが、ふと周りを見渡していると、肉体的にも精神的にも疲れている友人が多くいたとのこと。そのとき、「もっと自分らしく働ければいいのに……」と感じたとともに、「ビジネスパーソンとヨガって実は相性が良いんじゃないか?」そう思ったといいます。

趣味で始めたヨガですが、その出来事がきっかけとなり、ヨガの歴史なども調べっていったところ、「ヨガは健康にも精神的にも良い」ことがわかり、ビジネスパーソンにヨガを教える講師になることを決意したそう。思い立ったら吉日、そこから風見さんの強みでもある行動力をフルに発揮し、9ヶ月後には全米ヨガアライアンスの資格を取得。そして、入社4年目に会社を退職し、独立することに。

思考がクリアになる、肩こりや腰痛が改善。私が「朝ヨガ」を教え続ける理由

 


「ヨガ」といっても、その種類は様々。「ホットヨガ」や「パワーヨガ」などがありますが、風見さんが現在も特に重点的に教えているのが「朝ヨガ」。言葉どおり、朝の時間にやるヨガのことですが、彼女が朝ヨガを選んだ理由はビジネスパーソンに良い効果があるから。

「会社で働いていたときに朝ヨガをやったのですが、その効果がすごく良くて。朝ヨガをした日は頭がスッキリした状態で仕事に臨めますし、朝早く起きる健康的な生活が送れるようになる。朝ヨガをやってから、色んなことが上手くいくようになりました」

その他にも、「頭がスッキリして思考がクリアになる」、「肩こりや腰痛の改善」「自分の感情がコントロールできるようになる」など、様々な効果を得られるそう。「この効果を多くのビジネスパーソンが実感し、少しでも肉体的・精神的負担を減らした状態で仕事に取り組めるようになってほしい。」そう思っているそうです。


ヨガを始めることに対し、多くの人はハードルを高く感じてしまいがちですが、風見さんによると決してハードルは高くないとのこと。

「ベッドの上で簡単なヨガのポーズや腹式呼吸を数分行うだけでも、朝ヨガの効果を十分に得られますし、1日の始まりが変わります」

また、朝ヨガはカーテンを開け、太陽の光を浴びるながら行うと、より高い効果を得られると言います。朝日が刺激となり、「セロトニン」が脳内で活性化されため、気分も明るくなり、スッキリとした状態で1日をスタートすることが可能に。これにより、1日の集中力や生産性も変わってくるそうです。

ヨガ講師として踏み出した第一歩。一人でも多くのビジネスパーソンが良いパフォーマンスを発揮できるように



大手人材会社を退職し、ヨガインストラクターになった風見ひかりさん。現在は、企業やヨガスタジオなどの朝ヨガはもちろん、様々なジャンルのヨガを教えながら、自分の”やりたいこと”を少しずつ形にしている段階とのこと。

「さらに自分自身の選択肢を広げていきたいので、今はヨガ講師としていろいろなことを経験することを心がけています」と語った彼女。新卒として人材会社に入ったときのように、がむしゃらに動いると言います。

自分の”やりたいこと”を形にする道は決して一つだけではありません。昔からの”やりたいこと”を叶える道もあれば、色々なことを経験してから気づけた”やりたいこと”を叶える道もあるでしょう。人それぞれ、様々な道があると思いますが、大切なのは自分の思いに正直でいること。これを常に頭の片隅に置いておくことで、自分の”やりたいこと”を形にするために道が見えてくるはずです。

※この記事は2016/11/04にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています

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