いい靴はいいキャリアを運んでくるもの。「靴はビジネスマンのもう一つの顔」といわれるぐらいに、ビジネスシーンにおいてその人の印象を左右します。あなたの靴は汚れたままではありませんか?
「多くの靴を見てきて分かったことは、仕事のできる人は手入れの行き届いた靴を履いていること」と語るのは、都立大学駅にある靴修理店「STANDARD」の店長。「ひとつのものを大切に使う一貫性や、道具の管理をしっかり行う管理能力というのは、仕事にも通じるもの」と言います。
今回は相手から「おっ、この人できるな!」と思ってもらうために実践したい、革靴の手入れ方法を、STANDARDの店長に伺いました。
■手入れの基本5ステップ
早速、手持ちの靴を上手に手入れする方法を見ていきましょう。
1.ひもを外す。
隅々まで磨けるようひもを外します。
2.ブラシで靴全体の汚れを落とします。
ベロのふちは汚れを見落としがちなので要注意!
3.靴用クリーナーで靴のクリームを落とします。
新しくクリームを塗るだけでなく、古いクリームをしっかりと落とすことが重要。この工程を省略してしまうのは、化粧をした顔の上からさらに化粧を重ねるようなもの。 靴もスキンケアが大事なのです。
4.乳化性ケアクリームを塗る。
これは靴に栄養を与えるための工程です。クリームを塗ることで、靴がコーティングされるとともに輝きを取り戻します。全体に均一に塗るのが基本ですが、傷が目立つ箇所は入念に行い、傷の修復をしましょう。
5.余分なクリームを落とす。
今回は専用の機械で行ってもらいましたが、家庭では綿のタオルなどを用意しましょう。おすすめなのが女性用のストッキング。綿素材よりもけば立ちが少なくきれいな仕上がりになります。
その他の作業のポイント
・左右の靴を交互に行う/時間を置かずに連続して作業を行うと仕上がりにムラが出てしまいます。
・手入れの頻度としては2、3日に一回行う/忙しいビジネスマンは1、2の工程を行うだけでも、見栄えがグンと良くなります。
・2、3足の革靴をローテーションさせて履く/革靴の何よりの天敵は湿気です! 一日履くとコップ一杯の汗をかいているといわれるほど革靴の内部では汗をかいています。理想的なのは2、3足の革靴をローテーションさせて履くこと。48時間を目安に乾燥させ、休ませると、革靴の寿命はグッと伸びます。
・かかとの減りは定期的にチェック/また、かかとの減りはそのままにしておくと骨格をゆがませる原因にもなるので、定期的にチェックし、リペアをお願いしましょう。
■靴選びは本革がベター
一足の靴を大事に履くためには、最初の靴選びも肝心です。お金がないとついつい合皮のものを選びがちですが、本革のものを買い、長く愛用する方が本当は経済的だそう。
「最低でも3万円程度はする本革のものを選んでほしいですね。若い人はお金が苦しいかもしれないけど、初期投資が大事です!」(STANDARD店長:以下同じ)
さらに、本革の靴は足の形に合わせて靴が変形していくので、履いていくうちに履き心地が良くなっていきます。
「合皮では革は劣化するばかりで長年履くのが難しいけれど、本革の靴は履けば履くほど足になじみ、靴の形が変形します。足になじんだ方が痛くならないし、愛着も湧き、靴そのものの雰囲気も年々良くなっていきますよ」
以上、革靴手入れの基本と、選び方を見てきました。忘れてしまいがちですが、靴も大事な仕事道具。傷のついた分だけ役に立ち、私たちの足を守ってくれているということも忘れてはいけませんね。皆さんも日頃の靴の働きに感謝をしながら、いま一度手入れ方法を見直してみてはいかがでしょうか?
SHOE REPAIR STANDARD
OPEN 10:00-20:00 定休日 日曜・第2第4水曜
お問い合わせ TEL 03-6421-4210
※この記事は2014/11/14にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています
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