何かとビジネスの現場で飛び交うカタカナ語。これらの単語は、お互いに意味を知っているという前提で使われるため、理解できなければ話の流れに置いていかれることもしばしば。
自分自身では使わなくとも、意味を押さえておくだけで損はないでしょう。今回取り上げる単語もチェックしてみてください。
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新入社員として覚えておきたい、よく使われるビジネスカタカナ語
マター|matter
語源である「matter」には、「問題」「事柄」という意味があります。そこから転じて、ビジネスシーンで「マター」と言えば、「担当する範囲、扱うべき案件」という意味になりました。
「マター」を使うときは、「佐藤さん」「営業部」のように担当者名や部署名を付けて、誰がその案件や作業に対して責任を持っているのか明確にすることが多いです。
【使用例】
上司A:例のプロジェクトは「どこマター」なんだっけ?
部下B:「開発部マター」ですね。
ブラッシュアップ|brush up
今の状態よりもさらに上を目指すこと、質の向上を目指すことをビジネスシーンでは「ブラッシュアップ」と表現します。
「資料をブラッシュアップしといて」と言われたら「もっと良いものにしておいてね」ということになります。また、上司や得意先に提出する資料は「ブラッシュアップ」したうえで、期日通りに提出するようにしましょう。
【使用例】
社員A:こちらは急遽必要になった資料なのでシンプルにまとめていますが、今後「ブラッシュアップ」していく予定です。
マイルストーン┃milestone
距離の単位である「マイル」ごとに、印を付ける意味合いで置かれた標石。道路や標識などが整備されていなかった時代、こういったシンボルは旅人が迷わず目的地に進むために欠かせないものでした。
現代のビジネスシーンで「マイルストーン」と言うと、長期的なプロジェクトにおける「中間点」「通過点」「節目」といった意味になります。プロジェクトが大きくなればなるほど、進捗を管理するために細かく「マイルストーン」を設定することが必要不可欠ですね。
【使用例】
上司A:「マイルストーン」に影響が出そうであれば、早めに報告をください。
リバイズ|revise
「修正する」「訂正する」といった意味を持つ「リバイズ」。もとになった英語の発音では「リバイ“ズ”」と濁って発音するのが正しいのですが、日本では「リバイス」と書いたり口にしたり、見聞きすることが多いです。
前述の「ブラッシュアップ」と意味合いが似ていますが、「より良いものにする」というニュアンスがある前者に対し、「リバイズ」はどちらかというと、「間違っているものを修正する」といった使い方をします。状況に合わせて使い分けていきましょう。
【使用例】
上司A:先日の資料、何点か指摘入れたので「リバイズ」しておいてください。
イシュー|issue
ビジネスシーンにおいて、「イシュー」と言えば「問題」「課題」「議題」といった意味を持ちます。毎日の業務をより良くしていくためには、適切な「イシュー」の見定めが必要不可欠となるでしょう。
「イシュー」の類語としては、「プロブレム|problem」が挙げられます。「問題」という意味では同じですが、前者は成長や向上といった前向きな件、後者はトラブルや害といった後ろ向きな件で使われます。
【使用例】
上司A:仕事を円滑に進めるために何が必要なのか、まずは「イシュー」の特定から始めよう。
セグメント|segment
「セグメント」は主にマーケティングの分野で広く使われており、ある対象を何らかの条件で分割する区分のことを言います。
例えば、「商品へのアンケート結果を年代別にセグメントしよう」と言えば、10代、20代、30代といった分類が、セグメントに当たります。また、このように分ける行為を「セグメンテーション」とも言います。
なお、セグメントは「ターゲット」と意味合いが混同しがちです。何かの基準で分けることを「セグメント」、そこから狙いたい層を絞ることを「ターゲット」と覚えると、無理なく使い分けられるでしょう。
【使用例】
社員A:顧客を年代別で「セグメント」し、今回はその中の20代をターゲットとして新商品を開発しました。
日常の業務で聞きなれない言葉があったとき、なんとなく流すのではなくしっかりと意味を押さえておきたいところです。
正しい理解を深めて、日々のコミュニケーションに役立てていきましょう。
【よく使われるビジネスカタカナ語まとめ】
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