“ひよこ鑑定士”という職業を聞いたことがありますか?
「ひよこを見るだけの簡単そうな仕事」と思われがちですが、いやいや、そんなことはありません。
ひよこの性別を鑑定することは、実は国家資格が必要とされるほど難しく、間違いが許されない仕事なんです。
ひよこの性別を判定する「ひよこ鑑定士」
オスは鶏肉として、メスは鶏卵を孵化する役割として飼育方法が違ってくるため、性別を正確に見極めることが必要不可欠です。
そしてそんなひよこの性別判断は、生後間もないと実は判断がとても難しい作業です。
一般的に、ひよこの性別はオスとメスで絶妙に異なる肛門の形を元に判別していきますが、素人目には区別がつかないほど小さな違いのため、技術の習得には多くの知識と経験が必要になります。
「たかが“ひよこ”、されど“ひよこ”!」 国家資格 という長く厳しい道のり
ひよこ鑑定士は99%の正答率でオスとメスを見極めなければならず、さらに何千匹ものひよこを鑑定するためにスピードも求められます。
その正確さと技術を身につけるためには国家資格を必要とするだけに、その道のりはある程度の年月も求められるのです。
その過程は、
鑑別士養成所での講習(2~5ヶ月)→ふ化場で研修(1~2年)→予備試験合格→高等考査合格
と、習得までに2年半近くかかることもあるのだそう!予備試験の合格率は約50%、高等考査の合格率は約40%と、最終的に合格まで行くのは約半数ほどです。
ちなみに、高等考査では、36分以内に4000羽を鑑定しないといけないという、かなり難しい試験になります。
ひよこ鑑定士の年収は弁護士クラスの高収入!
中々ハードルの高い仕事ではありますが、実は平均年収は500~600万円。これは弁護士と同じくらいの給料と言われています。トップレベルの人だと年収2000万円にもなるんだとか!
こんな高収入を稼ぐ方がいるとは驚きですね。
日本人のひよこ鑑定士は、海外で優遇されている?
ヨーロッパではひよこ鑑定士の人数が少なく、またニーズが高いためこの職種は優遇されています。特に日本人は技術が高いという評判もあるため優遇され、高収入に繋がるのだそう。
実際に、就職先も日本より海外の方が多く、「ひよこ鑑定士の資格を持ったら海外で働くのが普通」と思われているのだとか!
さらに休暇に関しても、シーズンオフは長期的な休暇取得が可能で、作業スピードによっては休日も調整しやすいというメリットもあります。収入も安定していて、融通も効きやすいということもあり、実際に海外に拠点を移す人も多いのだとか。
「日本だけに留まらない」という視点を持ってみる
日本人が海外で活躍できる職業はたくさんあります。今の仕事に行き詰ったときは、ちょっと変わった資格の仕事や、海外で需要がある仕事に目を向けてみると、新たな自分を発見できるかもしれませんよ!
※この記事は2016/11/04にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています
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