元歌舞伎町No.1ホストに聞く! 絶対的に信頼される人になる7つの方法

どんなビジネスにおいても、取引相手との間で欠かせないのが信頼関係の構築。ビジネスはこの相互の信頼で成り立つと言っても過言ではありません。

元歌舞伎町No.1ホストに聞く! 絶対的に信頼される人になる7つの方法

どんなビジネスにおいても、取引相手との間で欠かせないのが信頼関係の構築。ビジネスはこの相互の信頼で成り立つと言っても過言ではありません。

「相手に新たな提案をするとき、重要なポイントとなるのが『それが誰からの提案なのか?』ということ。同じ提案であっても誰からの提案なのかで受け入れられるか否かが変わるため、ビジネスにおいては相手に絶対的な信頼感を与えることが大切です」と語るのは、元歌舞伎町No.1ホストで、現在は心理学の視点を用いてセルフマネジメントプロデューサーとして活躍する斉藤恵一さんです。

そこで今回は斉藤さんに、相手に絶対的な信頼感を与える7つの方法について聞きました。

絶対的に信頼される人になる7つの方法

 

◎徹底して相手の視点に立つ


「信頼される人になるには、徹底して相手の視点に立つという意識が何よりも大事です。たとえば商品を売る側と買う側という関係の場合、あなたが考えなければいけないのは、『どうしたら買ってくれるか』という自分都合の思考ではなく、『相手は何を探しているのか』『それは何のためなのか』という相手の都合です。

というのも、相手にあなたの提案を受け入れてもらえるようにするには、売る人と買う人という関係ではなく、『この人は自分のためではなく、私のために考えてくれている人だ』という印象を与えることが大切だから。

相手にとって自分が、“隣に寄り添い、一緒に問題を解決するパートナー”という位置づけになることが大切なのです」(斉藤さん:以下同じ)

◎相手の抱える「不」を探る


「人は自分にとっての不安や不満、不憫などを解消するために商品やサービスを購入します。よって、相手の抱える『不』を探るというプロセスがとても大切になります。

相手はどんなことに不満を感じ諦めているのか、どんなところに不安を感じていながらも我慢しているのか。そしてそれが分かったならば、ほんの少しでも相手の期待を超えるものを提案することで、思わず話したくなる人となっていき、『私のことを分かってくれている特別な人』と認知してもらえるようになります」

◎相容れない相手は“共感”ではなく“理解”しようと努める


「人は自分に共感してくれる相手にはすぐに心を開き、信頼することができます。しかし共感し合える人というのはごくまれで、自分と相容れない考え方をする相手も多いでしょう。そうした共感しにくい相手には、『理解しようとする』努力を心掛けます。

よく、『話せば分かる』といいますが、人は話せば話すほど分かり合えないということが分かるのです。そこで初めて『私とは違う考え方だけど、あなたはそう思うんだ。なるほどね』と、理解できるわけです。

理解とは、相手に関心と興味を持ち、自分の中にない感覚や考え方を取り込むことです。最初から共感しようと思うから無理が生じるわけで、自分とは相容れない考え方を前にしたときは理解から入るのが、相手に心を開いてもらうコツです」

◎言葉遣いやしぐさをまねる


「人は自分と似ている人に心を開きます。その心理を利用して、観察や理解を通して相手との共通点を探り同調していくことで、相手は『私に似ている人』と錯覚を起こし、親近感を持つようになります。

同調のテクニックは、『言葉遣いや口ぐせをまねていく』『表情、しぐさ、視線、態度、声の大きさ、トーン、速度、相手との距離感など、言語以外の要素をまねていく』の2つに大きく分けることができます。

この同調テクニックは、恋愛本や心理学の本でもおなじみのテクニックのわりに、意外に自分のものにしている人は多くありません。

初めから一度にあれもこれもやろうとせず、最初のうちは、手の動きだけまねる、言葉だけをまねる、話すテンポ(呼吸)を合わせるなど、ひとつの行為にフォーカスしながら、徐々にバリエーションを増やしていくことで次第に効果が現れます」

