もともと別々の道を歩いていた2人
――そもそもお2人はYouTuberになる前はどんな仕事をしていたんですか?
じんじん:僕はもともと、上京する前は地元でずっと介護士をやっていたんです。そんで、仕事をやりながら、プライベートではツイキャスで配信をやってて。
タナカガ:私は高校を卒業して読者モデルとかをしてましたけど、美容師免許を持ってたんで美容師になろうって思って、親にも言わず勝手に東京行くって決めてました。
――それぞれ違う道を歩んでいたように見えますが、何がきっかけで出会い、YouTuberとしてコンビを結成することになったんですか?
タナカガ:私がいつも一緒にいてる友達の周りにいたのがじんじんやったんです。その友達つながりで知り合いました。それこそいつも一緒にいてる子たちがみんなYouTubeをやっていて、私はその中の一人の編集を担当してたんです。そしたらじんじんから「編集できるんやったら一緒にやらん?」っていきなり電話で誘われました。
じんじん:いきなりって(笑)。そもそも僕は一人でYouTubeを始める予定だったんですけど……、前のマネージャーが僕の性格を知ってて「じんじんの性格的に一人だと絶対続かない。誰かと一緒にやった方がいい」って言われてたんです。あと僕はずっと一方的にタナカガ面白いって思ってて。だから電話で「あんた、YouTuberやらん?」みたいな感じで誘いました。ってか友達の一言もきっかけだったよね?
タナカガ:そうそう。ご飯行ったときに「2人でYouTubeやったらおもろそうやけどな」みたいなことをちょろっと言われたんです。言われた直後は「やるわけないやん!」みたいなテンションだったんですけど、いざやるってなったらスイッチ入りました(笑)。
――じんじんさんはタナカガさんのことを面白いって印象を持っていたみたいですけど、タナカガさんはじんじんさんにどんな印象を持っていましたか?
タナカガ:いや、普通にうるさいでかい人(笑)。
じんじん:あんた!可愛くないなー!僕はずっと「タナカガってなんなん? なんでこんな面白いん?」って感じで、ツボだったんですよ!何気ない一言のイントネーションとかほんとに癖になって!面白いなー思ってましたけど……。
――温度差ありますね(笑)。
じんじん:いま発覚しました!
タナカガ:いまはもう普通に面白いと思いますよ!あと家族みたいな感じ!
コンビだからこそ、同じリスクを背負いたい。それは2人が自然と思えたこと
――仲が良いお2人が、YouTuberとしてはたらく上で貫いてきたこだわりや心に留めていることはありますか?
じんじん:んー、コンビでやってる以上は、撮影時間も編集時間も同じ負担を背負いたいです。仕事量がどちらかに偏りすぎないように、僕は絶対的に2人でって考えてます。お互いに穴埋めをしあってきました。でもそのおかげで本当に喧嘩も不満もないんですよ。
タナカガ:逆に、同じようにコンビでやってたり3人組でやってたりするところのほとんどが仕事量に偏りがあると思うんですよね。うちらはそれがまったくない。自分達以外に見たことがない。
じんじん:うんそう、絶対的半分! やりたいことの方向性が一緒だから、自然にやることも一緒になってくるから半分にできるんですよね。
――どちらかだけに負担をかけないっていうのは、最初に話し合ったことなんですか?
じんじん:いや、自然とです!結構奇跡なんだと思います、いろいろと。
タナカガ:うんうん。最初は私しか編集できなかったんですけど、教えてからは2人でやってましたね。
辛いこともあるけど、いまとなっては良い思い出!トータル的には辛くない!
――おふたりが、はたらくなかで楽しいと思える瞬間はどんなときですか?
タナカガ:私の場合は、それこそ企画がほんまにうまくいった瞬間ですかね。ドッキリのときとか「よっしゃ楽しー!」ってなりますよね。
――タナカガさんが喜んで笑うと「魔女の笑い」ってテロップ出ますよね(笑)。
じんじん:え、すごーい!僕の編集すごい見られてる……!確かにドッキリとかはイチかバチかなので、実は上手くいかなかったボツ動画とかもあるんです。だからうまくいったときは、ねぇ?タナカガさん。
タナカガ:心の底から一番笑ってるときでしょうね(笑)。
じんじん:腹式呼吸で笑ってんちゃいます? みたいな。でも笑ってられんのもいまのうちだからね、あんた。やられっぱなしって思ってたら大間違いだから。
タナカガ:って言ってやってけーへんからね(笑)。
――じんじんさんが手応えを感じる瞬間はどんなときですか?
じんじん:僕は芸能人さんとか、一方的に知ってるYouTuberさんから連絡があったときですかね。でもこれって自分達がすごいなっていうかYouTubeがすごいんですけどね。皆さんに見ていただいているんだなって実感湧きます。
――逆にはたらく中で嫌だなーとか、辛いなーと感じる瞬間はありますか?
タナカガ:YouTube始めたての頃に、地元の仲良しの子らから小馬鹿にされたときですかね。「YouTubeなんかやってるん?」みたいなテンションで言ってきよるから「黙っとけよ!」と思ってました。いまはそれが逆にやる気にもなるし「ほんまに知らんで? 見ときや?」って感じです。
――じんじんさんは、2019年5月14日に投稿した100の質問に答える動画の中で、辛くて辞めたいと思ったことがあるとおっしゃってましたが。
じんじん:編集をしてる最中は思っちゃいますね。まあ、それは仕事なので誰でもあると思うし、日常茶飯事(笑)。でもやっぱ投稿したらしたで「楽しい」ってなれるんです。だから……苦しい思い…ない? あ、貧乏時代が長かったくらいですかね。お互い貧乏時代がすごくて。やばかったよね?
タナカガ:じんじんの家に3カ月くらい居候してたんですけど、そん時とか、「どうやって生きる?」「じんじんお金ない!」みたいな話してました。だからYouTube始めたばかりの頃はバイトしてたんです。
じんじん:やっぱその経験もあって、お金の余裕は心の余裕っていうのを学びましたね。これもいい思い出になったので、トータル的には辛くないです。いまはおかげさまでYouTube以外のお仕事もいただけるようになったし。単純にYouTube様様って感じですね!
はたらくイメージ=やりたいことをやれる楽しい場所
――パパラピーズのおふたりは「はたらく」ということに対してどんなイメージを持っていますか?
じんじん:介護士時代の僕だったら、きっと仕事はプライベートを充実させるための一つの手段というイメージだったと思います。別に介護士がやりたかったわけではないので。いまは、YouTuberとしてやりたいことを「はたらく」の中に取り入れることができているので、「はたらく」=やりたいことをやれるっていうイメージがあります。
タナカガ:はたらくことか……んー……(しばらく考えて)それこそ私もじんじんと同じで、仕事の中でやりたいことができているんですよね。もちろんYouTuberとしてはたらいてるんですけど、「はたらく」っていう感覚で仕事はしていないかもしれない。楽しいのが一番やから、「はたらく」=楽しんでるっていうイメージというか。
――いまのおふたりにとっては、はたらく=楽しいことっていうのが最も合ったイメージになるんですかね。
じんじん・タナカガ:そうですね!まさにそれです。
後編はこちら:「はたらくことは、自分磨きだと思う」。人気YouTuber・パパラピーズが考える、はたらく意味
【プロフィール】
パパラピーズ●2018年2月にYouTuberとしてデビューした男女2人組。おおらかでボケをかますじんじん(右)と、鋭いツッコミが冴え渡るタナカガ(左)の動画は、若い視聴者を中心に人気を集める。
取材・文=トヤカン
写真=ウエマリキヤ
編集=五十嵐 大+TAPE
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