
- 新しいことに挑戦することの意味とは?
- 新しいことに挑戦したいのに、不安になってしまう理由は?
- 新しいことに挑戦するときの不安を解消する方法
- 新しいことへ挑戦するときの進め方
- 新しいことへの挑戦を成功させるコツ
- 新しいことへの挑戦を継続するポイント
- 何に挑戦すればいい? 挑戦すべき新しいことの具体例
- 新しいことに挑戦するときの注意点
- 新しいことに挑戦するときは、そのプロセスにも意味がある
「新しいことに挑戦したいけれど、失敗するのが怖い」「そもそも、新しいことに挑戦する意味ってあるの?」など、未知の領域にチャレンジしたい気持ちがある一方で、ためらってしまう人もいるかもしれません。
今回は、経営コンサルタントの横山信弘さんにお話を伺い、現代で新しいことに挑戦する意義や不安になってしまう場合の解消方法、成功させるためのポイントについて解説します。
新しいことに挑戦することの意味とは?

「新しいことに挑戦する」と聞くと、ポジティブなイメージを持つ人も多いかもしれません。しかしその一方で、行動したい気持ちはあるものの、「本当に意味があるの?」「失敗するかもしれない」と悩んでしまう人もいることでしょう。
まずは、新しいことに挑戦することがなぜ大切なのか、その意義と重要性について、詳しく解説します。
近年は現状維持そのものがリスクになりやすい
近年はAI技術の台頭により、これまでは「安泰」だと思われていたスキルが、AIによって置き換えられてしまう可能性があります。
こうした環境では、現状維持自体がリスクになる場合があります。挑戦意欲が養われていないと、いざ変化を迫られたときに動けなくなってしまう可能性があるからです。
自分が何に向いているかを知るきっかけになる
新しいことに挑戦すると、「自分が何に向いているか」「どんなことにやりがいを感じられるのか」に気付くきっかけになります。
頭の中で考えているだけでは、自分の強みや弱みもなかなか見えてきません。挑戦して初めて、未知の可能性や新たな価値観を発見でき、真の目標が見えてくるのです。こうした経験の積み重ねが、その後の人生をより有意義なものへと変えるヒントにつながります。
人脈づくりにもつながる
新しいことに取り組むと、これまでとは違う人との接点が生まれやすくなります。同じ環境にいるだけでは出会えなかった人と出会うことで、キャリアの可能性や視野が大きく広がることもあるでしょう。
また、良好な人間関係を構築すると、周囲からの信頼や評価が心の糧となり、日常生活での充実感も高まります。
自己効力感が高められる
新しいことへの挑戦を繰り返すことで、「自分はやればできる」という経験が蓄積されていきます。その結果、自分自身を信用できるようになり、自己効力感が高められるでしょう。また、変化を避けて現状を維持しようとする「現状維持バイアス」を減らせる可能性もあります。
特にビジネスシーンでは自己効力感が仕事のパフォーマンスを底上げする土台になることも少なくありません。
キャリア形成にも良い影響を与える
新しいことに挑戦してきた人とそうでない人の差は、年齢を重ねるにつれ現れやすくなります。
時代や市場の変化によって求められるスキルや経験が変化するなか、いかに多くの引き出しを持っているかが結果的にビジネスを左右することもあるでしょう。
新しいことに挑戦したいのに、不安になってしまう理由は?