◎オウム返しで相手の心のうちを確認する


「相手は自分が思っていることや不安や不満などが本当にあなたに伝わっているかなと不安に思っています。そこでぜひ、相手の気持ちを代弁し、確認することで安心させ、信頼を得てください。

そのために、とにかく相手を観察して、話が一段落したときや相づちのタイミングで、ひと言オウム返しのように言葉を添え、相手の伝えたいことがきちんと伝わっていることを示します。

この確認作業により、相手も『本当にこの人は私のことを分かってくれている』とはっきり感じ取ることができるため、心をより開いてくれるようになります」

◎積極的に自分の情報を開示する


「人は、子どものころは100パーセント信頼から入りますが、大人になるにつれて疑いから入るようになります。その門番に当たるのが、入ってきた情報を自分に必要のあるものか否かを瞬時にふるいにかける脳の機能『ラス(RAS)』です。

この門番が認めた相手とでないと、人は信頼関係を築こうとはしません。『第一印象が大事』といわれるのは、このラスが人の好悪を瞬時に判断するためなのです。

そして出会って短時間で相手のラスを開かせ、信頼関係を築いていくには、相手より先にどんどん自分のことを話し『自己開示』していくことが必要です。人は自分の知っている相手には心を開きますが、知らない人には警戒感を持ちます。そのために積極的に自ら自己開示していくことが効果的です。自己開示のポイントは、自分の個人的な情報をありのまま相手に伝えることです。

すると自己開示された相手は、『これだけ話してくれたのだから、こちらも何か話さなきゃ悪いな』と感じます。このことを心理学用語で『返報性の法則』と呼ぶのですが、その結果、相手も自分のプライベートを明かしてくれるようになり、今度は『自分はこんなに個人的なことを打ち明けているのだから、私はこの人を信頼しているんだ』という気持ちになっていくのです」

◎相手との接触回数を増やす


「人は接触回数が多いほど親近感を覚え、その人を信頼するようになっていきます。

例えば雑誌やブログなどを通じて毎日のように興味のあるタレントやモデルの日常に触れている女性は、接触回数と比例するようにそのタレントやモデルに信頼を寄せ、彼女たちの価値基準があたかも自分の価値基準であるように錯覚し始めます。そして、『あのタレントと同じモノを持ちたい』『あのカリスマモデルと同じ着こなしをしたい』と思うようになるのです」

一度失った信頼を取り戻すためには?


仕事で失敗して相手からの信頼を失ってしまった場合、それを取り戻すにはどのようなことが必要なのでしょうか。

◎自分に非がある場合はすぐに謝る


「例えば『うそがバレた』、『できると言ったのにできなかった』などで信用を失ってしまった場合、そう簡単に信頼を取り戻せるほど人の心は単純ではないので、信頼を失ったその瞬間には言い訳をせず、いかなる理由があるにせよ『相手の信頼を裏切ってしまった』ことに対して謝罪をすることが大切です。

ここで変に言い訳をして自分に対する評価を回復させようとすると、その行為がさらに火に油を注ぐ結果になります。言い訳=私は悪くない、別に理由がある、という自分の非を認めたくないという心理が、相手を失望させてしまうのです」

◎謝罪の後に原因や対策も伝える


「そして謝罪の後に、なぜこんなことが起こったのかという原因やそれに対する対策を伝えましょう。自分の失態を潔く受け止めた上で原因を分析し、同じミスは二度と繰り返さないという意思を伝え『もう一度チャンスが欲しい』と表明することで、再び信用を得るためのチャンスをもらうことができるでしょう」

<まとめ>まずは相手を尊重し、理解する


信頼関係を築くには、相手にオープンになってもらう前にまず自分をオープンにすること、そして相手をパートナーとして尊重し同調していくことが大切です。苦手な相手との信頼関係の構築を諦めていた人も、まずは相手を理解することから始めてみてはいかがでしょうか。


※この記事は2015/10/14にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています

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