「アテンド、クロージング、ステークホルダー…」新入社員として覚えておきたい、よく使われるビジネスカタカナ語【#6】

日々仕事に励んでいる若手ビジネスマンに向けて、覚えておくと役立つビジネスカタカナ語を紹介していきます。

「アテンド、クロージング、ステークホルダー…」新入社員として覚えておきたい、よく使われるビジネスカタカナ語【#6】

新年度がはじまり、気づけば2ヵ月弱がたちました。同じ新入社員でも「仕事にだいぶ慣れてきた」という方、「毎日大変でいっぱいいっぱい」という方、さまざまだと思います。

そこで今回は、日々仕事に励んでいる若手ビジネスマンに向けて、覚えておくと役立つビジネスカタカナ語を紹介していきます。

本シリーズも数えること第6回目となり、過去記事もあわせてご覧いただければ幸いです。

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新入社員として覚えておきたい、よく使われるビジネスカタカナ語

「アテンド」|attend


「アテンド」は、「参加する」「世話をする」などの意味を持つ動詞「attend」が語源です。ビジネス上で使われる際には「参加」の意味合いではなく、「付き添いをする」「お世話をする」というニュアンスで用いられることが多いです。

道案内、通訳、秘書など幅広い役割を指し、状況によっては「得意先に対する接待」という意味を含むこともあります。同じく「attend」を語源とするキャビンアテンダントをイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。

【使用例】
上司:来週、本社から役員が来るので、アテンドをお願いできるか?
部下:わかりました。失礼のないよう気をつけます。

「ウィンウィン」|win-win


「これは聞いたことがある」という方も多いのではないでしょうか。自分と相手の双方にとってメリットがある状況・関係性のことを「ウィンウィン」といいます。

実際の使われ方としては「ウィンウィンの関係」「ウィンウィンの取引」というような言い回しをよくします。そしてこれとは逆に、互いに不利益を被る関係のことを「ルーズルーズ(lose-lose)の関係」といったりすることも。

ちなみに「ウィンウィン」が広く知られるきっかけになったのは、スティーブン・R・コヴィー著の世界的ベストセラー『7つの習慣』だとされています。本書の「第4の習慣 Win-Winを考える」という章で登場します。『7つの習慣』は自己啓発本として大変有名で、社会人として読んでおきたい1冊でもあるので、機会があればぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

【使用例】
企業A:今回の業務提携を期に、これまでに以上に良好な関係を築いていきましょう。
企業B:そうですね。「ウィンウィン」の関係を構築しましょう。

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「クロージング」|closing


クロージングは特に営業職などでよく用いられる言葉で、「閉める」を意味する英単語「close」に由来します。ビジネスにおいては、顧客との契約締結・合意そのものを指すほか、商談や取引の最終段階で相手に契約締結や合意を促すアプローチのこともクロージングといいます。

営業におけるクロージングはとても奥が深く、いろいろなテクニックも存在します。営業の現場ではクロージングを意識するか否かで最終的な成果が大きく違ってきますので、言葉の意味を覚えるだけでなく、効果的なクロージングについても勉強してみるといいかもしれません。

【使用例】
上司:商談では相手に合ったクロージングをするのが重要だよ。
部下:今回のお客さんは、アフターサービスを重視している方なので、この点を改めて説明して契約につなげたいと思います。

「ステークホルダー」|stakeholder


「ステークホルダー」とは、企業経営にかかわるありとあらゆる利害関係者のことを指します。会社ではたらく従業員、取引先、消費者、投資家など広い意味を持ち、使用シーン・文脈によって誰を指すのかが異なります。

似た言葉に「ストックホルダー」というものもありますが、こちらは「stock」、つまり「株を所有している人=株主」のことだけを指します。一方で「ステークホルダー」は、場合によっては従業員の家族や周辺住民などを含めて使われることもあり、非常に広義な意味を持ちます。


【使用例】
後輩社員:最近は企業におけるコンプライアンスの重要性が高まっていますよね。
先輩社員:そうだね。企業は法令遵守するとともに、それらをステークホルダーに対して公開していくことも同時に求められてきているね。

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「ハレーション」|halation


「ハレーション」はもともと写真業界の専門用語。もともとは、光の強い状況で撮った写真に生じる「画像が白くぼやける現象(白飛び)」のことを指します。それが転じて、ビジネスシーンでは「ほかに影響を及ぼす」という意味で使われます。

ビジネス用語としてのハレーションには明確な定義こそありませんが、多くの場合、悪い方向に影響するケースで使われます。

【使用例】
社員A:君がさっき会議で発言した内容は、ほかの出席者に対してハレーションを生むものだったと思う。
社員B:そうかもしれないね。以後、気をつけるよ。

「プロパー」|proper


「プロパー」の語源である「proper」は、「適切な」「本来の」などの意味を持つ形容詞。ビジネスシーンで一般的なのは「プロパー社員」という使われ方です。この「プロパー社員」とは、中途入社に対して新卒生え抜きの社員を指したり、派遣社員に対して正社員を指したりする言葉です。

そのほかには、「プロパー融資(金融機関による信用保証協会を挟まない融資)」「プロパー商品(メーカー正規品)」「プロパーな売上(イレギュラーのない通常の売上)」というような用法もあり、会社・業界によって独自の使われ方がされている言葉です。

【使用例】
社員A:営業1課の鈴木さんはプロパー(社員)でしたっけ?
社員B:いいえ、昨年中途で入社してきた方です。

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いかがでしたでしょうか。言葉自体を知らないと難しく聞こえてしまいますが、意味を知ってしまえばなんてことはありません。これまでご紹介してきた用語と合わせて、覚えて使えるようになりましょう。

【よく使われるビジネスカタカナ語まとめ】

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