大切なことは耳から学べ! ビジネスパーソンが毎日でも聴きたいラジオ番組はコレ!

テレビに雑誌、新聞、インターネット…私たちは毎日情報に接し、情報を得る手段はいくつもあります。その中でも、今「ラジオ」の人気がジワジワと再燃しているって、ご存知ですか?

大切なことは耳から学べ! ビジネスパーソンが毎日でも聴きたいラジオ番組はコレ!

テレビに雑誌、新聞、インターネット…私たちは毎日情報に接し、情報を得る手段はいくつもあります。その中でも、今「ラジオ」の人気がジワジワと再燃しているって、ご存知ですか?

日本ではテレビ放送よりも歴史があり、アナログなイメージのラジオ。しかし、ラジオの伝達力には隅に置けない魅力がいっぱい詰まっているのです。

そこで今回は、radiko.jpやJ-WAVE NEWSでのコラム連載、人気の話し手にインタビューする「ラジオのかくし味」や、全国のラジオ番組を紹介する「週刊 ラジオ情報センター」などを通じてラジオの魅力を発信しているライター/編集者のやきそばかおるさんに、ラジオの魅力と20代のビジネスパーソンが聴いておくべきラジオ番組について教えていただきました!

あなたもスマホを用意して、さあ、準備はいいですか?

今、ラジオがアツい3つの理由!


やきそばかおるさんによれば、今ラジオに注目が集まっている理由として以下の3つが考えられるそうです。

(1) スマホと相性が良い
(2) 番組に参加できるライブ感
(3) 話し手の本音が聴ける


「今までラジオといえば、ラジカセやカーステレオなどの受信機で聴くといったアナログなイメージを持たれていましたが、『radiko.jp』のアプリの登場により、スマホ(インターネット)でラジオを聴くことができるようになりました。

スマホが当たり前となりつつある今、他の操作をしながらでも『ながら聴き』ができるし、情報を効率良く取得でき、さらにはラジオでかかっている曲やアーティストの名前も分かる。また、聴きながらメールやTwitterでメッセージを投稿して、話し手ともコミュニケーションがとれるので、ライブ感や距離感の近さが若い世代にウケて盛り上がっています。

さらに、テレビと違ってラジオは余計なテロップなどの編集が入らないため、話し手側はリアルタイムで自分の声をほぼ100%届けられます。だから出演したいというアーティストなどは多く、リスナー側は彼らの本音を聴けることもあって支持されているのでしょう」(やきそばかおるさん、以下同)

さらに、radiko.jpでは、1週間前までの番組を聴くことができる「タイムフリー」機能を2016年10月に開始したばかり。よくラジオでのトピックが次の日ニュースで話題になっていたりしますが、この機能を使えば聴き逃した方でもすぐ情報に追いつくことができます。

隙間時間でも休憩時間でも。聴いておくべきラジオ番組4選


そんな今注目のラジオの番組の中から、20代のビジネスパーソンにオススメの番組をピックアップしていただきました!

(1)「リアクション」を手本にすべし!


高橋みなみと朝井リョウ ヨブンのこと(ニッポン放送 日曜22時30分~)

「ラジオ番組は、雑談系・情報系・音楽系の番組の3つに大きく分類されますが、この番組は関東では珍しい雑談がメインの30分番組です。

『桐島、部活やめるってよ』の著者である朝井リョウさんが、世の中を斜に構えて捉えている視点が面白い。その上で高橋みなみさんがもう一歩、朝井さんの話を引き出したり、時に鋭いツッコミを入れたりして、絶妙なリアクションをするんです。

リアクションが良い人って、上司はもちろん、クライアントや同僚など多くの人から好かれますよね。ピッチャーとキャッチャーのようなこの二人の掛け合いは、勉強になりますよ」

(2)「咀嚼力」を学ぶべし!


菊地成孔の粋な夜電波(TBSラジオ 土曜24時~)

「仕事において何かを人に分かりやすく説明することは重要です。難しいことを難しく説明しても結局相手には伝わらず共感を得ることはできません。菊地さんは、難しいことを簡単に説明する“咀嚼力(そしゃくりょく)”に長けているので、言い回しなどがとても参考になると思います。

また、ジャズ・ミュージシャンでもあり文筆家でもある菊地さんは文化にも精通しています。ある放送回では、歌舞伎と落語で描写されている人間の人情の違いについて解説していました。音楽や映画をはじめ、ファッションや都市論まで、えっ、そんなことも?というような知識を得ることができますよ」

(3)「幅広い音楽」を知るべし!


