Wordの行間が狭くならない問題を解決!これで見やすい文書が作れる

Word(ワード)で文書を作成する際、「行間が狭くならない!」「行間が空きすぎる」と困ったことはないでしょうか?手順さえ覚えれば、行間の設定は簡単です。本記事で行間を狭くする方法を理解して、見栄えのよいビジネス文書を作成しましょう。

Wordの行間狭くならない問題を解決

Wordの行間を狭く(広く)する理由

Wordで報告書や企画書などのビジネス文書を作成する際、相手に理解・納得してもらうために読みやすくしなければなりません。「行間」(ひとつの行から次の行までの間隔)を適切に設定することは、読みやすい文書を作成するにあたって必要な条件のひとつです。

本記事では、Wordで行間を狭くしたり、広くしたりする方法をいくつか紹介します。上司や取引先に読みやすい文書を提出できるように、操作方法をマスターしておきましょう。

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Wordで行間を狭くする(行間を詰める)方法【簡単】

まず、以下の文書に目を通してみてください。

簡単に行間を狭くする方法

行間が広く、やや読みにくいと感じたのではないでしょうか。ここから、この文書の行間を簡単に狭くする(行間を詰める)方法を紹介します。

手順1 ホームタブを選択

ホームタブを選択

まず、Wordの画面の上部に注目してください。「ホーム」タブが見つかれば、その場所をクリックしましょう。

手順2 「行と段落の間隔」をクリック

続いて、「段落」のエリアを探しましょう。そして、以下の画像のように「段落」エリア内の「行(線)と段落の間隔」のアイコンをクリックします。

行と段落の間隔をクリック

手順3 小さい数字で行間設定

「行と段落の間隔」をクリックするといくつかの数字が出てくるため、狭くするには小さめの数字、広くするには大きめの数字を設定しましょう。今回は狭くなるように、「1.15」で設定します。

小さい数字で行間設定

当初「3.0」に設定されていた行間を「1.15」に変更したことで、以下のように行間が狭くなりました。

行間が狭くなった

当初よりも、読みやすい文書になったのではないでしょうか。

より細かくWordで行間を狭く・広く調整設定する方法   

簡単な行間設定方法では、6種類の数字(「1」「1.15」「1.5」「2」「2.5」「3」)しか指定できません。そこで、より細かく行間を設定する方法をここから解説します。

手順1 ホームタブを選択

「簡単に行間を狭くする(行間を詰める)方法」と同様に、まずはホームタブを選択します。

手順2 「行と段落の間隔」をクリック

「行と段落の間隔」をクリックする点も、「簡単に行間を狭くする(行間を詰める)方法」と同じです。

手順3 「行間のオプション」を選択

続いて、「1.0」や「3.0」などの数字ではなく、一番下に表示されている「[行間]のオプション」を選択しましょう。

「行間のオプション」を選択

手順4 行間ボックスで「固定値」を選択

「段落」のポップアップウィンドウが表示されたら、「間隔」の中の「行間」を「固定値」に設定します。

行間ボックスで「固定値」を選択

手順5 希望する数値で指定

最後に、「固定値」の隣に表示されている「間隔」の数値を指定します。数値が小さければ狭く、大きければ広くなります。

固定値調整

「固定値」を20ptにした結果、以下のように行間が狭い文書に仕上がりました。

行間が狭い文書

なお、「間隔」を小さくしすぎると、文字が読めなくなることがあるため注意が必要です。

ルビやテキストボックスの行間を狭くする方法

Wordで読みやすい文書を作成するためには、ルビやテキストボックスの行間を狭くすることも意識しなければなりません。ここから、具体的な方法を解説します。

ルビ(ふりがな)の行間を調整する

漢字にルビ(ふりがな)を振っている場合、行によって幅が異なり、違和感を覚えることがあります。例えば、以下の文章では、1行目・2行目間の幅の方が、2行目・3行目間の幅よりも広がっていることがわかるでしょう。

ルビがあるため行間が広くなっている

各行の文章で間隔を揃えるのではなく、ルビと前の行との間で間隔を揃えていることが、行間が異なって見える理由です。ルビを気にせず行間を狭くするには、「固定値」を使います。

まず、「ホーム」タブをクリックし、「行と段落の間隔」「行間のオプション」を選択したら、「行間」を「固定値」にして、「間隔」を希望する数値に設定しましょう(今回は42pt)。

これで、行間が狭くなり、ルビがない部分の行間で幅を統一できます。

ルビがある行の間隔が狭くなった様子

テキストボックスの行間を調整する

テキストボックスとは、本文とは別に強調したい部分(オブジェクト)を加えるものです。テキストボックスの行間を調整する場合も、ここまで説明してきたやり方と同じようにできます。

まず、対象のテキストボックスを選択してください。続いて「ホーム」「行と段落の間隔」「行間のオプション」を選択して「行間」「間隔」を設定し、「OK」ボタンをクリックしましょう。

テキストボックスが挿入されている文書

この作業で、以下のようにテキストボックスの行間も狭くできました。

テキストボックス内の行間を狭くした様子

なお、見やすい文書にするためには、テキストボックスのサイズ調整が必要な場合もあります。

Wordの行間設定で押さえておくこと

ここから、Wordの行間設定で押さえておくべきことを紹介します。

素早く行間を狭くするにはショートカットキーを活用する

素早く行間設定したい場合は、ショートカットキーを使いましょう。「Ctrl」キーと1を押せば1行、「Ctrl」キーと2を押せば2行、「Ctrl」キーと3を押せば3行の行間に指定できます。

