- 営業日数を計算・判定できる4つのエクセル関数
- エクセルで営業日数を計算してみよう!
- 平日休みなら「WORKDAY.INTL関数」を使う
- 締め切り日・納品日から営業日数を逆算する方法
- 関数を使って作業を単純化・効率化しよう!
ビジネスシーンでは「営業日で何日」「土日を除いて何日後」といった日付の計算の仕方をよくしますよね。今回は、休みの日を除いて日付の計算をしてくれるMicrosoft Excel(以下、エクセル)の関数を紹介します。見積書や請求書、スケジュール管理などで活躍してくれる関数なので、ぜひ参考にしてみてください。
その他、Excel(エクセル)で重要な関数一覧はこちらからチェック
営業日数を計算・判定できる4つのエクセル関数
営業日数を割り出せる関数は全部で4つあります。
WORKDAY関数 :=WORKDAY(開始日, 日数, [祭日])
NETWORKDAYS関数 :=NETWORKDAYS(開始日, 終了日, [祭日])
WORKDAY.INTL関数:=WORKDAY.INTL(開始日, 日数, [週末], [祭日])
NETWORKDAYS.INTL関数 :=NETWORKDAYS.INTL(開始日, 終了日, [週末], [祭日])
WORKDAY関数は「土日祝日を除く○営業日後の日付」を算出します。NETWORKDAYS関数は「○月○日~○月○日の間に土日祝日を除く営業日が何日あるか」を算出してくれます。
そして、これらに「.INTL」がつくとまた別の関数になります。WORKDAY.INTL関数とNETWORKDAYS.INTL関数は、土日休みだけではなく定休日を自分で指定することができます。
エクセルで営業日数を計算してみよう!
それではWORKDAY関数とNETWORKDAYS関数の使い方をご紹介します。以下の見積り書を例にします。H4セルの「有効期限」、H7セルの「作業日数」が空欄になっていますので、関数を使って計算していきましょう。
土・日・祝日を除いた営業日を数えられる「WORKDAY関数」の使い方
先ほどの例では、見積書の有効日数は「発行日付から5営業日以内(H3セル)」としています。つまり、H4セルには「2月10日から5営業日後の日付」を入れたいので、WORKDAY関数を使います。営業日数にまつわる関数を使うときには、まず「祝祭日一覧」を用意しておくと便利です。2021年・2022年の祝日の一覧は以下の通り。これを見積書の横、もしくは別シートに貼り付けておきます。
2021年祝日一覧 |
2022年祝日一覧 |
||||
1月1日 |
(金) |
元日 |
1月1日 |
(金) |
元日 |
1月11日 |
(月) |
成人の日 |
1月10日 |
(日) |
成人の日 |
2月11日 |
(木) |
建国記念の日 |
2月11日 |
(木) |
建国記念の日 |
2月23日 |
(火) |
天皇誕生日 |
2月23日 |
(火) |
天皇誕生日 |
3月20日 |
(土) |
春分の日 |
3月21日 |
(日) |
春分の日 |
4月29日 |
(木) |
昭和の日 |
4月29日 |
(木) |
昭和の日 |
5月3日 |
(月) |
憲法記念日 |
5月3日 |
(月) |
憲法記念日 |
5月4日 |
(火) |
みどりの日 |
5月4日 |
(火) |
みどりの日 |
5月5日 |
(水) |
こどもの日 |
5月5日 |
(水) |
こどもの日 |
7月22日 |
(木) |
海の日 |
7月18日 |
(日) |
海の日 |
7月23日 |
(金) |
スポーツの日 |
8月11日 |
(水) |
山の日 |
8月8日 |
(日) |
山の日 |
9月19日 |
(日) |
敬老の日 |
8月9日 |
(月) |
休日 |
9月23日 |
(木) |
秋分の日 |
9月20日 |
(月) |
敬老の日 |
10月10日 |
(日) |
スポーツの日 |
9月23日 |
(木) |
秋分の日 |
11月3日 |
(水) |
文化の日 |
11月3日 |
(水) |
文化の日 |
11月23日 |
(火) |
勤労感謝の日 |
11月23日 |
(火) |
