忙しいビジネスパーソン必見! コンビニ食・外食でも賢く栄養を取る方法

健康のために、コンビニ食や外食は控えましょう!と言われても、そこは忙しいビジネスパーソン。ランチは毎回コンビニ、夜は付き合いで外食続き……仕方なく不健康な生活が続いてしまうこともあります。

忙しいビジネスパーソン必見! コンビニ食・外食でも賢く栄養を取る方法

健康のために、コンビニ食や外食は控えましょう!と言われても、そこは忙しいビジネスパーソン。ランチは毎回コンビニ、夜は付き合いで外食続き……仕方なく不健康な生活が続いてしまうこともあります。

そんな皆さんに朗報!なんと、コンビニ食や外食でもバランスよく栄養を取る方法があるのです。今回は忙しいビジネスパーソンのために、『コンビニ食・外食で健康になる方法』の著者であり、管理栄養士でもある浅野まみこさんに、コンビニ食・外食続きでも賢く栄養バランスを取る方法について伺いました。

コンビニ食・外食の基本


--外食やコンビニ食で、バランスの取れた食生活を送ることは可能なのでしょうか?

「基本的にコンビニ食や外食だと、“野菜が不足する”“塩分が高くなる”“動物性脂肪に偏る”、人によっては“炭水化物に偏る”といった傾向にあります。しかし、これらに注意してうまくカバーすれば、外食やコンビニ食でもちゃんと栄養バランスを取ることはできますよ」(浅野さん:以下同じ)

--では、具体的にどのような点に注意すれば良いのでしょう?

「次の6点を意識すると栄養のバランスが偏り過ぎるのを防いでくれます。

・コンビニのカット野菜をうまく活用する
・外食の場合は野菜を一品頼む
・出てきた以上にしょうゆや塩をかけない
・ラーメン等の汁はすべて飲まずに残す
・ひき肉ではなく、なるべく元の肉の形が残っているものを選ぶ
(例、ハンバーグよりもステーキ、肉まんよりもからあげ。ひき肉を使っているハンバーグや肉まんは、見た目以上に脂が溶け出しているので注意が必要)
・炭水化物を組み合わせて食べることを避ける
(ラーメン+ライス、パスタ+パン、そば+いなり寿司、うどん+五目ご飯、等)

あと、よく勘違いしている方が多いのですが、ポテトサラダやマカロニサラダ、春雨サラダなどは野菜に含まれません。サラダと名前は付いているものの、これらは炭水化物なのでご注意ください」

それでは、具体的にどのような商品を選んだらバランスよく栄養が取れるのでしょうか? 今回は忙しいビジネスパーソンにありがちな、「朝昼コンビニ、夜は牛丼orラーメン」というパターンのとき、注意すべきことを紹介します。

時間帯に注意すれば、実は便利なコンビニ食


コンビニ食で栄養を取るコツは、時間帯を意識することのようです。

「午前中は時間栄養学の観点からみると、排泄のタイミングです。カラダから余計なものをスムーズに排泄できるよう、食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富なものを摂取するように心掛けましょう。また、1日のエネルギー源になるように血糖値を緩やかに上昇させられるものを選ぶこともポイントです。
具体例でいうと《ヨーグルト+カットフルーツ》《おにぎり+野菜サラダ》といった組み合わせが理想的です」

「昼食を選ぶ際は、一度夜のイベントを思い出してください。仲間内での飲み会や取引先との会食など、外食する予定がある場合はここで調整しましょう。外食が多いとどうしても野菜が不足してしまうので、野菜を一品チョイスするように心掛けてほしいですね。ポイントとしては、お弁当一つで済ませてしまうよりも《水分→おかず→炭水化物(パン・麺・おにぎり等)》という順で選んでいくことです。

水分はお茶やお水などの糖分が入っていないものを。おかずは、おでんの豆腐や卵。最近よく目にする蒸した鶏胸肉のサラダや冷ややっこ、いかなど、タンパク質のかたまりを一品プラスしましょう。もう一つのオススメはやはり野菜ですね。野菜スティックやサラダ類。意外と便利なのがカット野菜です。袋のままドレッシングを入れて食べても良いし、レンジでチンした後、スープやみそ汁に入れると具沢山スープに早変わり。ぜひ一度試してみてください」

なるほど、いつでもどこでも、さまざまな食べ物が手に入るコンビニは、時間帯を意識して利用すれば、その時足りない栄養を調整するのにうってつけのようです。もしかしたらコンビニ食は、栄養バランスの味方になるかも?

牛丼、ラーメンの栄養対策 決め手は満足度にあり!


「夕食は外食になってしまう、という方が一番多いと思います。ここでは、できるだけ炭水化物に偏らないようにおかずをチョイスしましょう」と言う浅野さん。でも、ラーメン、牛丼は忙しいビジネスパーソンにとって欠かせないもの。やはり栄養やカロリーのことを考えると避けた方がいいのでしょうか?

「実は、この2つに共通するのは必要以上に食べ過ぎてしまうという点なんです。そこで、少しの工夫で簡単に満足度を上げられる方法をお教えしましょう。
まず、ラーメン屋さんではトッピングを意識しましょう。野菜不足解消のため、ワカメやねぎ(辛ねぎなど)をトッピング。チャーシューは動物性脂肪が多くなってしまうので、トッピングするのであれば脂肪が少なく、良質なたんぱく資源であるタマゴにしましょう。トッピングされている野菜をちゃんと食べることで、大盛りにしなくても満足度があがります。最初から野菜がたっぷりのタンメンは満足感も得られてオススメですね。

牛丼店では、丼ものより定食を食べてください。丼ものは食感がずっと変わらないため満足度が低く、さらに短時間で食べてしまうため、大盛りにするなど食べ過ぎてしまう傾向にあります。また、これでは栄養バランスも偏ってしまい、あまり健康的とはいえません。しかし、これを定食スタイルに変えることで、肉、ごはん、豆腐、野菜などバラバラで口に運ぶため食感が変わり、満足度が高まります。紅しょうがも食感を変えるにはオススメですが、塩分が高いので食べ過ぎには注意が必要です。余裕があれば、定食を食べる前にサラダを食べてほしいですね」



外食やコンビニ食でも、いくつかのポイントを意識するだけで、栄養バランスの偏りをぐっと軽減することができるようです。そろそろ健康を意識しなければいけない年齢。だけど自炊は面倒くさい! そんな人は、今回の記事を参考に賢い外食ライフを送りましょう。

識者プロフィール


浅野まみこ(あさの・まみこ)/管理栄養士 健康運動指導士・株式会社エビータ代表取締役。総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングにて1万8千人以上の栄養相談を実施。その経験を生かし、企業のコンサルティング、レシピ開発など多方面で活躍中。年間100時間以上の講演を行い、全国を飛び回っている。NHK「おはよう日本」、日本テレビ「ヒルナンデス」をはじめ、メディアや雑誌に多数出演。飲食店や大手食品会社のヘルシー商品の考案や駅弁、コンビニ商品のプロデュースをはじめ、「食生活が楽しいと人生が100倍楽しい!」をモットーに活動をしている。350名以上の隊員が所属する一般社団法人栄養士戦隊☆を主催。隊長を務める。夕刊フジ毎週木曜日に連載をもつ。新著に『やせられないのは「夕方の空腹」が原因だった』(青春出版社)、『コンビニ食・外食で健康になる方法』(草思社)。
ホームページ:http://e-vita.jp/
公式ブログ:http://ameblo.jp/evita/

※この記事は2014/08/18にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています

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