新進気鋭の若手起業家たちの座談会! 優れたスタートアップ企業がBOATに集う理由とは?

新進気鋭の若手起業家たちの座談会! 優れたスタートアップ企業がBOATに集う理由とは?

新進気鋭の若手起業家たちの座談会! 優れたスタートアップ企業がBOATに集う理由とは?

新進気鋭の若手起業家たちの座談会! 優れたスタートアップ企業がBOATに集う理由とは?

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会社概要
名称:BOAT
本社所在地:東京都渋谷区神泉町8-16 渋谷ファーストプレイス8F (株式会社VOYAGE GROUP 社内)
設立:2010年
入居社数:15社(2013年12月現在)
設備環境:テーブル・椅子(1社につき最大6名)、無線LAN(光回線)、ホワイトボード、打ち合わせスペース、応接室(4名~12名)、セミナールーム(200名程度収容可能)、フリードリンク、社内バーAJITO

スタートアップ企業に無料でシェアオフィスを提供するBOAT。多いときで30倍もの入居倍率をくぐり抜けた新進気鋭の企業たちはどんな事業を行い、またどんな人が運営しているのか。そこで、今回は入居企業の3社が座談会を行いました。お互いがライバルであり仲間である、彼らのトークの模様をお届けします!

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氏名
小出悠人(こいで・ゆうと)
年齢
22
役職
U-NOTE代表取締役
事業
ビジネスパーソンを対象とした、ノウハウのまとめコンテンツを提供する『U-NOTE』を運営。

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氏名
笠井レオ(かさい・れお)
年齢
21
役職
Prosbee Co-Founder&CEO
事業
読書好きを対象とした、読書の感動を可視化するSNSサービス『Booklap』を運営。

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氏名
梶谷恵翼(かじたに・けいすけ)
年齢
24
役職
VCNC Japan ジェネラルマネージャー
事業
カップル向けに、オフラインの関係を豊かにするオンラインツール『Between』を提供。

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--自己紹介と貴社の紹介をお願いします。


小出さん:
「社名と同じ『U-NOTE』と呼ばれる、ビジネスパーソンを対象とした、ノウハウのまとめコンテンツを提供しています。有名な方の講演会・トークイベントなど、それぞれが自身のノートにメモをして、共有されないノウハウやメッセージを皆でオープンにつくろうという意味を込めて『U-NOTE』という名前のサービスを考案しました」
U-NOTE

笠井さん:
「私はBooklapというサービスを行っています。簡単に言うと、読書好きのためのSNSサービスです。特徴の一つは友人や尊敬する人が読んだ本に出会えること、そして二つ目は本の中で読者が心に残ったフレーズを見て、感想がつながっていくというところです。つまり一冊の本の中で、"誰が"、"どこに感動し"、"何を思ったのか"、を可視化することができるサービスなのです」
Booklap

梶谷さん:
「『Between』というカップル専用アプリを提供しています。『オフラインの関係を豊かにするオンラインツールを作る』というビジョンの下、FacebookやLINEなどのSNS等を使わず写真や思い出をシェアすることができる、カップルだけの秘密のスペースをスマートフォンのアプリで提供しています」
Between:(iTunes) (Android)

アーリーステージで働く事業が集っているからこそ、他社の経営方針が参考になる。

 

--BOATを利用してみて、会社のメリットになっていることを教えてもらえますか?



小出さん:
「オフィススペースとは別に、VOYAGE GROUPの会議室が自由に使えるというのは、非常にありがたいですね。いろいろなワーキングスペースがあるなかで、会議室も入居者に提供しているところは、あまりないかなと。僕らは一応オフィスを杉並に構えているんですけど、そこまでお客さんに来てもらうのは、すごく恐縮してしまうので、誰を招いても恥ずかしくない場所があるのがうれしいですね」

笠井さん:
「毎週水曜日に青柳さんなどのメンターの方に、事業内容や経営などに関してアドバイスをいただけるのでそれが一番大きいですね」

梶谷さん:
「月1回開催される『ミートアップ』と呼ばれるイベントでは、入居している企業が順番に自社紹介のプレゼンを行うので、スタートアップ企業のいろいろなノウハウを共有できるのが、勉強になりますね。弊社はヘッドクオーターが韓国にあり、今年の4月に日本に進出したので、日本の会社の運営方法をまったく知らないど素人だったんですけど、さまざまな企業の方の経営システムなどを学べて、自社だけで悩む問題などをショートカットできたなと感じていますね」

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月1回のミートアップの模様。社内バー・AJITOを利用して、1社ずつ事業内容をプレゼンする。経営システムやサイクルを知ることで、それぞれの会社サービスや事業展開の参考にもなるようです。

「隣に負けられない」と思える環境。


--他にスタートアップ企業の人と一緒の場所で仕事をするメリットがありましたら、お教えいただけますでしょうか?

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梶谷:
「先ほどもお話した通り、ヘッドクオーターが韓国にあるので、開発メンバーが全員海外にいるんですよ。そんな中、『デベロッパーの人がどういう熱量でやっているのか』とかが見えたり、電話をガンガンかけて営業している会社さんが隣にいたり、そういうスタートアップの会社が持っている勢いを、肌で感じることができる。自社だけでは感じられないカルチャーはすごく刺激になっていますね」

笠井:
「いい人たちのところにはいい人たちが集まるということですね、皆さんいい人たちしかいないので、それが一番大きいです」

--というと、コミュニケーションしやすさがあるという意味ですか?