勤労感謝の日 |
なお、祝日は内閣府のウェブサイトに一覧があるので、こちらも参考にしてみてください。
〈関連〉
「国民の祝日」について/内閣府
祝祭日一覧を用意できたら、さっそく式を作っていきます。WORKDAY関数は「=WORKDAY(開始日, 日数, [祭日])」で定義されます。
今回の場合は、
開始日:2022/2/10
日数:5
祭日:祝日一覧の範囲を指定
となります。
そうすると「2022/2/17」が結果として表示されます。2022年2月は11~13日が祝日・土・日の三連休なので、ちゃんと土日祝日を除いて計算されています。
指定期間内の営業日数を計算できる「NETWORKDAYS関数」の使い方
続いて、NETWORKDAYS関数です。今度は「開始予定日から納品予定日まで営業日数が何日あるのか」を自動計算します。
式は「=NETWORKDAYS(開始日, 終了日, [祭日])」と定義されるので、各値は以下の通りです。
開始日:2022/3/1
終了日:2022/3/10
祭日:祝日一覧の範囲を指定
となります。
そうすると作業日数として「8」という結果が得られました。
なお、WORKDAY関数もNETWORKDAYS関数も、「開始日を含んだ営業日数」を計算してくれます。もしも、開始日当日を含めない場合は、関数式内の開始日に「+1」もしくは「-1」を入れましょう。(WORKDAY関数の場合は「開始日+1」、NETWORKDAYS関数の場合は「開始日-1」)
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平日休みなら「WORKDAY.INTL関数」を使う
WORKDAY関数やNETWORKDAYS関数は、休みが土日であるときに使いますが、そうでない場合はWORKDAY.INTL関数、NETWORKDAYS.INTL関数を使います。基本的な使い方は一緒ですが、「週末」という引数が1つ増えるのがポイント。「週末」はどの曜日を定休日にするのかということで、その曜日に対応する週末番号を代入します。
=WORKDAY.INTL(開始日, 日数, [週末], [祭日])
=NETWORKDAYS.INTL(開始日, 終了日, [週末], [祭日])
週末番号 | 週末の曜日 |
1 または省略 | 土曜日と日曜日 |
2 | 日曜日と月曜日 |
3 | 月曜日と火曜日 |
4 | 火曜日と水曜日 |
5 | 水曜日と木曜日 |
6 | 木曜日と金曜日 |
7 | 金曜日と土曜日 |
11 | 日曜日のみ |
12 | 月曜日のみ |
13 | 火曜日のみ |
14 | 水曜日のみ |
15 | 木曜日のみ |
16 | 金曜日のみ |
17 | 土曜日のみ |
上記の週末番号を使う方法以外にも、7文字の数字文字列で定休日を指定する方法もあります。「1」を休み、「0」を営業日として「”0000011”(土日休み)」「”0101000”(火木休み)」として表すことができます。文字列のスタートは月曜日です。
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締め切り日・納品日から営業日数を逆算する方法
WORKDAY関数を使えば、営業日数の逆算も可能です。「納期の5営業日前に出荷したい」「プロジェクト終了予定日の10営業日前の日付を知りたい」というときなどに便利です。
たとえば、納品日の5営業日前に出荷する場合。
「=WORKDAY(開始日, 日数, [祭日])」の式で、開始日には「納品日の日付」を入力し、日数には「-5」を入れます。下の例では2月9日が納品日なので、その5営業日前の2月2日が出荷日ということになります。
関数を使って作業を単純化・効率化しよう!
今回は営業日数にまつわる関数を紹介しました。いずれも使い方が分かれば、難しいことはありません。その都度カレンダーを見て計算するよりも、圧倒的に作業が楽になりますよ。機会があればWORKDAY関数やNETWORKDAYS関数を使ってみましょう。
【参考記事】
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