もう無理な働き方はやめて下さい。『ラーメン凪の生田代表』が考えている仕事論は、やっぱりすごい!

人気店『すごい!煮干ラーメン凪』を展開している株式会社 凪スピリッツの代表・生田氏。

もう無理な働き方はやめて下さい。『ラーメン凪の生田代表』が考えている仕事論は、やっぱりすごい!

人気店『すごい!煮干ラーメン凪』を展開している株式会社 凪スピリッツの代表・生田氏。

生田氏は、“風のないところに風を起こす”をモットーに、ラーメン業界の中でも大きな存在感を放っている人物です。

前回、キャリアコンパスは生田氏に“若者の働く悩み”をぶつけました。今回は、生田氏の仕事論についてお話しを伺っています。

ラーメン業界に常に新風を巻き起こしている生田氏の話から、“自分らしく働く”ヒントを探っていきたいと思います!!


目次:
・無理している環境で頑張っても、結果は出づらいと思う
・これからは自分の働き方に合う会社を選ぶべき
・「店を燃やしたこともあった」でも失敗が、成功に繋がっていく
・仕事が人生のどこにあるのかを考えることが大事だと思うよ

無理している環境で頑張っても、結果は出づらいと思う

 


PROFILE:
株式会社 凪スピリッツ 代表取締役社長 生田 智志氏
1977年生まれ。福岡県北九州市出身。某有名ラーメン店で店長を経験したのち、関東への出店を機に東京5店舗のエリアマネージャーを任される。長期休暇中に訪れたニューヨークで様々な民族や文化に触れたことで、日本人としてのアイデンティティを持ったラーメン店の開業を決意。2004年に新宿ゴールデン街にて『火曜日限定ラーメンバー凪』の仮営業を開始。そして現在、国内に8店舗、海外(香港、台湾、フィリピン)に直営店を展開している。
※ちなみにFacebook、Twitterなどのソーシャルメディアにも力を入れている

--キャリアコンパスは、読者が“自分らしく働く”ことを応援しているメディアです。生田さんは、“自分らしく働く”ために何が必要だと思いますか?

生田氏(以下、生田):一つの考え方だと思いますが、自分と比べてライバルたちのレベルが極端に高い世界で勝負はしない方がいいと思います。自分の志向性とか適性に合っているところで勝負するべきです。

いくら周りから羨望の眼で見られる会社だからって、その会社のなかでビリッケツでは、面白くないと思うんですよね。

僕は自分に合っていて、トップを目指せる場所で頑張りたいと思うタイプ(笑)。考えてみてください。例えば、東大生ばかりが周りにいるような場所にいっても、普通の人だと歯が立たないと思うんですよ。それなのに「自分には力が無い…」と落ち込む。当たり前じゃないですか、実際に力が足りてないんだから。

--自分が花開くところで、活躍した方がいいということでしょうか?

生田:そうです!自分にあっている場所で働いた方が、持ち味を存分に活かせると思いますよ。

これからは自分の働き方にあう会社を選ぶべき

 

※写真は、「新宿ゴールデン街店 本館」の外観。
ラーメン凪の歴史は、ゴールデン街からスタートしている。



--自分にあっている場所は、どうやって見つければいいのでしょうか?

生田:今、時代は社員が過剰な残業をしないように、労務管理をしっかりやっていこう。というのを、社会全体で取り組み始めている気がします。僕もこの流れには賛成です。人それぞれ、働き方は自由で良いと思っていますから。

実際、凪スピリッツでも社員としての採用だけど、働く時間や休日を自由に選択できる「ライフスタイルシフト」という制度を設けています。

--同じような制度を設けている会社が、最近増えていますね。

生田:だから働く場所は、選びやすい時代になってきていると思うんです。あと、自分は優秀じゃないから、そんなに選択肢がないかもって思っている人に対して伝えたいのですが、そんな心配は無用だと思いますよ!

--その理由は何ですか?

生田:僕は優秀な人はいらないと思っていまして。優秀すぎる人が来ると、先輩社員も教えることが無くて困っちゃうんですよ。

社員に長く働いてもらうには“教える文化”を作っていくことが大事だと、経営を続けるなかで気が付いたんです。先輩社員に色々なことを教わったという事実が無いとダメなんですね。

だから、うちは教えることが無い人は採用しないんです。こんな考え方のもと、同じように“優秀な人は雇わない方針”だって会社は、結構あると思うんですよね。

「店を燃やしたこともあった」でも失敗が、成功に繋がっていく


--“自分らしく働く”には、前回のお話しでも出ましたが、不安や失敗を恐れずに、まずは挑戦してみることが大切なんですね。

生田:そうです。失敗することはフツーです。そんなことは気にしていられません。私も色々な失敗をしてきました。独立しばかりの頃、最初に作っていたラーメンは激マズでした(笑)。それに、今でこそ海外での出店も上手くいっていますが、最初に出店したころは、大きく失敗して立ち退くことにもなりました(笑)。

私のミスが原因でお店が火事になったこともあります。あれは本当に怖かったし、反省しています。ケガ人が誰もでなかったのが幸いでしたが…。

※2009年、火事によりお店を閉店している。



--様々なご経験をされているんですね。 その都度、落ち込んだりしないのでしょうか?

生田:失敗しても落ち込みません。そもそも、落ち込んでいる暇なんかない!基本的な考え方として、致命傷になる失敗じゃなければいいと思っているんです。当然なんですよ、うまくいかないことは。小さい失敗を重ねながら、少しずつ改善していくことの方が大事だと思っています。

何度も同じ失敗をしてしまうのは、やり方を変えず、似た選択を何度もしていることが原因だと思います。問題を細分化していけば、例え失敗が続いていても失敗の内容自体は変わりますし、失敗する確率はどんどん下がると思っています。

仕事が人生のどこにあるのかを考えることが大事だと思うよ


--失敗する確率を下げる。そんな考え方のもと、生田さんは色々なことに挑戦されているんですね。新しい挑戦として最近、「ラーメン凪 大宮東口店」を「世界初!? 空飛ぶラーメン!!」というコンセプトで改装したことが、注目を集めていますね!

生田:“ラーメンが空を飛ぶ!”というのは、ラーメン業界のどの会社も取り組んでいませんでしたからね。まさに新しい挑戦です。ハイテクデバイスを使って、ラーメンを飛ばそうというものです。お店の改装には約5000万円かかりました。どうやってラーメンが飛んでくるのかは、実際に「ラーメン凪 大宮東口店」に食べに来てもらった方がいいと思います(笑)。

こういう新しい取り組みが、必ずうまくいくとも限りませんが、挑戦と失敗を繰り返すことで、色々な可能性が生まれてくると思っています。

※凪スピリッツの社内には、Pepper(ペッパー)君がいる。ハイテク機器の導入に積極的だ。



--最後に、仕事や人生に悩む若手にメッセージをお願いします。

生田:仕事が人生のどこにあるかを考えてみてください。仕事をしているから、“ご飯が食べられる”“好きなことができる”“旅行にいける”“親孝行ができる”といった選択肢が増えるんです。

仕事をしていなければ、社会の中でできることなんてほんのわずか。仕事をすることで、やりたいことが実現できるんだってことを考え直してみると良いかもしれません。

そして、自分に合っていて毎日楽しく仕事できる場所を、失敗を恐れずに見つけて欲しいと思います。

◇ ◇ ◇


※この記事は2016/11/04にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています。

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