「スローライフで忙しい」人気のログハウス「BESSベス」を提案するアールシーコア社員の働き方

無垢の木に囲まれた家に住み、ハンモックをつるして昼寝をするもよし、ガーデニングを家族で楽しむもよし、ウッドデッキに友人を呼んで庭でバーベキュー、寒い冬には薪ストーブを囲んで団らんなんていうのもすてきかも…。

「スローライフで忙しい」人気のログハウス「BESSベス」を提案するアールシーコア社員の働き方

無垢の木に囲まれた家に住み、ハンモックをつるして昼寝をするもよし、ガーデニングを家族で楽しむもよし、ウッドデッキに友人を呼んで庭でバーベキュー、寒い冬には薪ストーブを囲んで団らんなんていうのもすてきかも…。

そんな憧れの生活を提案する「BESS」をご存知でしょうか?

BESSは株式会社アールシーコアが提供する、ログハウスやドームなど全8シリーズの、個性豊かで無垢の木をふんだんに使った家づくりが人気のブランド。“「住む」より「楽しむ」”をブランド・スローガンに掲げ、家という存在の先にある楽しい暮らしを提案しています。

今回の取材では、“住む”より“楽しむ”をブランド・スローガンに掲げるBESSの家が展示され、BESSが提案する暮らしを体感できる、代官山の「BESSスクエア」にお邪魔しました。

総合展示場「BESSスクエア」



お話を伺ったのは、株式会社アールシーコア BESS事業本部で広宣販促・主査を務める梶浦武人さん。BESSブランドの広告・宣伝・マーケティングに携わりながら、自身もBESSが提案する商品シリーズのひとつ「ワンダーデバイス」に住む“BESSオーナー”であるという梶浦さんは、“都会で働きながら田舎に住む”というライフスタイルを満喫中。仕事でもプライベートでも夢をかなえるための秘訣(ひけつ)は、どこにあるのでしょうか?

入社の決め手はハンモック


-梶浦さんは中途入社だそうですが、それまではどんなお仕事をされていたのですか?

僕は入社して3年目になるのですが、それまでは広告代理店に勤めていました。子どものころから広告の仕事に憧れていたので、とても充実した毎日だったのですが、その一方で、近年メディアが多様化するなか、生活者とコミュニケーションを図っていくためには、もっと広告主である企業が主体性を持つ必要があると感じていて。もう少し企業の根幹的な部分に関わりたいと考えるようになり、ブランドを大切にしているメーカーの中で、コミュニケーションに携わる仕事ができたらと思って、転職活動を始めました。


-アールシーコアに入社された経緯を教えてください。

正直、転職エージェントの方に紹介していただくまで、アールシーコアのこともBESSのことも、まったく知らなかったんです。でも、選考の過程で、この展示場に来る機会があり、初めてBESSのブランドを体感しました。

なかでも印象的だったのが、「あきつログハウス(※1)」を見学されていたご家族が、「この家だとハンモックが置けないから『ワンダーデバイス(※2)』にしましょう」とお話しされていたんです。「家を選ぶのにハンモックって、そんなに重要なの!?」と、すごく衝撃を受けました(笑)。「これは、きっと面白いブランドに違いない」と思い、アールシーコアへの入社を決めたんです。

※1,2 どちらもBESSが提案するログハウスのひとつ。

-実際、ハンモックをつるしているユーザーさんは多いのですか?

はい。ユーザーの3割近くは、ハンモックをつるしています。薪ストーブの採用率も、半分以上なんですよ。普通の住宅メーカーでは、とても考えられないと思います。このような具体的なアイテムにかぎらず、皆さんとても自然体で、活き活きと住む人の個性が生かされた暮らしぶりをされています。

-現在は、どういったお仕事をされているのですか?

