逆境とは?乗り越える方法や考え方のヒントを具体的に解説

逆境を乗り越える力は、人生や仕事で欠かせないものです。この記事では、逆境の基本的な意味や具体例、逆境を乗り越えるための具体的な方法を解説します。

逆境に立たされているため、どうすべきか考えている人のイメージ

日常生活やビジネスシーンで、思うように物事が進まず苦しい状況に陥った経験がある人も多いでしょう。近年は経済や社会情勢が目まぐるしく変化しており、将来に不安を感じる場面も少なくありません。だからこそ、逆境を乗り越える力が求められています。

今回は、経営コンサルタントの横山信弘さんにお話を伺い、逆境の具体例を紹介するとともに、逆境を乗り越えられる人の特徴や乗り越える方法について解説します。

「逆境」とは?基本的な意味について解説

逆境とは、物事が思うように進まなかったり、困難な状況に陥ったりした状態を指します。まずは、逆境の基本的な意味と類義語や対義語について解説します。

「逆境」の意味

逆境とは、一般的には物事が思うように進まない困難な状況のことを指します。自分の力ではどうにもならないことや、不運なことなど、ひとえに逆境といっても、さまざまなケースが考えられます。

「逆境」の類義語・言い換え表現・対義語

逆境の類義語は、「苦境」「困難」「試練」などです。状況に応じて、「窮地」「難局」「壁」「ピンチ」などと言い換えて表現することもあります。

ビジネスシーンでは、スピーチ等で「試練」「逆風」など、ポジティブなニュアンスが含まれる表現が用いられることもあります。

逆境の対義語は、「順境」「順風満帆」などが挙げられます。どちらも物事が思い通りに進んでいる状態を指す言葉です。その他にも「好調」「計画通り」「追い風」「幸運」「チャンス」と表現する場合もあるでしょう。

ビジネスシーンにおける逆境の具体例

目標の未達が続き、逆境に立たされている人のイメージ

ビジネスシーンにおける逆境としては、「目標未達が続く状況」、「人間関係のトラブル」などが挙げられます。ここでは、考えられる逆境の例を5つ紹介します。

目標未達が続く状況…営業成績が思うように伸びない、想定外のことがあってプロジェクトが計画通りに進まない など
人間関係のトラブル…先輩や上司との関係がうまくいかない、チームメンバーと意見が衝突する、取引先とのやりとりが難航する など
自分の能力の限界…新しい役割やポジションを任されたときに、これまでのやり方が通用せず、無力感や焦りを感じる など
組織の環境変化…会社の方針転換、部署の縮小や統廃合、上司の交代などが起こったときに、新しい環境になかなか適応できない など
失敗やミス…重要なプレゼンで失敗した、取引先に迷惑をかけた など

逆境の多くは自分ではコントロールしにくいため、大きなストレスを抱えることも少なくありません。内部環境だけでなく、外部環境の変化も逆境の原因になります。

「逆境を乗りこえる力」はビジネスシーンで求められている

前述したとおり、ビジネスシーンではさまざまな逆境に直面する可能性があります。そのため困難な状況に適応し、逆境を乗り越える力(レジリエンス)がビジネスパーソンにとって重要な能力の一つとなっています。逆境を乗り越える力があれば、次に大きな壁にぶつかったときに、冷静に対処し乗り越えられるようになるでしょう。また、自らの経験を活かして、同じ逆境に立たされている人を支えることもできるようになります

また、逆境を乗り越えることは、周囲からの信頼にもつながります。どれだけ優秀な人でも、想定外の困難は訪れることがあります。だからこそ、逆境に立たされたときにどのように考え、行動できるか、普段から意識しておくとよいでしょう。

逆境を乗り越えられる人の特徴

逆境を乗り越えられる人には、思考の切り替えが早い、ブレない自分軸を持っているなどの共通点があります。ここでは、逆境を乗り越えられる人に見られる主な特徴を解説します。

思考の切り替えが早い

逆境を乗り越えられる人は、気持ちの切り替えが早い傾向があります。落ち込むことはあっても、いつまでも引きずることはなく、冷静な判断ができるのです。

感情的になるとさらに状況を悪化させてしまいがちですが、逆境を乗り越えられる人は自分の感情をコントロールすることに長けており、「これからどう行動するか」に意識を切り替えられます。

自分軸を持っている

逆境に強い人は、自分軸を持っている人が多いです。そのため、思考や行動に一貫性があり、周囲の評価や状況にも左右されにくい傾向があります

困難な状況でも自分が何をすればよいかが見えているので、決断や行動がしやすく、メンタルも安定していることが多いです。

周囲に必要なサポートを求めることができる

必要なときに誰かにサポートを求められる人は、逆境の中でも孤立することが少ないです。一人で抱え込まずに周囲に頼ることができると、逆境を乗り越えるための回復力(レジリエンス)が高まりやすく、状況に応じて柔軟に対処しやすくなるでしょう。