新しいことに挑戦するとき不安を感じるのは自然なことです。ここでは、新しいことに挑戦する際に不安になってしまう主な心理的要因について解説します。
脳が「現状維持」を望んでしまうため
そもそも、人間の脳は「現状を維持したい」という本能を持っています。新しいことは脳にとって予測不可能な未知の脅威として認識されやすいため、不安という感情で一度ブレーキをかけて、回避しようとするのです。
他者との比較
近年はSNSの普及により、他者の成功事例が目に入ってくる機会も多いでしょう。その結果「自分が同じことをやっても上手くいかないのでは」と比較してしまい、新しいことに挑戦する気力が失われてしまうことがあります。これは誰にでも起こりうることで、情報過多の時代特有の心理的ハードルとも言えるでしょう。
失敗することが「怖い」と感じる
失敗を恐れるのは、自然な心理といえます。特に、過去に「失敗=減点対象」と捉えられた経験があると、「失敗=恥ずかしいこと」という刷り込みが強くなることがあります。この無意識の思い込みが、挑戦への恐怖心を増幅させる可能性があるのです。
完璧主義の弊害
「やるからには完璧にやらないといけない」という完璧主義の人ほど、新しいことへの挑戦が難しい傾向があります。絶対に失敗したくない、やるなら100点のみを目指すというように、最初から高い目標や基準を設定してしまうことが、不安に感じる原因です。
周囲の環境が影響することも
周囲に挑戦する人が少ないと、不安を感じやすくなることもあります。「あの人はなんでそんな挑戦をしているのだろう?」という同調圧力から、「自分だけ浮いてしまうのでは」という不安を感じるためです。環境が挑戦を後押ししてくれないと、その不安はさらに増していくでしょう。
新しいことに挑戦するときの不安を解消する方法

新しいことに挑戦するときに不安を感じたときは、次の5つの方法を意識してみてください。不安とうまく向き合えるようになると、挑戦を前向きに続けやすくなります。
不安な気持ちを肯定する
不安を感じたときは、その気持ちをすぐに消そうとしなくても大丈夫です。なぜなら、不安な気持ちは、実際に行動して状況が少しずつ見えてくるようになれば、自然に小さくなっていくからです。意識を変えてから行動するのではなく、行動してから意識を変えていきましょう。
いきなり大きく変えようとしない
新しいことに挑戦するとなると、生活スタイルを大きく変える必要があるのでは、と考える人もいるかもしれません。しかし、いきなり大きく変えようとすると、不安な気持ちが強くなってしまいます。
「毎日5分だけ試してみる」など、現在の生活や仕事において可能な範囲で変えると考えれば、心理的ハードルは大きく下がるでしょう。
他者の事例に触れてみる
すでに同じ挑戦をしている人の話を聞くと、不安な気持ちを和らげられます。身近な人で話を聞く機会がなければ、本を読んだり、YouTubeなどで情報を集めてみたりするのもいいでしょう。
未知のものは怖いですが、経験者から具体的な情報を得ると「なんだ、自分にもできそうだ」と感じられるようになるかもしれません。
客観的な視点を持つ
不安な気持ちは、客観視することで落ち着く場合があります。そこでおすすめなのが、挑戦する内容を具体的に書き出すことです。
紙に書いて「実際に何をやるのか」「そのことにどのくらい時間がかかるのか」を可視化して実行までのプロセスを再確認すると、意外とたいしたことではないと気づくこともあるでしょう。
期限を設けてみる
期限を決めるのもおすすめです。「とりあえず3カ月だけやってみる」と期間を区切れば、ずっと続けなければならないというプレッシャーから解放されるでしょう。お試し感覚で始めてみると、長く続くこともあります。まずは、小さな規模から始めてみましょう。
新しいことへ挑戦するときの進め方
新しいことへ挑戦するときは、準備を計画的に進めていきましょう。ここでは、新しいことに挑戦するときの進め方を、ステップごとに紹介します。
1.目的を明確にする
まずは、「何のためにやるのか」という目的を明確にしましょう。目的が曖昧だと、壁にぶつかったときに簡単に諦めやすくなってしまいます。
「自信をつけるため」「語学の習得」「ストレス発散」など、ノートに一言でもいいので書き出してみましょう。もし思いつかなかったら、「挑戦グセをつけるため」から始めてみるのもおすすめです。
2.最初の行動を決める
1で設定した目的に対して、最初の一歩となる「絶対にできる行動」を決めましょう。「本を1ページ読む」、「ネットで毎日10分だけ情報収集する」など、失敗しようがないレベルまで行動を細かく分解すると、スムーズに進められます。
毎日1分でできることなど、あくまでも完璧は求めず、まずはやってみることにフォーカスすると、その後の行動につなげやすいでしょう。
3.スケジュール表に書き、実行する
決めた行動をいつやるのか、スケジュールに組み込みましょう。やる気に頼るのではなく、仕組みに落とし込むことが重要です。カレンダーに予定が入っていれば、「今日は○○をやる日だ」とスイッチが入り、気持ちを切り替えやすくなります。
