【自信がない人必見!】自分に自信をつけて周囲を引きつける5つの方法

自分に自信を持ち、堂々とした姿に後輩が自然とついていく。そんなカリスマ性を持った存在に憧れるビジネスパーソンは多いのではないでしょうか。しかし自信の持ち方を間違えると、自己愛が強いだけのナルシストになってしまう危険性も……。

【自信がない人必見!】自分に自信をつけて周囲を引きつける5つの方法

自分に自信を持ち、堂々とした姿に後輩が自然とついていく。そんなカリスマ性を持った存在に憧れるビジネスパーソンは多いのではないでしょうか。しかし自信の持ち方を間違えると、自己愛が強いだけのナルシストになってしまう危険性も……。

そこで今回は、心理コンサルタントの晴香葉子さんから、自分に自信をつけて周囲を引きつける方法について学びます。

自信がもたらすメリット


まず、自信を持つことは自分や他者に対してどのような心理的影響を与えるのでしょうか。

■自分に与える心理的影響


◎決断力が上がり、仕事に集中できるようになる

「リーダーだと特にそうですが、ビジネスシーンは選択の連続です。実のところ、やってみないと分からないことも多いのですが、何らかの目途をつけて、日々さまざまな事柄を決定していく必要があります。

現代のように新しい情報が溢れた社会では、自信の無い人は次々に耳に入る情報に翻弄(ほんろう)され、決断ができなかったり、決断が遅れたり、決断した後にも迷いが生じてしまうということがあります。

自信のある人は、ある程度曖昧な状況であっても、自分の考えを信じることで迷いをカバーできるので、望ましいタイミングで決断ができ、決断した選択肢に集中することができます」(晴香さん:以下同じ)

◎行動の生産性がアップする

「私たちは同じ事柄に取り組んでも、そのときの気分によって生産性が異なります。自信に満ちた良い気分のときは新しい発想も生まれやすく、前向きに取り組むので、さっさと片付いていきます。常に自信に満ちた状態であれば、行動の生産性がアップするのです。

一方、自信が低下して暗い気分のときには、考えの幅も狭まり後ろ向きに取り組むので、だらだらとなかなか片付きません」

◎やる気ホルモンや神経伝達物質が分泌されて行動的になる

「『自分はこの仕事ができるだろう』という自信が持てるかどうかが、その後の行動の起きやすさを左右します。

自信の無い人は、新しい仕事や困難と思える仕事に直面した際に、『できなかったらどうしよう』『何で自分が』『面倒だな』とネガティブな感情が生まれることでコルチゾールなどのストレスホルモンが分泌され、気分が滅入ってしまうので行動が起きにくくなります。

一方自信のある人は、同じ状況に置かれた場合でも、『きっとできる』『自分ならうまくいく』『やってみよう』とポジティブな感情が生まれて、ドーパミンなどのやる気を促す神経伝達物質が分泌され、気分が高まることで行動が起きやすくなるのです」

■他者に与える心理的影響


◎「ぜひ一緒に仕事をしたい」という印象を与えることができる

「テレビ番組や講座でも実証されていますが、人の印象は0.5秒で判断されるといわれています。0.5秒という一瞬で細かい顔のパーツなどは判断できません。ただ、内面は表情や雰囲気に表われます。

つまり人は一瞬で、相手の持つ全体的な雰囲気から『好ましいか』『関わったほうがよいか』といった判断を下してしまうのです。

このとき、自信の無い人は肩を落として体が前傾姿勢になりやすく、伏し目がちで弱気な表情を見せるので、相手を不安な気持ちにさせてしまいます。

一方、自信を持っている人は姿勢も良く真っ直ぐに立ち、相手と目を合わせ、やる気のある表情を見せるので、『好ましい』『信頼できる』『ぜひ一緒に仕事をしたい』という印象を与えることができます」

◎説得力が身に付く

「自信の有無は話し方も左右します。自信の無い人は、指示や意見をどこか別のところから借りてきたかのように話すので、声も小さくなり説得力に欠けます。

一方自信のある人は、指示や意見を自分の言葉として堂々と大きめの声で話します。相手が迷っていた場合などは、こうした話し方のほうが同意してくれる可能性が高まりますし、話の内容について相手の興味関心を高める効果があります」

◎周囲にポジティブな連鎖を起こす

「ニュース番組などでスポーツ選手のインタビューを見ると、こちらまで背筋が伸び、やる気がアップすることがあります。私たちは明るい人と居れば明るい気分になりますし、ネガティブな人と居るとネガティブな気分になるものです。

つまりいつも自信に満ちた姿を見せてくれることで、周囲の『きっとできる!』というポジティブな期待感も高まり、個々が最大限のパフォーマンスを発揮できるようになるのです」

カリスマ性のあるリーダーとナルシストの違い


このように、自信を持つことは自分だけではなく他者にも良い効果を与えることから、人はポジティブな連鎖を求め、堂々と自信を携えた人についていきたくなるのかもしれません。