困難なことに直面しているときに一人で抱え込もうとすると、精神的に追い詰められやすくなることがあります。

長期的な視点を持っている

逆境を乗り越えられる人は、長期的な視点を持っている傾向があります。長期的な視点があれば、現在直面している苦しい状況を俯瞰して見やすくなります

「今は大変だが、これは自分を成長させるプロセスだ」と捉えることで、目先の苦しさに押しつぶされにくくなり、逆境を乗り越えやすくなります。

逆境を乗り越える方法

状況を冷静に分析して逆境を乗り越えようとしている人のイメージ

逆境を乗り越えるためには、まずは状況を冷静に見極め、自分ができることに集中するのが基本です。ここでは、逆境を乗り越えるための具体的な方法について解説します。

状況を冷静に分析・把握する

困難な状況に陥ったときは、まずは現状を把握しましょう。状況を冷静に整理することが大切です。

感情が高ぶっていると、現状を正確に把握することが難しくなります。紙に書き出すなどして、「何が問題なのか」を可視化し、「自分でコントロールできること・できないことは何か」を分けて考えてみましょう。

自分でコントロールできることに集中する

逆境に直面したときは自己否定に陥りやすくなりますが、自分を責めすぎず、今できる行動に集中することが重要です。

過度な自責は、思考を停止させてしまう可能性があります。まずは一度気持ちをリセットし、「どうすれば次はうまくいくか」にフォーカスしてみましょう。小さな成功体験を積み重ねることが自信を取り戻すきっかけになります。

自分を成長させる機会だと捉える

「失敗は成功の母」という言葉がありますが、逆境も「成長の機会」と受け止めてみましょう。

困難な経験を経た人はその経験から学ぶことができるため、その後の活躍につながりやすくなります。逆境が自分に何を教えてくれているのかを問う習慣を持つことも一つの方法です

信頼できる人に話してみる

信頼できる上司、先輩、メンターなどに状況を話してみるのも効果的です。普段から相談しやすい関係を築いておくとよいでしょう。

逆境に立たされたときは、自分一人で考え続けると、思考が内向きになりやすく、堂々巡りを繰り返すこともあります。そのため、励ましやアドバイスを周囲からもらうことで視野が広がり、気持ちの切り替えがしやすくなります

逆境を乗り越えた先の目標を設定する

逆境を乗り越えた先のゴールを描くと、前に進むための活力が湧くかもしれません。苦しい状況の中でも、「この経験を通じて、自分はもっと強くなれる」というイメージを持つことが助けになります。そうすれば、逆境の中でも気持ちを保ちやすくなるでしょう。

過去の成功体験を振り返る

逆境に立たされたときは、過去に乗り越えた経験を振り返るのも効果的です。「あのときも大変だったが、乗り越えられた」「自分は何かあっても、意外と大丈夫」と思えるでしょう。

印象に残っている体験は、逆境の中で支えになることがあります。「自分には乗り越えてきた実績がある」と認識することが、逆境を乗り越えるための自信につながるでしょう

逆境を乗り越えられる人になるために普段から意識しておきたいこと

逆境を乗り越えられる人になるためにも、自分の思考のクセを把握し、成功体験を積み重ねて自己効力感を高めることを意識しましょう。最後に、逆境を乗り越えるために普段からできる方法を解説します。

思考のクセを把握しておく

困難な状況でも感情をコントロールしやすくするために、自分の「思考のクセ」を普段から把握しておきましょう。

逆境に直面したとき、自分はどう反応しがちなのか、過度に落ち込む傾向があるのか、それとも誰かのせいにしやすいのか、自分の思考パターンを知ることが大切です。思考のクセを普段から把握しておけば、そのクセに気づいた瞬間に軌道修正しやすくなるでしょう。

小さな成功体験を積み重ねて、自己効力感を上げる

自信がないと逆境に弱くなりがちなため、普段から小さな成功体験を意識的に積み重ねることが重要です。

「自分ならきっとうまくできるはず」と自己効力感をアップさせておけば、レジリエンス(折れない心)も育ちやすくなります

心身のコンディションを整える

レジリエンスを鍛えるうえで重要なのが、心身のコンディションを整えることです。そのためにも睡眠、運動、食事といった3つの要素を意識してコンディションを良好に保ちましょう。

体の調子が整っていないと、感情のコントロールがしづらくなってしまいます。心と体は密接につながっているため、精神的なゆとりを普段から維持できるようにしておきましょう

逆境を乗り越える経験は、大きな財産になる

仕事をしていると、誰でも苦しい状況に立つ可能性はあります。だからこそ、逆境がいつ訪れてもいいように、日ごろから心構えをしておきましょう。

その人の本当の実力や人間性は、追い詰められたときの言動や選択に現れるものです。逆境を経験した人が、その後のビジネス人生で飛躍するケースが多いのは、困難の中でも自分自身としっかり向き合っているからといえます。逆境を経験することは、長い目で見れば大きな財産です。「乗り越えた先の自分」を信じて、逆境を乗り越えていきましょう。

監修:株式会社アタックス・セールス・アソシエイツ 代表取締役社長 横山 信弘
企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。15年間で3,000回以上の関連セミナーや講演、コラム執筆、昨今ではYouTubeチャンネル『予材管理大学』を通じ「予材管理」の普及に力を注いでいる。大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持ち、各種ビジネス誌への寄稿、多数のメディアでの取材経験がある。メルマガ「草創花伝」は3.8万人超の企業経営者、管理者が購読。主な著書には「絶対達成」シリーズのほか、「『空気』で人を動かす」「キミが信頼されないのは話が『ズレてる』だけなんだ」等多数。

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