ビジネスシーンでは、スケジューリングされていないことは実行しない人が少なくありません。スケジュール表に書いていくと、タスクをこなす感覚で自然と実行できるようになるでしょう。
4.振り返りを行い、PDCAを回す
1~3の手順で新しいことを始めたら、まずは1週間を目安に振り返りをしましょう。うまくいったことと、いかなかったことを確認し、改善すべき点は修正や調整をします。
計画に沿って実行し、それが1カ月以上続いたら、さらに翌月も続けてみましょう。このPDCAを回すことで新しいことに挑戦する習慣が身についていきます。
5.少しずつハードルを上げていく
日々の行動が習慣化し、軌道に乗ってきたら、少しずつ負荷を上げていきましょう。最初から高い目標を立てるのではなく、段階的にレベルを上げることで、無理なく挑戦する習慣がつき、「自己効力感」が高まっていきます。
負荷を上げたことで負担が大きいと感じたら、休憩や休息をとってリセットし、また無理のない範囲に調整し続けてみましょう。
新しいことへの挑戦を成功させるコツ

これから新しいことを始めるときには、何を意識すればいいのでしょうか。ここでは、挑戦を成功させるためのコツについて解説します。
「質」よりも「量」を優先する
「○○の条件をクリアする」という考え方よりも、「まずは毎日○○をやってみる」など、質よりも量を優先することが大切です。
いざ目標を掲げても、最初から具体的なゴールのイメージを思い描くのは簡単ではありません。一方で、量の目標は設定さえすれば、達成のイメージが持ちやすくなります。まずは、回数をこなすことを優先してみましょう。
成果が出るまでに時間がかかることを理解する
成果が出るまでにタイムラグがあることも理解しておきましょう。新しいチャレンジの場合は、3カ月や半年など、一定期間続けないと成果が見えなかったりします。
この「遅延の法則」を知っているだけで、挫折しにくくなるでしょう。「すぐに成果が見えなくても大丈夫」という気持ちでスタートしてみてください。
挑戦していることを周囲に公言する
人の心理として、一度他者に「これをやる」と宣言すると、後に引けなくなる傾向があります。退路を断つのではなく、周囲に応援してもらえる環境をつくることで、良いスタートを切れるでしょう。
「不言実行」は挑戦が習慣になってからでいいので、スタート時は「有言実行」を意識してみてください。
誰かと一緒に始めてみる
挑戦する習慣がつくまでは、一人でやらないことも成功のポイントのひとつです。同じ挑戦をしている仲間や、先を行くメンターを見つけると、行動意欲につながるでしょう。
例えば、新しくスポーツを始めるのであれば、仲間を集めて始めてみるのもおすすめです。環境の力を借りることは甘えや弱さではなく、戦略として捉えましょう。
新しいことへの挑戦を継続するポイント
新しいことへの挑戦は、継続するのが難しいと感じるなど、途中で投げ出してしまうリスクもあります。ここでは、挑戦を継続、維持するためのポイントをご紹介します。
ハードルを下げてみる
新しいことへの挑戦がなかなか続かないなら、目標が高すぎるのが原因である場合があります。そんなときは、立ち止まって、目標を見直してハードルを下げてみるといいでしょう。
「これなら絶対できる」というレベルまで基準を落とし、実行する頻度も3日に1度など、間隔をおいてみてください。ハードルを下げれば精神的な余裕が生まれて気持ちがリセットされ、また続けることができるはずです。
環境を整える
集中力が続かないときは、環境を整えてみましょう。例えば勉強するのであれば、机の上に教材を開いた状態で置いてみたり、参考書を手に取りやすい場所に配置したりするのです。意志の力ではなく、行動のトリガーとなる環境を物理的につくると、継続する力が湧いてくるでしょう。
モチベーションに頼らない
モチベーションに頼らないことも、継続するうえで大事な要素です。やる気がある日もあればない日もあるのが、自然の原理です。「やる気があるからやる」のではなく、「決めたからやる」と行動基準を切り替えてみましょう。
何に挑戦すればいい? 挑戦すべき新しいことの具体例

新しいことに挑戦するといっても、挑戦の種類もさまざまです。ここでは、ビジネスパーソン向けに、横山さんおすすめの具体例をご紹介します。
生成AIの活用
生成AIの活用は、仕事での業務にも取り入れやすいため、挑戦してみるのもおすすめです。
ChatGPT、Gemini、Claudeなどの生成AIを日常業務に取り入れるだけで、新しい気づきをたくさん得られるはずです。ただし、業務で活用する場合は、必ず会社のルールを事前に確認しておきましょう。
テキスト、画像、動画の作成などは、プライベートでも実践できます。生成AIの知識やスキルを習得し、さまざまなシーンで活用してみてください。
社外の勉強会やコミュニティに参加してみる
機会があれば、社外の勉強会やコミュニティに参加してみましょう。
