「Backlog」運用のコツとは? ガントチャートでプロジェクト管理

ビジネスチームでプロジェクトを進行する上で、チームメンバー間のコミュニケーションは重要です。長期的なプロジェクト管理を行うには、カレンダーに予定を記入するよりも、ガントチャートを作成すると視認性が高まります。そこで役立つのが「Backlog」です。特別な運用マナーは設定されていないものの、上手に使うにはコツが必要。本記事で解説します!

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Backlogとは、福岡に本社がある株式会社ヌーラボ(以下、ヌーラボ)が提供するプロジェクト管理ツールです。これを使う利点は二つあります。

一つ目は、プロジェクト管理者のマネジメントに関する手間を省けること。例えば、設定した期日に基づき、視認性の高いガントチャートが自動作成されているため、プロジェクトメンバーのセルフマネジメントを促します。また、「カンバンボード」機能によって、タスクの状態を一目で把握できます。

二つ目は、Git機能が搭載されていること。これによりコード管理が可能になります。

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ただし、Backlogには特別な運用マナーがありません。そのため、導入にあたってはチーム内でルールを決めておくことが必要。Backlogの利便性を最大限に発揮するためには、チーム内でルールを徹底しておくことが肝要だと言えます。

一気に課題を入力する

Backlogでは、プロジェクトに関わるチームのタスクを集約して管理できるという特徴がありますが、このタスクを登録する作業に手間がかかっては仕方がありません。

一方、Backlogのヘルプページでは、こうした手間を削減するための方法が紹介されています。本記事では二つのコツをピックアップして紹介したいと思います。

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一つ目は、Googleスプレッドシートを活用する方法です。運用や保守など定期的に同じタスクを実施する際に、テンプレートのタスクをそのまま登録できる点で優れています。

まずは下準備として、ヌーラボがヘルプセンターにて公開しているテンプレートをコピーします。Googleスプレッドシートのメニューバーに「Backlog」というメニューが追加されたら、そこに表示される「Backlogからデータを取得する」をクリックし、Backlogに設定済みの定義(種別名、ユーザー名等)を取得。BacklogのスペースIDやAPIキーなどを入力しましょう。

その後、シートに課題を入力していきます。入力する課題は1行に1つずつ。プレミアムプラン以上の場合には、カスタム属性の入力も可能です。

最後に、スプレッドシートの「Backlog」メニューから「課題一括登録を実行」を選択すると、Backlogへのタスクの一括入力が行えるという流れです。

メールの内容を課題に登録する

二つ目は、メールからBacklogの課題を登録する方法です。カスタマーサポートや営業窓口、社内の管理窓口など、メールやフォームでの連絡内容を課題として登録できます。管理者やプロジェクト管理者が利用できる方法です。

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設定方法としては、「プロジェクト設定」メニューから「インテグレーション」を選び、「メールによる課題登録」欄の「設定」をクリックしましょう。これで設定画面が起動します。この際、期限日を設定しておくことで、対応漏れを予防することが可能です。

この方法を覚えておくと、Backlogに不慣れな人がいるチームでのプロジェクトの運用に役立つでしょう。

ビジネスチャットツールなどとの連携も可能

ヌーラボが提供する他の二つのツールについても触れておきましょう。オンライン作画ツールのCacooでは、豊富なテンプレートをもとに、プレゼンテーション、マインドマップ、ワイヤーフレーム、ソフトウェアのインフラ構成図などを作成することが可能です。エンジニアからはAWSやデータベースの構成図などを一瞬で自動作成できる機能が重宝されます。

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ビジネスチャットツールのTypetalkでは、メッセージにタグをつけてまとめることが可能です。「まとめ」毎にURLがあるため、トピックの流れを後からでも簡単に追うことができます。メッセージに対する返信やいいね、チャット内での絵文字利用など、基本的な便利機能も一通り備えています。

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特にBacklogとTypetalkのツールの使い分けには悩むところですが、ヌーラボでは、Backlogが「情報を貯めておくツール」、Typetalkが「情報が流れるツール」というふうに使い分けることを推奨しているとのこと。Typetalkのようなビジネスチャットツールだけだとタスク管理が行いにくい、Backlogのようなプロジェクト管理ツールだけだと雑談が生まれにくい、といったデメリットがありますが、両者を合わせることで解消できるというわけです。

例えばTypetalkには、雑談から生まれたタスクをBacklogに連携する「Backlogへ課題を追加」という機能も用意されています。

また、Backlogには、SlackやChatworkとの連携機能も備わっているので、すでにこうしたビジネスチャットツールを運用している際にも、チーム単位のコミュニケーションハブとして導入を検討してみると良いかもしれません。

文=井上晃
編集=五十嵐大+TAPE

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