笠井:
「そうですね。例えば、開発のときにサーバーが落ちて、すぐ別の会社のエンジニアさんに聞いたら親身になって回答してくれたりとか。あとは、メルマガの配信でどういったツールを使っているかをしれっと聞くことができたりだとか(笑)。そういったレベルでの共有が多いですね」

小出:
「僕はやはり皆さんストイックだなと思っていて…。BOATは365日24時間開いていて、いつでも使える『不夜城』と呼ばれているんです。その空間で隣のデスクにまだ働いている人がいるというのは、簡単なことではあるけど、ストレートに自分たちのモチベーションになっています。特にレオくん(笠井さん)が一番ストイックにやっていると思うんですけど……。『ちょっと疲れたから帰ろうかな』と思ったときに、レオくんがまだ働いていると、負けちゃうなーと思ってもう30分居てみようってなりますね」

梶谷:
「実は僕も隣に小出さんがいると『小出さんまだ帰らないな』なんて思って帰れなくなっちゃう(笑)」

小出:
「別に長く働くことが正しいというわけではないんですけども、やはりそこでもうひと頑張りできるとかお互いを高め合ったり、刺激をもらえるというのは、大きいです」

お互いに、いやが応でも意識してしまうライバルでもあり、助けあえる関係性が会社間で生まれる風土がBOATにはあるということなんですね。

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他人から求められることではなく、自分の動機を大事にする。


--みなさんはまだ24歳以下と、一般的な年代でいくと大学生か社会人2年目とかの年齢じゃないですか。大企業に入社する仲間やこれから就職活動する周りの人を見て、不安を感じたりしませんか?

梶谷:
「不安がないと言ったらウソになりますが、僕は前職がベンチャーキャピタルの会社でして、『スタートアップ企業に投資する側』だったんです。そこで、いろいろな企業さんとお付き合いさせていただく中で、頑張っている人を応援する側より、自分自身が必死で手を動かして、床で寝てもいいくらいな勢いで、自分のサービスを成長させてみたいという気持ちになったんです」

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笠井:
「僕は起業家になろうと思ったのが15歳のときで、会社を立ち上げたのが19歳のときでした。なぜ15歳で起業しなかったかというと、当時はまだリスクがありそうだなと感じていたんです。でも、大学に入り、スタートアップ起業でインターンとして働いてみたことで、起業のイメージが膨らんで、自分でもできるなと手応えを感じたので、起業しました。最初から起業家になりたいという思いがあったので、特に恐怖感や不安などはあまり感じないんです」

小出:
「僕は現在22歳で本来であれば大学4年生の年齢ですが、大学は既に中退して代表として仕事をしています。世間一般からすると、リスクを取った生き方というふうに見えるかもしれないですが、僕としては、まったくもってそういうふうには感じないですね。日本国内で見ても、200万社以上会社があって、それだけ創業者や社長がいるわけじゃないですか。こんなに起業している人がいっぱいいるなら、そんなに難しいわけはないだろうと。それと、僕の母親が会社を経営していて、その背中を目の前で見てきたので、小さいころから『就職』と『起業』という選択肢が同列にあったんです。だから今もてはやされている起業が特別な選択肢だったわけではなくて、たまたまやりたい方向性が『就職』ではなく、『起業』だったというだけなんですよ」

--なるほど。それでは、これからの働き方を考える上で、20代に求められていることは何だと思いますか?


笠井:
「一番重要だと思うのは、どんな企業を選択するにしても、自分で会社を立ち上げるにしても、自分が生涯通じてやりたいと思えるものやビジョンを持っている方がいいと思います」

梶谷:
「例えば求人情報誌を見れば『データサイエンティストがアツい!』みたいなことが書かれているかと思いますが、人から求められるスキルや時代の要請に自分を合わせていくことは結構苦しいなと思うんです。僕がこれからの世界で生き残る上で必要だと思うのは、自分という希少価値を高めていくこと。これが変化の大きな世界で生き残れる唯一の方法ではないかなと思うんです。自分のやりたいと思える方向性でどんどんと専門的なスキルを身に付けて、同じ夢を持つ人の中で上位数%に入るためにはどうすればいいかを考える。そうすれば、今の会社で頑張るべきか、フリーランスになるべきか、転職・起業するべきかどうか…などおのずと方向性が見えてくるのかなと。そこを自問しながら、山の頂上を目指していくべきだと思いますね」

小出:
「僕もレオ君と近くなりますが、全員が『世界一の会社をつくる』みたいな崇高なビジョンを持って働かないといけないと思っていません。でも『自分にとっての幸せ』とは何かはきちんと定めた方がいいかなと思います。僕の中では、こうやって会社をつくって、世界にインパクトを与えられるようなサービスをつくり続けることが僕の定める幸せだって分かっているので、大企業にいかずとも不安になることはありません。そういう軸を設定することから、すべてが始まると思っています。自分の軸を決めて生きていけば、幸せだと胸を張れると思いますし、僕は軸定めのちょっとした手助けをするために、U-NOTEを提供したいと思っています」

自分の人生の軸をしっかり持つことで、どんな時代の変化にもぶれない強い個性が生まれるのかもしれません。企業で働くキャリアコンパス読者の皆さんも、同世代の若手起業家から学べるところはたくさんありそうですね! 彼らのサービスや会社に今後も注目です!

※この記事は2014/01/20にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています。

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