社内の常識が世間の常識とは限りません。外の世界を知ることで、多様な視点を持つことができ、自分の市場価値を客観的に把握できます。人脈づくりにもつながるので、モチベーションを保ちやすく、継続もしやすいでしょう。
文章を書いて発信する
文章を書いて発信することは比較的ハードルも低く、挑戦しやすい取り組みの一つです。SNSでもブログでも構いません。自分の考えを言語化して発信する習慣がつけば、思考力とコミュニケーション力を同時に鍛えられるでしょう。
また、文章にすることで頭の中が整理され、自分を表現しやすくなります。詩やエッセイ、社会に対して思うことなど、自分の気持ちや感性を表現してみましょう。
運動習慣
運動習慣がない人は、スポーツにチャレンジしてみるのもおすすめです。運動はもちろん、睡眠や食事といった生活習慣は、仕事の効率にも影響を与えます。ビジネスパーソンにとって健康は重要な資本なのです。また、散歩中に仕事のアイデアを思いつくなど、無心で体を動かすことで頭の中のもやもやとした思考が不意にまとまってくるケースもあります。
プールやウォーキングなど、興味のあることやできることから始めてみましょう。
業務範囲を超えた仕事を自ら取りに行く
普段の業務で新しいことへの挑戦を取り入れるのもよいでしょう。もし機会があれば、上司に「何か手伝えることはありますか」と聞いて、業務範囲を少し超えた仕事に挑戦してみましょう。
最初は少しハードルが高いと感じる人もいるかもしれませんが、与えられた仕事だけをこなすよりも、自ら仕事を取りに行く方が、経験の幅が広がり、成長スピードも速くなります。
新しいことに挑戦するときの注意点

最後に、新しいことに挑戦するときに注意したいポイントを解説します。挑戦することだけに意識を向けるのではなく、あらかじめリスクについても理解しておきましょう。
コストやリスクをあらかじめ計算しておく
挑戦する内容によっては、時間やお金がかかることもあります。「どれくらい時間の確保をするべきか」「挑戦に必要なお金はどれくらいか」など、コストやリスクは事前に把握しておくようにしましょう。
計画を立てずに意欲だけで始めてしまうと、思っていた以上にコストがかかってしまい、途中で断念する可能性があります。失敗したときにかかる時間・資金・心理的ストレスなどを想定しておくと、安心して取り組めるでしょう。
現在の仕事をおろそかにしない
新しい挑戦に夢中になるあまり、本業のパフォーマンスが落ちてしまっては、本末転倒といえます。
「集中力が続かない」「ミスが増えてきている」など、業務に支障が出てしまうと、周囲からの評価にもかかわってきます。目の前の仕事を一所懸命にやることは、新しいことに挑戦するうえで大前提と考えましょう。
インプットだけでなくアウトプットもする
本を読んだ、セミナーに行った、というだけで挑戦した気持ちになるかもしれませんが、インプットだけでなくアウトプットしてこそ、挑戦といえます。
本を読んで知識を習得したら実際に資格取得にチャレンジしたり、セミナーで学んだことを自分なりの解釈で第三者に伝えたりと、アウトプットすることを意識しましょう。
他人の意見に振り回されないようにする
他人の意見に振り回されすぎないことも大事です。ときには、「それはやめたほうがいいよ」と言う人も現れるかもしれません。悪意はなくても、現状を変えようとする人を止めようとする人も中にはいるのです。
他人から何か言われたとしても、それはひとつの意見として受け止め、最終的には自分の気持ちや信念を優先しましょう。
新しいことに挑戦するときは、そのプロセスにも意味がある
新しいことに挑戦すると、自分自身についての理解が深まり、キャリアの選択肢の幅も広げることができます。挑戦のチャンスは、常に「今」から始まっています。「人生は挑戦の連続」という言葉があるとおり、挑戦し続けることで、人生がより豊かなものになっていくのです。
たとえ期待した成果が出なくても、挑戦したその行動には大きな価値があります。まずはできることから、新しいことに挑戦してみてください。
監修:株式会社アタックス・セールス・アソシエイツ 代表取締役社長 横山 信弘
企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。15年間で3,000回以上の関連セミナーや講演、コラム執筆、昨今ではYouTubeチャンネル『予材管理大学』を通じ「予材管理」の普及に力を注いでいる。大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持ち、各種ビジネス誌への寄稿、多数のメディアでの取材経験がある。メルマガ「草創花伝」は3.8万人超の企業経営者、管理者が購読。主な著書には「絶対達成」シリーズのほか、「『空気』で人を動かす」「キミが信頼されないのは話が『ズレてる』だけなんだ」等多数。
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