コーヒー屋の副店長からWebディレクターに。ブログで人生を変えた、ある男の道程。

日本ディレクション協会の会長 株式会社BIT A(ビットエー)社のCMO兼メディアプロデューサー。

コーヒー屋の副店長からWebディレクターに。ブログで人生を変えた、ある男の道程。

日本ディレクション協会の会長
株式会社BIT A(ビットエー)社のCMO兼メディアプロデューサー。

見るからにキラキラした、威光(いこう)を放つような肩書きを持つ男。それが中村健太、34歳。その肩書きを見る限りでは、「WebマーケティングとWebディレクションなら任せておけ!」と感じるでしょう。

ただ...実は彼が新卒で入社したのは、とあるコーヒーチェーン。もちろん、華やかな本社勤務ではなくフランチャイズでした。3年勤め、突如としてWeb業界に転身し、猛スピードでその階段を駆け抜けて...

いったい、いつ、どこで彼の人生は変わったのか?それは身重の妻がはじめた何でもないブログにあったのです。

世間的にはFラン大出身。かっこよさそうだからCMプランナー志望。もちろん、全滅。

 


中村:いやぁ、昔の話、覚えてるかなぁ。ホント、今とは真逆の仕事ですからね。今はWebマーケティングとかやってますけど、新卒当初はコーヒーチェーンで。

-- いきなりですが、人生の分岐点って何ですか?

中村:嫁です。

-- おお!いきなり本題から脱線しますが、どこで出会ったのですか?

中村:鹿児島の免許合宿で(笑)。「いいなぁ、この子」って思って仲良くなって、付き合って。鹿児島ー東京間の遠距離恋愛がはじまりました。彼女は当時、向こうで教師をやってたんですよ。まぁ、遠距離だと辛いからってことで結婚して、東京で一緒に暮らして。自然と子どもにも恵まれました。

-- 中村さんって、新卒の時、どんな会社受けてたんですか?

中村:広告代理店を片っ端から受けてました。「なんかかっこよさそう」って理由でCMプランナーになりたいと思っていて。まぁ、当然、落ちますよね(笑)。CMつくりたいなら、別に制作会社でも良かったんですが、調べてなくて。本当にフワフワしてましたよ。

それで新卒で入ったのはとある有名コーヒーショップチェーン。実は父親がフランチャイズで色々な店舗を経営していて、拾われた感じです。で、働いてみたら....本当に異常なくらい大変で、とにかく、休めないんです。

-- その過酷さのリアル、お聞かせいただけますか?

中村:朝の5時に起きて、5時30分には家を出て。朝6時30分からオープン作業をして、そのまま勤務。閉店は22時でクローズ作業とかしてたら家に着くのは25時。食事して風呂に入ったら深夜3時で。ちゃんと休めたのは年に3日くらいですかね~

-- おおお...

中村:まぁ若かったのもありますが手取りが20万弱。一人暮らしだったらいいですけど、身重の嫁さんも養っていたので。リアルに豚肉が買えない、もやしが主食の生活でした。妻は栄養失調で何度か倒れましたし。

身重の妻が、突然1万円をGET!人生を変えたのは、自宅のボロPCとブログだった。

 


中村:めちゃくちゃ頑張ってはいたんですよ?販売実績においてエリア年間1位をとったり、努力はしました。でもある時、自分の給与はこれ以上いかないぁって。

-- それはなぜ?

中村:売上を伸ばすにはシンプルで、【回転数】か【客単価】をUPさせる、もしくは【席数】を増やすこと。回転数と客単価であればアイデアで何とかなりますが、そこは個人経営の店ではないので制約もありますし。

「じゃあ、席数を増やそう」となると、店舗の改修とかでめちゃくちゃ費用かかりますし。改修期間は開店できないから売上が立たないですよね?

あと、駅の乗降者数と住民の数って、増やすことって簡単に出来ないじゃないですか?仮に、数百万円というお金をかけて席数を増やしても満席になるかは分からない。なぜなら、それ以上、その駅の利用者が増えるとも限らないから。

この時ですね、「あぁ、自分の給与はこれ以上いかないなぁ」って思ったんですよ。

-- ここですかね、本題に戻るタイミング。奥様からどのような影響を受けて、今の業界へ足を踏み入れることになったんですか?

中村:子どもが生まれる前、嫁が自宅でブログを書いていたんです。当時、ブログが流行しはじめた頃だったのかな?TV放映に合わせて、商品紹介の記事を書いてアフィリエイト(モノが売れた時点でブログ運営者にお金がキャッシュバックされる広告)を貼って。

僕が深夜にへろへろで帰ってきたら、妻がいきなり、「1万円稼げたよ~!」って。豚肉を買うのにも躊躇(ちゅうちょ)していた我が家ですから、そりゃもう、ビッグニュースです。


中村「何が起こったの?何か売ったの?タンスの奥から見つかったの?」

妻「ブログだよ」

中村「ん?ブログって何?」

-- (笑)。当時の中村さんは、全くネットの知識がなかったんですか?