マーケティング・宣伝・広報を担当させてもらっています。多くの企業では、マーケティングと宣伝は分かれていたり、宣伝と広報は分かれていたりすると思うのですが、アールシーコアではブランドを対外的に発信して、コミュニケーションを図る仕事として、マーケティングから宣伝・広報を一貫して担うこの体制になっています。


BESSにとって、ブランドは事業の根幹です。代理店にいたころと比べると、各業務のテクニカル的な部分で共通するところもありますが、長期的な展望でブランディングに携わることができるという意味では、大きく異なりますね。ブランドが目指すところがしっかりとしていますし、私自身強く共感しています。私がやりたかったこととも、非常にマッチしていると思います。

“スローライフで忙しい”BESSの暮らし


-あらためて、BESSブランドについて教えていただけますか。

BESSは、来春で30周年を迎えるブランドです。事業開始当初より、ブランド・ミッションは「ユーザー・ハピネス」です。ともすると家は持つこと自体が目的となり、最新機能満載の家を手に入れることが満足度のピークとなってしまいます。

これを顧客満足度とするならば、BESSが目指すものはまったく異なります。長年使って、住む人にとって代えがたい空間や時間となること、そのことに価値があると考えています。

だからBESSが届けたいのは「ユーザー・ハピネス」。使って、そこで暮らして感じる幸福感を、ブランドの使命としています。

自然寄りの暮らしに憧れがある人、アウトドアやD.I.Yが好きな人、ライフスタイルにこだわりのある人、着飾るよりドレスダウンを楽しめる人、おおらかで自然体の方が実際のユーザーにも、展示場に来ていただく方にも多く、ブランドの魅力に共感いただけていることを実感しています。

BESSが提供する商品のひとつ「カントリーログハウス『クールテイスト』」の内観



-梶浦さんは、ご自身もBESSオーナーでいらっしゃるそうですが、もともとBESSが提案されているような暮らしに憧れていたのですか?

いえ、アールシーコアに入ってからですね。今、住んでいるのは、埼玉県の飯能なのですが、去年の12月に家を建てて引っ越すまでは、武蔵小杉に住んでいました。そのころは美術館に行ったり、舞台を見に行ったりするのが中心の生活だったので、今の暮らしとはまったく反対のシティボーイだったんです(笑)。潜在的なところで自然寄りの暮らしへの憧れはあったのかもしれませんが、BESSに出会うことで、私の中で具体的になり、こういう暮らしが実現できるんだと気付いた部分が大きい気がします。

梶浦さんの自宅の外観

 

梶浦さんの自宅の内観



実際、BESSのオーナーさんの取材に行く機会がたくさんあり、オーナーさんの暮らしを見ているうちに、「BESSの提案している暮らしっていいな」と実感したり、「子育てするんだったら、田舎だよな」と思っていました。娘が生まれたことも、ライフスタイルを見直すきっかけになりましたね。

-今、休日はどんなふうに過ごされているのですか?

まだ「ワンダーデバイス」に住み始めて9カ月くらいなので、今は庭づくりを一生懸命がんばっています。あとはウッドフェンスを作ったり、川遊びに行ったり……今週末は栗拾いに行こうと思っています。

梶浦さんの自宅の庭

 

夏にはデッキで花火も



-他のBESSユーザーさんは、どのような暮らしをされているのでしょうか?

「スローライフで忙しい」とおっしゃる方がいて、まさにそうだと思います(笑)。例えば、薪ストーブがある家では冬に暖をとるためには薪を調達しないといけません。薪は乾燥させる必要がありますから、1年くらいは寝かせておいたほうがいい。春に薪を切って、割って、薪棚に並べて乾燥させるわけです。それで冬になったら薪をくべてたきますが、シーズンが終わったら煙突掃除をする必要もあります。

そして、それが楽しいと皆さんおっしゃいます。実際、やってみると楽しいですし、結構できる。僕自身、家族との暮らしのなかで、できるんだって発見して驚いたりしています。BESSユーザー同士での交流も多いです。


今、近所に11軒、BESSユーザーさんがいらっしゃるんですけど、一緒に近所のお祭りに行ったり、交流があります。この前のシルバーウィークには、皆さん家のどこかしらの部分をメンテナンスしていました。どなたも自分の家に時間をかけていて、友達がたくさん遊びに来ていますね。BESSの家に住むと人が集まる機会が増えるんですよ。自然材をふんだんに使っているから、メンテナンスに手間はかかりますが、ノウハウを交換したり、苦労話を自慢話のように笑顔でしています。本当に暮らしを楽しんでいるんだというのが感じられて、とてもうれしいですね。

-飯能って都心からやや離れていると思うのですが、通勤はつらく感じませんか?

