これがあればあなたも「できる人」! 最強のTODOリストで仕事時間を最短に

締め切り前はいつも残業している。スケジュール通りに仕事が終わらないせいで、プライベートの時間が割けない。とにかく仕事が遅い……。働き盛りのビジネスパーソンからは「仕事のスピード」に悩む声が多く聞かれます。

これがあればあなたも「できる人」! 最強のTODOリストで仕事時間を最短に

締め切り前はいつも残業している。スケジュール通りに仕事が終わらないせいで、プライベートの時間が割けない。とにかく仕事が遅い……。働き盛りのビジネスパーソンからは「仕事のスピード」に悩む声が多く聞かれます。

そこで今回は、仕事を最短で終わらせるための「TODOリスト活用術」をご紹介。お話を伺ったのは、コンサルティングファームに勤める会社員であり、「3倍速で終わる! シンプルTODOリスト仕事術」の著者であるShinさんです。

Shinさん自身、若手社員のころは、どんなに残業しても仕事が終わらないという悩みを抱えていました。しかし、自己流のTODOリストを活用しながら働き方を改善していくうちに、みるみる仕事のスピードが上がったと言います。

Shinさんが現在も愛用しているシンプルなTODOリストの使い方をメインに、その背景にある仕事についての考え方も伺いました。

そもそも、なぜTODOリストが必要なのか?


仕事を最短で進めるにあたり、なぜTODOリストが必要なのでしょうか? この疑問を解決するには、「仕事が終わらない原因を理解しておく必要がある」とShinさんは言います。まずはその原因を5つ、知っておきましょう。

1.仕事の目的を理解していない

2.具体的にこなすべきTODOがわからない

3.具体的なTODOを整理できていない

4.TODOを処理する速度が遅い

5.TODOが多すぎる


「1、2はTODOリストを使う以前の問題ですが、実はここでつまずいている人がとても多いんです。仕事の目的を理解し、具体的なTODOを見える化するには、これからやるべき仕事について深掘りすることが大事です。

僕がいつもやっているのは、1つの物事に対して10個の疑問を洗い出すこと。たとえばA社に提案するプレゼン資料を作成するとしたら、『A社の売上が落ちているのはなぜなのか』、『A社の看板商品は全売上の何%を占めているのか』などです。こうすることで目的が明確になり、やるべきTODOが絞られてきます。

具体的なTODOが洗い出せたら、優先順位をつけながらTODOリストに落とし込んでいく。ストーリーを組み立てながら仕事をすることで、成果を出せるようになります」

仕事であれ何であれ、「何のためにやるのか」は不可欠な問いですよね。では続いて、TODOをリスト化して目に見える形にする目的についてお聞きしました。

「イメージしてみてほしいのですが、何もない状態で自分が“何を、どれくらいやればいいか”がわからないと、不安になりませんか? それを見える化することで、人は安心して物事を進められるようになります。

また人の頭は発想装置であり、記憶装置ではないんです。だから考えや、やるべきことを溜め込んでしまうと、どんどん頭が働かなくなります。溜め込む必要がない情報はリストに落として、あとで思い出すほうが効率UPになりますよ」

実際ShinさんはオリジナルのTODOリストを使い始めてから、1週間かかっていた仕事が2日程度で終わるようになったのだとか。さらに、TODOを見える化することで、自分が何にどれぐらい時間をかけているかも把握できるそう。

「たとえばメールチェックと返信だけで30分以上の時間を費やしているなど、自分が思っているより時間がかかっている仕事はもっと作業を短縮できる可能性があります。TODOリストを使いながら自分の行動を客観視することで、働き方の改善につながるはずです」

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最強のTODOリストの活用法


では、実際にShinさんが活用しているTODOリストの内容と使い方を見ていきましょう。このTODOリストは、TODOを書き込んでいく【リスト1】と日々のTODOを管理するスケジュール機能を伴った【リスト2】に分かれているエクセルシートです。下の実物をご覧ください。

【TODOリスト1】

 


まずはリスト1に、今抱えているTODOをすべて打ち込みます。項目は「カテゴリー・クライアント・TODO・依頼先・完了予定日・達成率・備考」の7つ。優先順位は気にせず、とにかく思いついたものから打ち込んでOKとのこと。

【TODOリスト2】

 


リスト2は30分刻みで日々やるべきことが把握できる、いわゆるスケジュール帳にTODOリストを融合させたような内容。このリスト中で入力するのは、黄色のセルの「数字」のみです。

【リスト1】と【リスト2】は計算式で紐付いていて、【リスト1】の#(左端、黄色の部分)の列に書かれた数字をリスト2の黄色のセルに入力することで、リスト1の内容が自動的に反映されます。これなら日々のTODOを毎日細かく打ち込む必要もなく、最短時間でリストが完成しますね。

日々のTODOリストを30分刻みにした理由は、「1時間あれば複数のタスクが処理できる。15分だと1つのタスクも終わらない。それならば30分がベストだろう」という、Shinさんのこれまでの経験から判断したものだそう。