中村:はい、インターネット=Yahoo!ぐらいの知識レベルです(笑)。でもこれはすごいと思って、僕もすぐにはじめました。嫁に教わりながら。

仕事から早く帰ってきた日は、ブログを書いて、手打ちでサイト作って。色々とやっていったら、いつのまにか手持ちのサイトとブログだけで、月40万円以上とか稼ぐようになって。

-- 給与の倍!これ以上、深堀りすると、ちょっと違うインタビューになりそうなので、ここまでにしておきます(笑)。で、そこからWeb業界に?

中村:その時、インターネットの可能性に気付いた感じですかね。

「稼げる!」はもちろんですけど、じゃあ、ビジネスをやりたいなと。そこから転職活動をして、中堅のECサイトに入社しました。

挫折!挫折!挫折!ただ、くじけずに工夫し、成功!新卒の頃に夢見た、CMプランナーの夢も。

 


中村:でもまぁ、ネットで稼いでいたとはいえ、ただのアフィリエイター。コーヒーショップ上がりですし、入社当初は何もできませんでしたよ。自信も叩きのめされました。

最初はメルマガの発行とか、文面書いたりとか。生まれて初めて任されたWebサイトのディレクションの案件も、酷すぎてプロジェクトから更迭されましたし。あ、ちなみにWebディレクターとして入社してますからね、僕。

-- 四面楚歌というか、ハシゴを外されたというか(笑)。

中村:それでも僕にとっては後がない、勝負をかけた転職だったので。自分で勝手に資料をつくって、勝手に渋谷中の会社に営業したり。そういう泥臭い経験を繰り返していった結果、提案が上手くなっていて。しばらくすると、四半期の営業成績が会社で1位になったり。

そこからは仕事も上手く軌道に乗って。日本ディレクション協会という、今では数千人規模になった非営利団体を設立したり、今の会社に転職して、マーケティングの責任者を任せてもらったり。とにかく、好きになった結果なんですよね、この仕事を。

あ、新卒の頃になりたかったCMプランナーの夢も叶いそうだったりします。TVCMではないですけど、すごく面白いプロジェクトなので期待しておいてくださいね。

中村健太流、楽しい仕事の見つけ方。まず、「やりたくないこと」を書き出そう。

 


-- シンデレラストーリーのようですけど、キチンと機会を生かしてきたからこそ、今があると感じますね。それでは最後に。中村さん流、やりたい仕事の見つけ方を教えてください。

中村:よく自己啓発本を読むと、「やりたいことを書きだそう!」ということを見受けると思います。でも僕、出来なかったんですよ、書けなかったんです。逆に「やりたくないこと」はどんどん書けて。

-- たとえば?

「もう、制服を着て働きたくない」
「もやしをばっかり食べたくない、もっと肉が食べたい」
「ぼろぼろになった靴を、だましだまし履きたくない」
「もう、立ち仕事はしたくない」


とか。もう、薄給激務で未来は見えにくい中で、家族を2人養っていかないといけないとなると未来って見えにくいんです。そんな中で希望を見つけるのって難しい。だから、今の困難な状況の“イヤなところ”を書き出したワケです。

すると、結果的に少しずつ、やりたいことが見つかっていって。「もう、立ち仕事はしたくない」って裏を返せば、「オフィスで働く仕事がしたい」ってことになりますからね。

やりたい仕事が見つかったら、もう必死です。ガチ背水の陣です。僕は決していい大学の出身じゃない、じゃあ気合いと根性で勝負するしかない。出来ないことを振られても、「やれます!」て言ってから考える…みたいなことやってました。

-- 強い。背水の陣と思えた、中村さんを奮い立たせた理由って...やはり家族になるのですか?

中村:そうですね。大切な人がピンチの時に、その苦境をなんとかする...僕は誰かにとってのHEROになりたいタイプなのかもしれません。

今でも、「●●に困っている」とか、そんなピンチのシグナルを出してくれる人がいるとなんとかしたくなっちゃうんです。その人と、その人を取り巻く環境やマーケットに課題を見つけに行くというかなんというか。

今、僕が全力で取り組んでいるのは、とある業界、とある職種の価値を再定義することです。人に感動を与えるような素晴らしい仕事なのに決して待遇は良くない、会社としても取り分は決して多くない。だから業界自体も衰退していく。

そんな日本が誇る素晴らしい産業を廃業に追い込むワケにはいかなくて。だから僕は今、この業界のあらゆる地位や価値を向上させることに全精力を注いでいるんです。

-- 近々、中村さんの意思や想いが詰ったプロジェクトが日本を席巻しそうですね。ワクワクする時間、刺激的な時間、本当に有り難うございました!

(聞き手・執筆)サムライトCCO 後藤 亮輔

※この記事は2016/11/04にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています。

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