LNEM-エルネム-(FM802 月~土曜27時~)

「月曜を担当しているDJの板東さえかさんはタワーレコードに勤めている20代の店員さんでもあり、非常に音楽の造詣(ぞうけい)が深い方。つまり、CDショップから産地直送ホカホカの音楽情報を届けてくれるわけです。

アナログ盤を紹介するコーナー『ドーナツばんちゃん』も好評です。今、ラジオではレコード盤の音楽をかけることがはやっています。新旧の良い音楽を知っていることは、年齢問わず誰とでも話すきっかけとなりコミュニュケーション力としても強みになります。誰でも知っていることしか話せない人と、誰も知らないことを話せる人、どちらが魅力的かは火を見るより明らかです。

ちなみに、音楽を聴くならAM局よりFM局がオススメですが、東京と大阪でははやる曲に時差があります。

例えば、大阪では東京よりも早く『ヤバいTシャツ屋さん』の曲がパワープレイ(特定の曲を期間内に何度も流すこと)されていましたが、東京では大阪よりも早く『Suchmos』の曲がラジオからたくさん流れていました。

東京出身のアーティストは東京で、大阪出身のアーティストは大阪で話題になる傾向があるため、東京と大阪ではやりの曲を聴き比べるのも楽しいですよ」

(4)「雑学」を学ぶべし!


ピートのふしぎなガレージ(TOKYO FM 土曜17時~)

「上司やクライアントと話すとき、ビジネス的な話題に偏るのではなく多方面の話ができるとコミュニケーションが円滑になるもの。そこで、いろいろな分野の雑学・トピックスについて楽しく学べるのがこの番組です。

番組では毎回、あるテーマに関する博識者のトークが繰り広げられます。さまざまな人が登場するため、一つのテーマでも三者三様の話が聞けますよ!」

どんなに忙しいビジネスパーソンでも、ニュースの聴き流しで情報ゲット!


「ビジネスパーソンであれば、新聞を3?4紙複数読み比べすることが理想といえますが、なかなかそんな時間はとれませんよね。そこで、何かをしながらでも聴くことができるという、このラジオの特性を生かしたニュース番組の聴き比べをオススメします。

特に時間がない人は15分間のストレートニュース番組『ニュース・パレード』がオススメ。ほかにもたくさんのニュース番組があり、それぞれ論調が違うので聴き比べてみると面白いし、ナビゲーターの考え方においても人それぞれさまざまな意見を聴けて勉強になります」

ニュース・パレード
(文化放送 平日17時~)

荻上チキ Session -22
(TBSラジオ 平日22時~)

TIME LINE
(TOKYO FM 月曜?木曜19時~)

JAM THE WORLD
(J-WAVE 平日20時~)

荒川強啓 デイ・キャッチ
(TBSラジオ 平日15時30分)

ザ・ボイス そこまで言うか!
(ニッポン放送 平日16時~)

「聞き上手」は将来の「話し上手」


また、やきそばかおるさんは「話すことが苦手な人こそ、ラジオを聴くと良い」とアドバイスしてくれました。

「コミュニケーションがうまくいかない人って、『自分から何か話さないといけない』と思っている人が多い。それで自己啓発本を読んでアタフタして、結局、人前に出ると話せない…みたいな。

会話のネタを豊富にするには、人の話を聞けばいいんです。だからラジオを通じていろんな人の話を聞いていけば、気づかずともどんどんと知識がたまっていくのです。それを何かの会話のときに『あ、その話この間ラジオで聞いたんですけど…』と会話の節々に切り出していけば、会話が盛り上がって一目置かれるようになるわけです。

20代のうちはなかなか上の世代に自分の話を聞いてもらえなかったりします。そして、上司など上の世代は自分の話をしたいもの。そこでリアクション良く話を聞くことができたら、相手の気分も良くなるし、打ち解けやすくなります。

だから、20代のビジネスパーソンは相手の話を膨らませる一言を添えられるよう、聞き上手を目指してください。まずは良きキャッチャーを目指しましょう。その後、30代・40代になったとき、次はあなた自身がピッチャーになっていくはずですから」

ラジオは耳で学ぶ学校

 


社会人としてのコミュニケーションの基本は、相手の言葉に耳を傾けることから。この「聞く力」は、のちに「話す力」へと直結していきます。

最新のニュースから、新旧の時代を彩ってきた音楽、ラジオの話し手たちのコミュニケーション術まで、見えないからこそ想像力を高めてくれることもあるでしょう。

あなたも明日からの通勤時間を、頭と心を刺激してくれるラジオ時間に変えてみませんか?

(取材・文:ケンジパーマ)

識者プロフィール

 


やきそばかおる 大学卒業後、テレビの情報番組ADを経て、放送作家、ライター、編集者(雑誌・単行本・web)として活躍。小学5年生の頃からラジオをよく聴いていて、中学になるとネタハガキを送るほどハマる。最近は、ラジオの魅力を伝える多数の連載執筆のほか、イベント等への出演や雑誌・webへの執筆も多数。ちなみに、全国の動物園愛好家でもある。


※この記事は2017/03/13にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています

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