行きは確実に、帰りも電車内の70分ほぼ座れますし、趣味の読書を楽しんでいるので、別に苦痛ではありません。子どもが生まれると、なかなか一人でゆっくり本を読む時間も取れなくなるので、むしろ貴重なプライベートタイムですね。朝は定時の1時間前である8時半には出社して、なるべく残業しないスタイルにしています。

やりたい仕事への近道は「依頼される仕事」から「自発的にする仕事」へ


-広告代理店にいたころと比べて、アールシーコアに入ってから、仕事とプライベートの比重に変化はありましたか?

それは特にないと思いますね。一般的に広告代理店は時間が不規則なイメージだと思うのですが、昔から朝7時くらいから仕事をして、18時か19時には退社するというスタイルを自分でつくっていたので、仕事帰りに週3回、2時間半はジムでワークアウトをしていました。もちろん、最初の1?2年はがむしゃらに働いていましたけど、それ以降は自分で仕事をコントロールできるようになっていましたし。別に時間をかけさえすれば成果が出るわけではありませんからね。


-「仕事が生きがい」といった働き方をしてきたわけではないということですね。

そうですね。僕は、私生活をより充実させるために働いていると思っています。生活するのに、お金はいりますからね。とはいえ、どうせ働くなら自分のやりたいことをやりたいし、楽しいほうがいいので楽しんでやりたい、楽しんでやれることをやりたいという思いはあります。そうすると仕事はやらされているものではなく、やりたいものに変わっていくと思えるし、やりたい仕事を任せてもらえる権利に近づくのかなと考えています。広告代理店の仕事も、今の仕事もやりたい人はいっぱいいるので、その中で、やらせていただけるようになるにはどうしたらいいのかは考えてきました。

-自分で仕事をコントロールできるようになるためには、どうすればよいのでしょう?

「依頼される仕事」から、「自発的にする仕事」にシフトすることでしょうか。広告代理店で働いていたときから、自分がやりたい仕事を手にいれるためには、言われたことだけをやっていても到達しないと感じていました。

やりたいことをやらせてもらうには、目の前の仕事をきちんと、期待以上のクオリティで提案から納品までしないと、誰もこの人に他の仕事を任せようとは思わないじゃないですか。チャンスは目の前の仕事にしかない。例えば5万円の仕事ができない人に、500万円の仕事は依頼されないわけで。

「この仕事がこれだけ丁寧にできるなら、もっと大きな仕事だとどんな提案をしてくれるのだろう」と期待していただき、任せても大丈夫だと信頼してもらえるなかで、相談されたり、プロジェクトの一人として呼ばれたり、「提案してみない?」と声をかけていただけたり、他の人を紹介していただいたりしてどんどん仕事が拡がり、より大きな規模の仕事や、より根幹に関わるような仕事、やったことがなくても、君なら大丈夫でしょと、自分がチャレンジしてみたい仕事もさせていただけるようになりましたね。

時を経るごとに愛着が増すBESSの家


-お仕事をしていて、よかったなと思うのは、どんなときですか?

