- ROUND関数とは? ROUNDUP関数・ROUNDDOWN関数とはどう違う?
- 表示だけが四捨五入? 関数での四捨五入?
- 消費税の計算で税込みが合わないのはなぜ?
- エクセルと電卓で算出した数値が合わない場合も同じ理由かも
- ROUND・ROUNDUP・ROUNDDOWN関数の使い方
- ほかの関数と組み合わせて使えるROUND関数
- 素早く正確にデータ集計・計算したいならROUND関数を使おう
ROUND関数とは? ROUNDUP関数・ROUNDDOWN関数とはどう違う?
ROUND関数とは、指定した値を指定した桁数で四捨五入する便利な関数。たとえば、「1.23を整数にしたい」「4.56を小数第二位で四捨五入したい」などというときに使います。
ROUND関数の仲間にROUNDUP関数とROUNDDOWN関数というものも存在します。ROUNDUP関数は指定の桁数で切り上げ、ROUNDDOWN関数は切り捨てができます。(詳しい使い方は記事の後半でご紹介します)
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表示だけが四捨五入? 関数での四捨五入?
値の端数をまるめたい場合、ROUND関数を使わずに「表示形式上で四捨五入する」という方法もあります。
「ホーム」タブ→「小数点以下の表示桁数を減らす」を押すと、数値の表示桁数を変えることができます。これはご存知の方も多いと思います。
たとえば、元のデータ「1.2」を整数表示(小数点以下を表示しない)にすると、小数点以下が自動的に四捨五入されて、表示される結果は「1」になります。元のデータを1.3や1.4にしても同じことが起こり、たとえ元のデータが違う数字であっても同じ「1」として表示されます。
また、「1.5以上2未満」の元データの表示桁数を整数にすると、この場合は「2」と表示されます。
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消費税の計算で税込みが合わないのはなぜ?
この方法は関数を使うよりも簡単なのですが、計算をおこなうときには注意が必要です。
特に請求書や見積書など「消費税の計算を含む場合」に、税込みの金額が合わないということがよく起きます。
以下の例を見てみましょう。以下の表では商品A~Cの税込み金額を足すと「35+35+35=105」のはずなのですが、合計は「106」になっています。
なぜこうなってしまうかというと、実際の値は「35」ではなく「35.2(=32×1.1)」だからです。
元データは「35.2」なので、3つ合計すると「105.6」。それが表示上で四捨五入され「35」「106」と見えていたということです。
この場合、ROUND関数を使用しておけば、こんなエラーは起きません。表示形式での四捨五入とROUND関数での四捨五入の違いをしっかりと理解しておきましょう。
そして、金額の計算やデータの集計などでは、面倒くさがらずに関数を使うよう心がけるといいと思います。
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エクセルと電卓で算出した数値が合わない場合も同じ理由かも
エクセル上の計算と電卓で算出した数値が合わないのも同じような理由です。「=1/3*3」の計算をする場合、エクセルでは結果は「1」。一方、電卓では「0.9999999…」となります。
どうしてこのようになるかというと、エクセルと電卓では端数処理のタイミングが違うからです。「=1/3*3」を手で計算する場合、割る数の3とかける数の3は普通約分しますよね。エクセルはそのような計算をしています。
電卓ではまず「1÷3」を計算してから、その結果に3をかけています。そのため、最終的に端数を含む答えが表示されるのです。
ROUND・ROUNDUP・ROUNDDOWN関数の使い方
消費税の計算でも、電卓の計算でも、大切なのは適切に端数処理をすることです。表示上の桁数を調整しただけでは、計算が正しくされない場合があるので気を付けましょう。
そこで登場するのが「ROUND関数」です。この関数を使えば、指定した桁数で四捨五入ができるので、合計値や平均値など計算結果に誤差がでにくくなります。切り上げのROUNDUP関数、切り下げのROUNDDOWN関数も基本の使い方は一緒なので、一気に見ていきます。
【式】
=ROUND ( 数値 , 桁数 )
=ROUNDUP ( 数値 , 桁数 )
=ROUNDDOWN ( 数値 , 桁数 )
それぞれ、式の因数は「数値」と「桁数」の2つ。「数値」は四捨五入したいセルを指定します。「桁数」には、上記のように四捨五入したい桁数に対応する値を入力します。
桁数に入力する数字は、小数第二位以降で「1,2,3…」、逆に1の位以上は「-1,-2,-3…」という決まりになっています。この決まりはROUNDUP関数でも、ROUNDDOWN関数でも同じです。
切り上げ・切り下げしたい数値と、それをおこなう桁数を指定すればROUND関数同様に使用することができます。
ほかの関数と組み合わせて使えるROUND関数
「合計の値を直接四捨五入したい」という場合には、SUM関数とROUND関数を組み合わせて使います。
見積書などではよく使われる方法で、以下の例だと「=ROUND(SUM(G9:G12),0)」と入力しています。
ほかにもAVERAGE関数と組み合わることも多いです。平均の計算では割り算が必ず使われるため、端数が出ることもしばしば。ROUND関数と一緒に使うことで、端数を出さずに計算ができます。
素早く正確にデータ集計・計算したいならROUND関数を使おう
「合計の値が合わないために、無駄に確認の時間がかかる」。ROUND関数を覚えて、そんな事態にもうおさらばしましょう。
使い方に慣れるまではわざわざ関数を用いるのは億劫かもしれませんが、状況によってはROUND関数を使ったほうが早く正確な計算ができます。
金額や個数など整数で表さないといけない場面では、なるべくROUND関数を使うと効率的に作業を進めることができますよ。
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