当メディア「furi-kake」では、おすすめのフォントとしてメイリオを推奨してきました。メイリオは視認性が高く、資料の種類を問わずさまざまなシーンで活用できるフォントです。しかし、Microsoft Word(以下、Word)においてはメイリオを使用する際、ひとつ問題が生じます。
それは「メイリオ行間問題」です。今回はメイリオの行間を調節する方法、そしてWordにおける行間設定の仕組みについても分かりやすく解説していきたいと思います。
Wordでメイリオを使うときの問題点
ほかのフォントだと行間がちょうどよかったのに、上記のようにメイリオに変更したとたん「行間が広がってしまう」ということが起きます。この問題のせいで「Wordだけはほかのフォントを使う」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ちなみに、この現象は「Arial」というフォントでも生じます。このままだと少し間の抜けた印象になってしまい、1枚のシートに記載できる情報量も減ってしまいますので、修正が必要です。
メイリオの行間を調節する方法
さっそく、この「メイリオ行間問題」の解決法をご紹介したいと思います。まず方法論のみお伝えするので、「さらに仕組みを知りたい」という方は次章もあわせてご覧ください。
【メイリオの行間を調節する方法】
まず、「ホーム」タブ→「段落」右下の矢印をクリックし「段落の設定」を開きます。表示されたダイアログボックスの「インデントと行間幅」タブ内で以下の設定に変更します。
・「1ページの行数を指定時に文字を行グリッド線に合わせる」のチェックを外す
・「行間」を「倍数」に変更する
・「間隔」を「0.88」と入力する
「間隔」に入力した数字を大きくすれば行間が広くなり、小さくすれば狭まります。0.88倍に設定すると、ほかのフォントの1行分と同じ行の幅に設定できます(どうしてこの数値なのかは、次章で解説)。
どうして行間が広くなるのか
さて、「そもそもなんで広くなってしまうのか?」という疑問が残りますよね。続いては行間の仕組みについて説明していきます。
「メイリオ行間問題」の原因ですが、メイリオは基本的にほかのフォントよりも上下のスペースが広くつくられています。
また、段落の設定で「1ページの行数を指定時に文字を行グリッド線に合わせる」というのが出てきましたが、これはグリッド線(Wordにおける1行の目安となる線)を基準として行の幅をそろえることを意味しています。
メイリオを使用した状態でこれを適用していると、グリッド線2行分を1行として扱ってしまいます。
「行間」は「倍数」を選びましたが、それぞれの種類の違いについては以下の通りです。
1行:1行分の行間(デフォルト設定)
1.5行:1行の1.5倍分の行間
2行:1行の2倍分の行間
固定値:行間を固定する(フォントサイズを変更しても、行間は変わらない)
最小値:行間の下限幅を設定する(フォントサイズを大きくしたら、それに応じて行間が広がる)
倍数:指定した倍数に行間を設定する
「1行」「1.5行」「2行」「倍数」は、フォントのサイズに応じて行間の広さが変わります。「最小値」では幅の最下限を設定するので、いくらフォントを小さくしても下限値よりも狭くはなりません。
気をつけなければいけないのは「固定値」です。「固定値」ではフォントサイズを指定の幅よりも大きくした場合、文字が切れてしまいます。なので、基本的には固定値は使わない方が賢明かもしれません。
まとめ|行間の仕組みを知れば、幅の調節も自由自在
いかがでしたでしょうか。「メイリオ行間問題」は今回ご紹介した方法で、解決できます。これまでWordでメイリオを使うのを諦めていた方も、これを機にメイリオを使ってみてはいかがでしょうか。
また、行間設定の仕組みを理解しておけば、行の幅を自由に調節できるようになりますので、覚えておきましょう。
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