TODOリストの入力を終えたら、内容を眺めて1日の流れをイメージしたうえで業務を進めていきましょう。時間通りに仕事が終わらなかった場合は、自分のやり方を見直してみる。逆に予想より早く終えられた場合は、何が良かったのか分析してみる。その繰り返しで仕事のスピードがどんどん上がっていくそうです。

個人で使うだけでも効果的ですが、ShinさんはこのTODOリストをチームで活用しているのだとか。

「出社して自分のTODOリストにその日やるべきことを打ち込んだら、リストをチームメンバーにメールで送って全員分のリストに目を通します。共有することでメンバーの忙しさを把握できるだけでなく、もしスケジュールの組み方に問題があればアドバイスすることもできます」

Shinさんが使っているリストは「3倍速で終わる! シンプルTODOリスト仕事術」を購入するとダウンロードできるほか、こちらにてリスト単体で販売もしています。またはエクセルの計算式を用いれば、自身で作成することも可能です。

まずはご自分で試してみたのちに、チームでもTODOリストを共有して、チーム全体のスピードUPに役立ててみてくださいね。

業務スピードを上げる5つのコツ


さらに、TODOリストの活用と併せて、より業務スピードを上げるためのコツをShinさんが教えてくれました。5つのポイントに絞ってご紹介します。

1.よく使うフレーズは辞書登録


「一度登録してしまえば、メールを打つとき、資料作成のときなどに非常に便利なので、ぜひやってみてください」

2.資料のフォーマット化


「プレゼンなどで使った資料はまとめてストックしておき、同じテーマでプレゼンをする際に使い回しましょう。いくつか型を作っておけば、あとはそれを組み合わせてブラッシュアップするだけなので、短時間で資料作成が可能になります」

3.優秀な壁打ち相手を持つ


「壁打ちというのは、いわゆるディスカッションのこと。ちょっと煮詰まったときに、『これどう思う?』とアドバイスを求められるような相手が何人かいると、スムーズに仕事が捗るようになりますよ」

3.優秀な壁打ち相手を持つ


4.タイマーを利用する
「30分で終わらせようと決めて、確実に30分で終わらせることができる人はそう多くありません。その原因は手を付けるまでに時間がかかったり、途中で集中力が途切れたりしてしまうからです。こんなときに役立つのがタイマー。プレッシャーがかかるやり方ですが、仕事に没頭しやすい状態になります」

5.メールチェックは1日3回だけ


「メールが届くたびにチェックしていたら、いちいち集中力が途切れてしまい非効率。本当に急ぎの用件であれば電話がかかってくるはずですし、メールチェックのタイミングは1日3回で十分だと思います」

1つひとつは小さな行動でも、積み重なれば膨大な時間になることも。ムダなことに時間を費やしていないか、TODOリストを上手に活用しながら自分の働き方を見直してみると良いかもしれませんね。

時間をデザインすることで、理想のライフスタイルはつくれる


新入社員のころ、コピーさえまともに取れず先輩に怒られていたというShinさん。その悔しさをバネにして試行錯誤を重ね、現在は会社員、作家にとどまらず、人気ブロガー、オンラインサロンの経営者といくつもの顔を持ち、活躍されています。

そんな充実した日々を送るShinさんに、キャリアコンパスの読者に向けてメッセージをいただきました。

「今回は仕事の効率化を図るためのTODOリストの活用法についてお話ししましたが、一番大事なのは“自分がやりたいことができているかどうか”ということです。24時間を自分でデザインすることができれば、やりたいことに時間を費やすことができます。

今はやりたいことがないという人も、時間を効率的に使いながら、目の前にあることを一生懸命やってみてほしい。結局、理想をかなえられる人って目の前にあることをひたすら一生懸命やっている人だと思うんです。

そうやって必死にやった結果、お金にも時間にも余裕が持てるようになって、人生がより楽しくなるんじゃないかなって」

24時間を自分自身でデザインする。それは決して簡単なことではないかもしれませんが、日々目の前にあることに全力投球するなかで、最適なバランスが出来上がってくるのでしょう。TODOリストという最強のツールを味方に付ければ、理想のライフスタイルをつくるのも夢ではないはず! 今日から早速トライしてみてくださいね。

(取材・文:小林 香織/編集:東京通信社)

識者プロフィール

Shin(シン)


男性。大学卒業後、志望をしていたコンサルティングファームに就職するも、仕事がまったくできずに落ちこぼれる。その後、オリジナルの仕事術を実践し、結果を残せるようになる。現在は某外資系コンサルティングファームのマネジャーとして、複数のプロジェクトを管理し、企業の成長戦略業務などに携わっている。勤務の傍ら、ビジネスブログ「Outward Matrix」を運営。ほかにも、仕事の悩みを解決するオンラインコミュニティ「Players」の運営、外部サイトへの寄稿、講演やセミナーなど多方面で活躍中。
著書に『コピー1枚とれなかったぼくの評価を1年で激変させた 7つの仕事術』(ダイヤモンド社)、『シンプルTODOリスト仕事術』(ポプラ社)がある。

※この記事は2018/04/25にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています。

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