ブロックチェーン、FATF、ソーシャルレンディング――。金融業界を理解するIT用語とは

平成後期に注目を集めたIT用語のなかでも、「フィンテック」のインパクトは非常に大きなものでした。私たちにとってのキャッシュの概念や支払い方法の選択肢は、テクノロジーの力で変化しつつあります。金融関連のIT用語から、その動向をつかみましょう。

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フィンテック以降の金融×テクノロジーの未来は?

フィンテックとは、金融(ファイナンス)とテック(テクノロジー)を合わせた造語で、テクノロジーの力を用いて金融システムを革新し、なんらかの価値を提供するものを指す言葉です。フィンテックは2010年以降多くのトピックで扱われてきた頻出IT用語であり、ITやテクノロジーの進化がもたらした変化を象徴する言葉の一つと言えるでしょう。

あらゆる金融取引をオンライン上で完結したり、支払い方法を増やしたりと、フィンテックの波は人々の金融活動を豊かにしてきました。2020年以降、その進化はさらに大きな変化を及ぼすものとなるかもしれません。

金融業界に関わるIT用語3選

今回は、次世代フィンテックに関わる用語をまとめます。いずれの言葉も生まれたのは決して直近ではありませんが、今後スタンダードな技術や思想として金融業界に普及していくことが予想されます。

ブロックチェーン

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ブロックチェーンとは、中央で管理する人のいないビットコインのシステムを成立させる経過で生まれた、取引データの技術を指します。ブロックチェーンの特徴は、情報がユーザーそれぞれに分散して管理されることです。ブロックチェーンの技術があることで、特定の金融機関を介さず、低コストで金融サービスを運営することができます。

ブロックチェーンは仮想通貨と併せてトピックとなることの多い技術ですが、実は仮想通貨以外にも応用することができます。ブロックチェーンを利用すると、国際間でのスムーズな金融取引を実現し、金融システムは文書確認や支払いの自動化、透明性のある取引の維持など、さまざまなメリットを享受することができます。

ブロックチェーンは、これまで銀行が担ってきた業務のほとんどを自動化し、管理者のいない状態で信頼性を担保することができます。これまでの銀行がブロックチェーンによって不要になると言われているのは、こうした性質があるためです。おそらく実際は、ブロックチェーンの技術を利用しながら既存の銀行は業務効率化を図り、企業内改革を進めるでしょう。

FATF

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FATF(金融活動作業部会)とは、マネー・ロンダリングやテロ資金対策などに取り組む主要国政府による枠組みを指します。主にマネー・ロンダリングの研究や国際基準の策定、その国際基準が順守されているかの監視を行います。

日本はこのFATFの掲げる40の勧告と9の特別勧告(※現:新40の勧告)において基準を下回る項目が半数以上あり、厳しい警告を受けています。そんな2008年の第三次審査以降、2019年実施の第四次審査に向けて政府や金融企業はさまざまな対策を行ってきました。

FATFの求める改善は、すなわち日本の金融業界のシステム改革にも直結します。技術進歩に伴う犯罪対策の基盤を早急に構築することが、金融に関わる各企業の直近の使命ともいえるでしょう。

ソーシャルレンディング

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ソーシャルレンディングとは、資金調達を望む企業や人と資金運用に興味がある企業や人をマッチングするサービスです。2010年後半から徐々にそのモデルに関心が高まっており、今後さらなる市場成長が期待されています。

ソーシャルレンディングは言い換えれば融資型クラウドファンディングの一種です。クラウドファンディングも近年注目されたフィンテックのひとつのカテゴリですが、企業に直接の融資ができるソーシャルレンディングは、今後さらなる発展を期待できます。

多額の投資が難しいユーザーが少額ずつ複数人で支え合うシステムを使えば、資金不足の企業は潤沢なリソースを得ることができるでしょう。お金の循環をスムーズにする考え方やサービスは、今後ますますニーズが高まっていくと考えられます。

金融業界の次なる使命は、各技術の浸透と犯罪対策

2010年以降、次々と新しい考え方や用語が広まった金融業界。そのIT用語が示す未来は、より効率化され、かつ透明性の高い金融取引の増加を示唆します。一方で、こうした状況は新しい犯罪を生み出す契機ともなるため、対策の必要性があることも事実です。

2020年以降、これらの課題を解決するソリューションが次々と発表され、また新たな用語が生まれるかもしれません。金融業界に身をおく人々は、その流れを把握しながら、先端の課題に向き合うよう心がけると良いでしょう。

文=宿木雪樹
編集=五十嵐 大+TAPE

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