とはいえ、自信は持ち方次第では、ただ自己愛が強いだけのナルシストにもなってしまいます。自信のあるリーダーとナルシストの間にはどんな違いがあるのでしょうか。

◎周囲を引きつけるリーダーは、実績が伴う

「リーダーとして成功する自信家は、行動力があり、必要な努力ができる人なので実績が伴います。『できるという自信→行動→できたという結果』という良いスパイラルが続く自信の持ち方をしているので、自信で積み上げた功績が言葉のいらない説得力となり、人を率いる力が上がるのです」

◎ただのナルシストは、虚栄に走る

「一方、ただのナルシストとなってしまう場合には、自己愛が強く、注目を浴びたいという気持ちが強いにもかかわらず、自分に甘いという傾向があります。努力が伴わない自信をキープするために、『こういうふうに見られたい』ということが優先され、虚栄に走ってしまうという、悪い自信の持ち方につながってしまいます。一見魅力的な人が多いのでパッと人を引きつけますが、実質が見えた途端、『な~んだ』と周囲が離れていってしまうこともあります」

自分に自信をつけて周囲を引きつける5つの方法


では実際に、周囲を引きつけるリーダーとなる自信の持ち方をするためには、どのようなことを心掛けるとよいのでしょうか。

◎成功体験を振り返ることのできる形に残す

「仕事をしていれば、いつもうまくいくとは限りません。思い通りにいかないことや努力が報われないこと、意見が通らないことなども多いでしょう。そのときに、『きっと自分は大丈夫』『これもまた乗り越えられることのひとつ』と自信につなげるためには、それまでの成功体験の積み上げが影響します。

これまでにうまくいった仕事や喜ばしい成果は、後々参照できるようにスクラップするなど、何かの形にして、強く記憶に残せるようにしておくことをおすすめします」

◎常に人と状況に気を配る

「リーダーがカリスマ性のある自信家であればこそ、後輩や周りのメンバーが萎縮してしまって本音が言えなくなったり、『言われた通りにすればいいや』と依存したりしてしまうということもあります。

なので、自信に満ちた状態であっても、自分の考えや力を過信はせず、常にメンバーと状況に気を配ることも大切です。堂々とした態度を取りつつも、相手を思いやるよう言葉をかけ、意見に耳を貸す姿勢を見せていけば、萎縮させることも依存させることも防ぐことができ、良い形で自信の連鎖を起こせます」

◎時には弱い面を正直に見せる

「自信家のリーダーであっても、スーパーマンというわけではないと思います。堂々とした態度をとりつつも、『こういうところは実は苦手で、誰か得意な人はいるかな?』と、時には爽やかに弱みを見せましょう。

尊敬するリーダーが逆にちょっと頼ってくれたとき、メンバーは『必要とされている』と強く実感し、モチベーションが上がります。このような効果は、自信に満ちたリーダーだからこそ誘発できる心理効果なのです」

◎声をかけられたら、涼しげな笑顔で目線を合わせる

「人は、気持ちに余裕がなくなると、険しい表情になるものです。忙しいときや問題を抱えているときは、つい、表情は硬く口調も厳しくなりがちです。そのような態度は、“余裕の無い人”“自己管理能力の低い人”という印象を与え、いら立ちや焦りといったネガティブな空気を職場に広げてしまいます。

忙しいときほど、メンバーから声をかけられたら、涼しげな笑顔で振り返り、しっかりと目線を合わせてみてください。一瞬のことですが、“忙しくても余裕のある信頼できる人”というイメージが定着します」

◎最新テクノロジーに対する自分なりの予測・意見を持つ

「昨今のテクノロジーの進化には目覚ましいものがありますが、話題についていけない人、変化を好まない人にとっては、それらの情報はひとつの不安の種でもあります。

ランチタイムや休憩時間、懇親会などのちょっとした場で、最新テクノロジーに関する“自分なりの予測や意見”を話してみてください。

人材ビジネスではAI(人工知能)、製造業では4Dプリンター、広告業界では3Dホログラム、IT系ではダークネット、自動車産業ではカーコミュニケーション……。その他、これから現実となってくる新しいテクノロジーについて、情報を持っているだけでなく、“おそらくこうなるだろう”という予測も合わせて話題として提供してみましょう。すると、最新技術に対しても自信をもって対応できる、“錆びない、進み続けるリーダー”として、人を引きつけることができます」

<まとめ>自分の自信は自分で身に付ける

 


いかがでしたか? カリスマ性のあるリーダーに憧れるけれど、「もっと自信を持て」と先輩に言われたときに、どんなふうに自信を持てばいいのか分からない……。そんなビジネスパーソンはまず第一歩として、ささいな成功体験でも自分の手で記録し積み上げていくことで、自信を身に付けていきましょう。

著者プロフィール


晴香葉子(はるか・ようこ)
作家・心理学者・心理コンサルタント。IT系企業に勤務した後、カウンセリングスクール講師を経て、ビジネスパーソンを対象にした心理カウンセラー・講師として独立起業。カウンセリング実績は1万時間を超え、テレビなどのメディアでも心理監修・解説を担当するようになる。 現在は心理コンサルタントとして、企業に対する心理コンサルティング業務、執筆、講演活動を行っている。『ビジネスマナー&コミュニケーション解決BOOK』(彩雲出版)、『「こんなはずじゃない自分」に負けない心理学』(明日香出版)など著書多数。


※この記事は2015/10/21にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています

page top