要注意!? あなたの勤める会社が終わる瞬間の見極め方

あなたが働いている会社やこれから就職しようとしている会社が、5年10年と存続していくと言い切れますか?

要注意!? あなたの勤める会社が終わる瞬間の見極め方

あなたが働いている会社やこれから就職しようとしている会社が、5年10年と存続していくと言い切れますか?

5月26日、毎日新聞が「企業の休廃業 中小の“隠れ倒産”10年で倍増」という記事を配信しました。この記事によるとアベノミクスによって企業の倒産が22年ぶりの低水準となる一方で、中小零細企業が倒産に至る前に自主的に事業を断念し、休廃業に至るケースが過去10年で2倍になっているそうです。

このように、企業が余力を残しながら事業を断念し休廃業する「隠れ倒産」が増えるなか、「うちの会社は大丈夫か!?」なんて思う方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、会社が倒産する兆候を見極める方法を、『必ず再起する! 会社の上手な売り方・たたみ方』の著者でもある司法書士の庵原正人さんに聞いてみました。

既に就職している会社の場合


見極める方法1 半年以上勤続している会社の経理担当にヒアリング
「危険な会社の特徴の一つに、“つなぎで借りたノンバンク系の高金利の融資が返せない”というものがあります。一般社員だと気付かないかもしれませんが、半年以上経理を見ている社員であれば一目瞭然です。経営者に聞くことは難しいでしょうが、経理を担当している社員にならヒアリングもできます。一度、経理担当をお酒に誘ってみては?」(庵原正人さん 以下同じ)

見極める方法2 会社にかかってくる「電話」に注目
「会社にかかってきた電話を最初に受ける事務の人に、次のような質問をしてみるといいかもしれません。『最近、社長あての電話ってどういうところからかかってきている?“友人”と名乗る人からもかかってくるものなのかな?』と。貸金業の取り立ての電話で自ら名乗る人はいません。大抵の場合は、社長の知り合いや友人と名乗ってきます。そんなちょっとえたいの知れない電話が頻繁にかかってきているようでしたら、その会社は危険信号が点滅しているでしょう」

見極める方法3 取引先への支払いを延ばそうとする
「ありきたりかもしれませんが、取引先への支払いを延ばそうとしたり、急に値切ったりしだした会社は危険です。特に、支払いの猶予をお願いしているのを目にしたら要注意です。きっと次の段階には、給料の遅配や減額が予想されるので、早めに見切りをつけることも必要だと思います」

これから就職しようとしている会社の場合


見極める方法1 従業員の勤続年数や会社の存続年数を見る
「従業員がコロコロ変わる会社は、やっぱり要注意です。なので、従業員の平均勤続年数を聞いてみるといいでしょうね。また、当然かもしれませんが、存続年数が長い会社は体力がある場合もあると思っていいでしょう。例えば、リーマン・ショックなど、世界的な不景気を乗り越えてきている証拠ですからね」

見極める方法2 ホームページをチェックしてみよう
「ホームページを見て分かることもあります。まずは『取引先』について。取引先に偏りがある会社はリスクを抱えています。その取引先がコストの安い海外に発注してしまえばその時点で終わりですからね。またホームページがすごく立派なのに、経営者の名前が分からないなど、責任者が不明な会社もあやしいです」

見極める方法3 社長や役員ではなく一般社員の様子を注視
「面接に行ったときに注目したいのが、一般社員の様子です。経営者や役員は会社の負の部分を見せるはずがありません。しかし、一般社員は若いあなたを見て、少し哀れに思いよそよそしい態度を示すかもしれません。お茶を持ってきてくれた女性の愛想が良くなかったり、どことなく会社の雰囲気がよどんでいることもあるでしょう。そういった会社に就職することは避けたほうが賢明ではないでしょうか」



転職が当たり前といわれる昨今。とはいえ自分が勤めている会社がある日突然倒産してしまえば、困ってしまいますよね。特に、ひとつの会社に腰を据えてキャリアを築いていこうと考えている若手ビジネスパーソンにとっては、その会社が短命なのか長命なのか、きちんと見極める必要があります。あなたは本当にその会社に籍を置いていていいのか、就職してもいいのか、一度チェックしてみてはいかがでしょうか?

参考記事
毎日新聞『企業の休廃業:中小の“隠れ倒産”10年で倍増』

※この記事は2014/07/10にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています

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