【前編】“社員の幸せなくして、会社の幸せは成り立たない”がモットーの多国籍企業・イケア・ジャパンに潜入!

イケア・ジャパンのココがスゴい!

【前編】“社員の幸せなくして、会社の幸せは成り立たない”がモットーの多国籍企業・イケア・ジャパンに潜入!

イケア・ジャパンのココがスゴい!

1)コミュニケーション重視、オープンマインドな社風
2)社員の幸せは会社の幸せ! ワークライフバランスを重視した福利厚生!
3)育児休暇取得率が男女ともに90%超え!

いざ、イケア・ジャパンのオフィスに潜入!


リーズナブルな価格で長く使える家具が手に入り、「お店を巡っているだけで楽しい!」と感じるホームファニッシングストアといえば……スウェーデン発のイケアですよね? さまざまな間取りでセットされたお部屋のレイアウトを見て、購入したい商品はメモを取り、最後に倉庫でピックアップするスタイルを導入。食堂エリアも用意され、美味しい料理が楽しめる……とこれまでの家具屋さんにはなかった独自の方法論で、世界38カ国に展開されているイケア。今回は日本の第1号店である、IKEA船橋の知られざる裏側に潜入させてもらいました!

店舗の裏はどうなっていて、どんな人たちが働いているのか? 早速、のぞいてみましょう!

一人一人がイケアのビジョンを共有する

 

社員用の入口を抜けるとまず目に飛び込んでくるのが、壁に張られた創業者イングヴァル・カンプラード氏の写真。1960年代にスカンディナビア半島からヨーロッパ諸国・そして北米へとイケアが展開されるにあたり彼が記した9つの理念が記されたパネルも並んでいます。「どこの国に展開されても、イケアのビジョンを社員一人一人が共有できるように」との想いを込めて書かれた言葉を入り口に配置しているあたり、会社の持つ価値観を大切にしていることがうかがえます。

スキマ時間を、有効活用。カジュアルなミーティングはこちらで

 

オフィス入り口には、カジュアルなミーティングスペースがあります。会議室を予約していないときでも、気軽にサクッと打ち合わせできます。

部署内外・上司部下を問わず、みんなで食事休憩

 

7時30分~19時30分まで毎日オープンしているイケア船橋の社員食堂では、昼食のみならず、朝食・夕食も食べることができます。社員のランチ休憩の時間は特に決められていないようですが、円卓を4~5人で囲んで会話を楽しみながらお昼を食べる社員が多く、一人でご飯を食べる人はほとんどいないそうです。メニューも社員が飽きないように、メキシカンビュッフェの日や握り寿司の日があったりと、さまざまな工夫をしてくれるとのこと。クリスマスには、食堂を貸し切って社員一同でパーティが開かれたり、交流と憩いの場として機能しているようです。

食堂裏にある休憩スペース。こちらで歓談したり、サッカーゲームで遊んだり、気分をリフレッシュしているようです。

創業70年。イケアの歴史が一目で分かるタイムウォーク

 

オフィスから売り場へと向かう通用口の壁にはイケアの歴史が記されています。「会社の成り立ちから現在まで、イケアがどんな歩みをしてきたのかを可視化することで、自分の会社への理解を深める狙いがあります」とは広報の村田さん。ちなみに、イケアの歩みや価値観を常に意識し共有できることが採用の大切な基準だそうです。

みんなの知りたいに答えます!イケア・ジャパンへの一問一答


イケア発祥の国・スウェーデンと言えば、福祉大国で有名ですよね。ではスウェーデン企業であるイケアの福利厚生はやはり手厚いのでしょうか? また、日本企業と北欧の企業の常識に違いはあるのでしょうか? 広報の村田さんと人事担当者である矢部さんにイケア・ジャパンに勤める人と制度について詳しく聞いてみました!

Q1 イケア・ジャパンの社員の特徴は何ですか?


「ポジティブ」で「オープン」な人が多いと思いますね。上司・部下がお互いに敬意を示しながらも、自分の考えをしっかり話し合える風土があります。また、イケア・ジャパンを通じて何がやりたいかが明確で、自ら発信できることが求められます。辞令での部署異動もありますが、自ら希望する職種に挑戦するチャンスもあります。会社としても、チャレンジしたいことがある人をサポートできるような体制が整っているといえるでしょう。

Q2 残業時間はどれくらいですか?


基本的に残業はしないように努力しています。イケアは「きっちりと時間通りに業務を終えること」をとても大切にしています。そのため、就業時間中の業務をどれだけ効率的にするか、密度をどこまで高めることができるかを常に工夫しています。仕事の質も量も高いものが求められますが、それをどうやって時間内に達成するかの管理能力も同時に求められます。しかしそれは自分だけの問題ではなく、タスクを達成するために上司は、またチームはどのようなサポートができるのかも、非常に重要です。それにはやはり、立場や部署を超えたコミュニケーションが必要になります。社員のプライベートの幸せなくして、会社の幸せは成り立たないと考えているからこそ、ワークライフバランスをきちんと取れる会社であるように社員全体が意識していると思いますね。

 

Q3 北欧の企業だけあって、福利厚生はやっぱり充実しているのですか?


年間の所定休日が127日で、有給休暇が15日?20日、勤続年数に応じて付与されます。別途育児休暇が年間15日与えられているので、子どもができた男女はほぼ100%育児休暇を利用しています。男性の育児休暇取得率も90%を超えています。また、付与された有給休暇を全て消化することが求められます。時間のやりくりや引き継ぎなど、大変なこともありますが「社員が休むことが会社のリスク」ではなく、「社員がリフレッシュできていないと仕事の効率が上がらない」という考えに基づき、チーム内でお互いをサポートし合いながらきちんと休暇を取るようにしています。

Q4 IKEA船橋にはどのくらい外国籍の人が働いているの?


来年、立川に新店舗の立ち上げを企画しているということもあって、IEKA船橋には現在世界のイケアグループからさまざまな国籍の人がサポートに来ています。現在では中国、イラン、韓国、スウェーデン、ドイツ、スペイン、ルーマニア、ロシアなどから来たメンバーが一緒になって新店舗のプランニングを行っています。

Q5 国外のイケアグループのメンバーが日本の新店舗オープンに携わる理由は?


新店舗のオープン準備に当たっては、世界中からあらゆる分野のスペシャリストが集められます。経験豊富な社員とそうでない社員が協力し、同じタスクに挑戦することでたくさんのコミュニケーションが生まれます。自身の会社の成長とともに増えつづける新しい社員に業務上の知識やイケアの価値観を社員同士で直接伝えていけるというインタラクティブな効果が期待されているのです。価値観を非常に大切にしている、イケアならではの投資の一つと言えるかもしれません。


イケア・ジャパンの皆さん、ありがとうございました!

会社概要

 

名称:イケア・ジャパン株式会社
本社所在地:千葉県船橋市浜町2-3-30
設立:2002年
社員数:約3000人(2013年9月現在)
平均年齢:34歳
男女比:約4:6

スウェーデン出身のイングヴァル・カンプラード氏が17歳の時に設立。世界38カ国で展開する、世界最大級のホームファニッシング製品の小売店。日本では2002年に「イケア・ジャパン」を設立し、2006年に1号店となるイケア船橋をオープン。現在では、全国に7店舗を構えている。来年には、東京都では立川市、そして宮城県仙台市にも新店舗をオープンする計画が進行中。


※この記事は2013/10/14にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています

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