やっぱり、オーナーさんが楽しそうに暮らしている話を聞くときかな。あとは、僕が携わる広報記事を見て、実際に足を運んでくれた人をデータで見たときですね。ありがたいことに、毎月たくさんの雑誌に取り上げていただき、それを見た読者の方が実際に展示場まで足を運んでくださっているので。

来場者が雑誌を持ってきて、「こんな暮らしがしたかったんです」とおっしゃっていたという話を聞いたときも、すごくうれしかったですね。BESSブランドの魅力を伝えるべく、それぞれの雑誌の特徴を考慮して、「きっとこんな暮らしの提案をすればこの雑誌の読者はBESSに興味を持って、展示場に足を運んでくれるのではないか」と、誌面作りを編集部と一緒に考えて形にしているので、それに共感して、来場いただける方がいるということは、本当にうれしいことです。

-オーナー取材に行かれるということは、家を建てたあともお付き合いは続けているのでしょうか。

特に取材に行かせていただいたオーナーさんだと、むしろ家を建てたあとのほうが付き合いが増えてますね。この前もオーナーさんから「そろそろ梶浦さんの家に遊びに行ってもいい?」って電話がきたり(笑)。

僕が庭作りでウッドフェンスを作っていると、「支柱を入れるときは、砂利を敷いたほうが水平をとりやすいよ」とか、自分たちの暮らしのなかで得た経験を教えてくれますしね。


-単なる売り手と買い手の関係ではないですね。

全然違うと思います。コミュニティーって言ったらいいのかな。BESSのWebサイトにあるユーザーの方たちのブログ集「BOB」には、ユーザーによるBESSの暮らしがどんどん投稿されています。BESSの家での暮らしが魅力的に発信されているのです。

なかにはブログのコメント欄を通じて、在住者のリアルな声として購入を検討されている方の相談にも乗っていたり。このあいだ伺ったオーナーさんのお宅に「ワンダーデバイス ミーティング」というポスターが張ってあって、「これ何ですか?」と聞いたら、「ワンダーデバイスのオーナーが集まって、琵琶湖でキャンプしてきたんだよ」って。「僕呼ばれてないな」と言うと、「じゃあブログはじめてB.O.Bに参加して」って言われました(笑)。そういう集まりをしているユーザーが全国にいっぱいいるんですよ。

-それはすごい。ブランドが愛されている証しですね。

BESSで大切なのは、家を建てることよりも、そこから先の暮らしなんです。家を道具としてどれだけ使って暮らしを楽しめるか。そして、BESSの家は、無垢の木をふんだんに使っているから、経年とともに色も変わっていきます。手をかければかけるほど、味わい深くなっていく。また、無垢の木は伐採後も呼吸していますので、収縮も膨張もします。目で見える形でも変わっていきます。     

築10年のオーナーさんに「新築に戻しましょうか?」と冗談を言ったら、「せっかく味が出てきたのに、絶対にやめてくれ!」とおっしゃってましたからね。時間が経てば経つほど自分たちになじんでいく家というのは、BESSならではの魅力ではないかと思います。

-最後に、梶浦さんの今後の展望について教えてください。

ずっと変わらないだろうなと思っているのは、「梶浦がいるほうが面白いと思ってもらいたい」ということですね。現場でも打ち合わせの場でも、会議でもどこでもいいんですけれど、「なんだかこの場に梶浦がいたほうがいい」と思われたい。

あとは、次の世代に現場の仕事を任せられるようになって、もう少しブランドの中枢に関わるような、より戦略的な仕事のウエイトを増やしていけたらいいと思っています。

プライベートについては、“なるべくエンディングが来ない楽しみ”を大事にしたいですね。若いころって、短期的な成果を求める傾向があったように思えて。「お金をためてなにかを買おう」とか、「話題のスポットに行ってみよう」とか。そういうのも楽しいし好きだけれど、それってなにかを消費することで得られる楽しさなのかなって。


今、植物のバニラを苗木から育てているんですけど、花を咲かせるまでに7年程かかるんです。しかも、上手くいけば、の話で、7年先に花が咲くかどうかなんて分からない。それでもバニラに水をやる時間がすごく楽しいんですよ。たぶん、自分自身と向き合うことにもつながっていて、なるべくそうした途方もないようなことや、成果を求めない楽しみとも丁寧に向き合っていけたらいいなと思っています。


※この記事は2015/10/19にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています

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