文章の一部だけ行間設定もできる

文章の一部だけ行間設定したい場合は、対象の段落を選択してから設定しましょう。以下の例では、3行目の文章に編みかけしてから操作することで、一部だけ行間設定しています。

文章の一部だけ行間を設定

文字が見切れるときは「固定値」を「最小値」に変更

文字が見切れる場合は、行間ボックスの「固定値」を「最小値」に変更してみましょう。数値を限りなく小さくした場合、「固定値」は行間が詰まり文字の一部が表示されなくなるのに対し、「最小値」は文字が見えなくなることはありません。

いずれも、「設定値」を9ptにしたケースで比較してみましょう。

Word固定値

「固定値」は、数値に忠実に従うため、文字が欠けて表示されるようになりました。

Word最小値

一方、「最小値」は各行にある文字同士の幅を最低9Ptは確保するため、一部が欠けることはありません。

それぞれの特徴を踏まえ、文字がはっきりと表示されるようにしたい場合は「最小値」を選択するとよいでしょう。一方、できるだけ幅を狭めたい場合は「固定値」が有効です。

フォント「メイリオ」は行間が不自然になることがある

フォントで「メイリオ」を使うと、行間が不自然に広くなることがある点をあらかじめ理解しておきましょう。以下に、MSP明朝とメイリオの文章を入力しました(フォントサイズ〜18pt、行と段落の間隔〜1.5)。

*「メイリオ」…読みやすく、プレゼンに使われる機会の多いフォント

MSP明朝とメイリオの比較

フォントサイズや行と段落の間隔はどちらも同じであるのにもかかわらず、メイリオはMSP明朝と比べて行間が広くなっていることがわかるでしょう。このように不自然な表示になる場合は、以下の流れで行間を狭くできます。

  1. 「ホーム」「行と段落の間隔」「行間のオプション」で「段落」のウインドウを表示する
  2. 「1ページの行数を指定時に文字を行グリッド線に合わせる」のチェックを外す
  3. 行間を「固定値」にして任意の数字を入れる(今回は32pt)
  4. 「OK」をクリックする

メイリオの行間を狭くする

ここまでの作業で、以下のように変更できました。

メイリオの行間を狭くしたイメージ

【番外編】Wordで行間設定以外で見やすい文書を作成する方法

「Wordで行間が狭くならない」「文書をさらに見やすくしたい」などと考えている場合は、行数設定や文字間隔の調整も試してみましょう。ここから、それぞれのやり方を解説します。

行数設定で行間を狭くする

行間を設定する以外に、行数指定で狭く(広く)する方法もあります。ここから、手順を確認していきましょう。

手順1 レイアウトタブから「ページ設定ダイアログボックス」を開く

まず、「レイアウト」タブを選択し、ページ設定エリア右下にある↘︎(右斜め下矢印)のアイコンをクリックしてください。

Windows「ページ設定ダイアログボックス」

なお、macOSを使用している場合、ページ設定の右下に↘︎(右斜め下矢印)は表示されません。「ページ設定ダイアログボックス」を開く際は、以下のように「フォーマット」を選択し、「文書のレイアウト」をクリックしてください。

Mac文書のレイアウト

手順2 「文字数と行数」を選択

続いて、「文字数と行数」を選択して「文字数と行数の指定」(*)で「行数だけを指定する」か「文字数と行数を指定する」をクリックしましょう。

「文字数と行数の指定」を選択する

※表示はWordのバージョンによって異なる場合があります

手順3 行数を設定する

最後に、行数を設定(今回は「45」で指定)して「OK」をクリックします。

行数を指定する

設定した結果、以下のように行間を狭くできました。

行間を狭くした結果

なお、このやり方は行間を設定する方法ではなく、あくまで「行数」を指定する方法です。「行数」の値が大きいほど行間が狭く、「行数」の値が小さいほど行間が広くなる点に注意しましょう。

文字間隔を調整して読みやすくする   

行間設定は行と行の間隔を調整するもののため、文字と文字の間隔は調整できません。より美しい文書を作成するには、文字間隔の調整方法を理解しておくことも大切です。ここで、文字間隔設定の手順を確認しておきましょう。

手順1 ホームタブの「フォント」ダイアログボックスを起動

まず、「ホーム」タブを選択し、「フォント」ダイアログボックスを起動しましょう。「フォント」エリア内にある↘︎(右斜め下矢印)でダイアログボックスが開きます。

「フォント」ダイアログボックスを起動

手順2 詳細設定で文字間隔を「狭く(広く)」に指定

「フォント」のダイアログボックスを開いたら、「間隔」を狭く(広く)に設定し、間隔幅の数字を指定します。

文字間隔を狭くに設定

狭くして文字を詰めることで、元々3行あった文章を2行に減らすことも可能です。ただし、以下のように狭くしすぎると、窮屈でかえって読みにくくなるため注意しましょう。

行間が窮屈で読みにくい

Wordの行間を調節して見やすい文書を心がけよう

Wordの行間設定は、読みやすい文書を作成するために大切な作業です。行間を狭くするには、「行と段落の間隔」をクリックして数字を指定するだけの簡単な方法や、「行間のオプション」でより細かく設定する方法、行数指定する方法などがあります。

また、読みやすい文書には行間だけでなく、文字間隔の調整も必要です。ビジネス文書を作成する際は、行間や文字間隔に不自然さはないか必ずチェックしてから、上司に提出するようにしましょう。

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