“笑い”で社会貢献!?今注目の「お笑い福祉士」とは?

「笑いは健康にいい」と昔からよく言われますが、最近では介護や福祉の現場でも「笑いで高齢者の方を元気にしたい!」と、ボランティアで施設に出向き講演やイベントを行う人が増えているようです。

“笑い”で社会貢献!?今注目の「お笑い福祉士」とは?

「笑いは健康にいい」と昔からよく言われますが、最近では介護や福祉の現場でも「笑いで高齢者の方を元気にしたい!」と、ボランティアで施設に出向き講演やイベントを行う人が増えているようです。

そんな中、落語家の笑福亭 學光さんは、福祉施設などを訪問して笑いを届けるボランティア芸人(=「お笑い福祉士」)を育てる講座の講師をしています。一般人に落語や笑いの基礎を教えているのだとか。講師を始めたきっかけは何でしょうか?

「10年以上前から、福祉施設に入院されている方たちに楽しい時間を提供できればと思い、個人的にボランティアで落語を演じていたんです。そのうちに、周囲から『お笑い福祉士』というものを作ってみては? と言われ、周囲に促されるままに2004年に始めたんですよ」(落語家・笑福亭 學光さん)

周囲の勧めがあったことで講座を始められて、今年で10年目を迎えたんですね。受講を希望する生徒達にはどんな人がいるのでしょうか?

「介護や看護の世界に従事している人や学校の先生、会社員の方や主婦までさまざまですよ。これまでに約250人の生徒が卒業していて、手品やパラパラ漫画など落語のみにとらわれずに、自分のキャラクターを活かして、施設に笑いを提供できるようアドバイスをしています。受講される生徒さん自身も、人前に立って笑い話をすることで、仕事や日常のストレスから解放されたり、私生活の悩みでくよくよしなくなったということを言ってくれる人もいるんです」(同)

ボランティア活動を通して、笑う人の姿を見ることで自分自身も元気になれそうですね。ご自身はどこにやりがいを感じられているのでしょうか?

「私1人でなく、福祉施設に笑いを提供できる人たちをたくさん輩出できていることですね。また、施設に入られている高齢者の方だけではなく、過酷な現場と言われることの多い福祉の世界で働く人たちにとっても、少しでも憩いの時間を提供できればと思って活動しています。これからもライフワークとしていきたいです」(同)

自分の得意分野を活かして仕事以外にもプロボノ・ボランティア活動を行う人が増えている昨今。今後、人前に立つ仕事に関心があったり、自分を何かしらの形で成長させたいと考える人は、「笑い」「しゃべり」のスキルが身につき、それを実践できる資格が手に入る笑福亭 學光さんの講座を受けてみてはいかがでしょうか? 将来の人生に「新たな生きがい」という彩りが生まれるかもしれませんよ。

 

識者プロフィール


笑福亭 學光(しょうふくてい・がっこ)/落語家。1975年、笑福亭鶴光に入門。1976年に神戸「柳笑亭」にて初舞台。1994年よりラジオ番組をきっかけに、中国に小学校を建てるプロジェクトを進めている。
松竹芸能プロフィール
お笑い福祉士講座


※この記事は2013/08/02にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています

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