時間を意識する
リモートワークを快適に続けるために、まず自分に合った時間管理法を見つけるところから始めましょう。始業から終業までの流れを自分で作る必要があるリモートワークは、オフィスワーク以上に時間を意識する必要があります。
時計を見える場所に置き、仕事の時間と休憩を区別する
できる限り時計が目に入るスペースで仕事し、仕事中はこまめに休憩をとりましょう。「25分に1回5分の休憩をとる」といったルールを自分のペースに合った形で作り、慣れるまではアラームを活用してオンとオフを切り分けると効果的です。
参考:集中力と生産性が同時にアップ!? 夢のメソッド・ポモドーロテクニック
定時になったらPCをオフにする
オフィスワークの場合はオフィスを離れることで仕事を止められますが、自宅ではいつまでも仕事を続けられてしまいます。どこまでやれば良いのかわからない状態だと、不安からいつも以上に働きすぎてしまうかもしれません。そこで、業務時間を区切るために定時でPCをオフにするなど、終業を意識できるルールを作ると良いでしょう。
作業スペースを快適に
時間管理と同様、作業スペースの確保はリモートワークで必要不可欠です。とはいえ、間取りの都合や家族の事情など、さまざまな要因で条件が限られる人がほとんどでしょう。自分に合った作業スペースをカスタマイズするために、効果的なアイテムをまとめます。
・HDMIケーブルやノートパソコンスタンドでデスク環境を改善
リモートワークを機にノートパソコンに移行した人は、画面の小ささに戸惑っているのではないでしょうか。
もしも自宅にあるモニタやテレビがHDMIケーブルに対応しているモデルであれば、HDMIケーブルを接続することでノートパソコンの画面を拡張することができます。オンライン通話などのツールを今まで以上に使うことを考えれば、作業画面の余裕を作ることは、リモートワーク環境づくりのなかでも優先順位の高い項目です。
また、PC本体の角度を自由に変えられるノートパソコンスタンドは、デスクワークに向いていないテーブルを自分好みの作業環境に変えるために適したアイテムです。手首に疲れを感じる方や、姿勢が猫背になりがちな方は、ぜひ設置してみてください。
・クッションや姿勢サポーターで体の負担を軽減
自分の姿勢に合ったPCデスクや椅子を自宅にそろえるには、ある程度の出費が必要です。食卓用テーブルやローテーブルを作業環境とする方は、低価格のクッションや姿勢サポーターを利用し、正しい姿勢で働ける環境を整えましょう。
クッションを利用する場合は、柔らかすぎず、背筋が伸びた状態をキープできる傾斜のついたタイプのものがおすすめです。姿勢サポーターは背面、腰それぞれに使うタイプがありますが、特にストレスを感じる部位を優先してケアしてみてください。
空気や飲み物など周辺環境のケアも忘れずに
仕事の効率を高める環境は、デスク周辺だけではありません。普段何気なくオフィスで利用している自動販売機や空調管理された空気に慣れていると、自宅で思わぬ不便さを感じるでしょう。特にリモートワークに適した工夫を紹介します。
・換気をこまめに行い、温度と湿度を可視化する
快適さを大きく左右する空気の管理には、こまめな換気が必須です。集中して働いているとつい時間を忘れてしまいがちですが、換気をしない密閉空間での長時間労働は健康にも良くありません。
湿度もわかる温度計を置いておくと、常に一定の空気を保つために役立ちます。普段はいない時間帯の自宅は意外と気温が高くなるなど、発見があるはずです。
・お茶やお菓子などの準備は事前にまとめて
リモートワーク中、小腹がすいたり喉が渇いたりするたびに外出していると、集中して作業できません。実働時間前に大きめの水筒にまとめてお茶を淹れる、その日のお菓子は分量を決めてデスク近くに用意しておくなどの工夫をすると、ストレスなく働けます。
飲食については、リモートワーク中の自由度が高い一方、準備をするのは面倒に感じる場合が多いものです。健康管理に注意しつつ、業務中効率的に飲食できるルーティーンを作るよう心がけましょう。
・日光や照明を意識すると体内時計が狂わない
リモートワークが始まると、出勤がないことで体内時計が狂ってしまう人もいます。一日の始まりに日光を浴びるルーティーンを作ったり、日当たりの良い場所にデスクを移動したりすると、健康的な時間帯に集中力を高められます。
同様の理由で、夜は落ち着いた間接照明に切り替えたり、PCやスマートフォンのブルーライトを浴びないよう心がけたりすると良いでしょう。
自宅の環境に合った工夫で、快適なリモートワーク環境を手に入れよう
いつもと異なる環境で集中して働くのは、そう簡単なことではありません。普段休息の場としている自宅なら、なおさら難しいはずです。
リモートワークのために家具や家電を購入することは難しいかもしれませんが、今回紹介したアイテムや工夫は、どれも比較的容易に準備できるものばかりです。オンとオフを切り替え、ストレスの元となる不便さを取り除くことで、自分好みの小さなオフィスを作る気持ちでリモートワーク環境を整えてみましょう。
新型コロナウイルスを機に、変わりつつあるオフィスの在り方。過去の調査結果も参考に、今一度、自身のはたらき方を見つめ直してみてもいいかもしれません。
文=宿木雪樹
編集=五十嵐 大+TAPE
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