会社概要
名称:株式会社LIG
本社所在地:東京都台東区
社員数:30名(2013年4月末)
設立:2007年6月
東京都台東区に本社を構えるWeb制作・コンサルティング会社。2007年の創業以来、Webサイト制作の受託事業をメインに展開する。社長や社員をネタにした、ユニークな自社ブログが人気を集めたことがきっかけで、営業を一切しなくても、仕事の依頼がひっきりなしに寄せられる、Web業界注目の会社。
名物広報、竹内さんに聞く「LIGブログの裏側」
氏名
竹内紳也
職種
メディア事業部・広報
略歴
1982年生まれ。高校卒業後、フリーターとして、パチンコ店、自動車の部品工場など、さまざまなアルバイトを経験。昨年の1月に未経験であったWeb業界に飛び込む。現在入社2年目。広報全般を担当している。
社員の方々が毎回体当たりで面白記事をアップするLIGブログ。今回はブログ内の企画がきっかけで結婚までしてしまったという、名物広報の竹内さんにご自身のお仕事とブログ記事の制作の裏側について伺いました!
Web業界未経験なのに「面白い枠」で採用!
---竹内さんがLIGに入社された経緯についてお聞かせください。
もともと、私はWeb業界の人間ではなく、高校を卒業してから10年以上、お笑い芸人を目指しながらアルバイトで生計を立てていました。昨年の1月にLIGの中で「ブログで面白いことをやろう!」という気運が高まり、地元の同級生だった副社長の吉原から「面白い枠」でスカウトされたのがきっかけです。
副社長は私にWeb制作の経験がないことを知っていましたが、面白い人間にWeb制作のスキルを与えることと、スキルを持った人間に面白い才能を与えることではどっちが大変かと考え、面白さは努力で身に付くものではないと。ならば面白い人にWeb制作をできるように知識を教えていく方がいいということで、私に声が掛かったようです。以後、LIGブログを中心に広報業務全般を担当しています。
あの人気ブログの制作の裏側に迫ります!
---ブログ記事の制作にあたっての体制と流れを簡単にお聞かせいただけますか?
記事には面白系と、技術系、そして宣伝を目的とした企業とのタイアップ系の3種類あり、1日に3本のペースで更新しています。技術系の記事はメディア事業部ではないデザイナーやプログラマーが日々の仕事で得た知識やスキルをアウトプットする場として活用してもらっています。
残りの面白系と宣伝系がメディア事業部の仕事で、企画会議の段階でどれだけ話題性のあるものを考えられるかが重要ですね。そして出てきたアイデアをまず絵コンテに落とし、ストーリーの構成を詰めていきます。実際の取材の現場では絵コンテに沿って必要なカットを一つ一つ撮影していくという制作の手順を踏んでいます。
本邦初公開! LIG流ブログの作り方
一度読み始めると絶対に最後まで読んでしまう。読み終わると人に教えたくなる。なぜかハマるLIG流ブログの制作の工程を、オンラインでマンガをダウンロード販売しているWebサイトのPR記事を例にご紹介します。
企画会議
面白系記事で見る姿とは対照的に会議のときは真剣そのもの。メディア事業部では2日に1度のペースで企画会議をしているとのことです。特にPR記事は面白さだけでなく、宣伝効果も選定の基準になります。
会議は時間を決めて、効率的に。それがLIGの流儀。
絵コンテに構成を落とし込む
LIGさんの記事のリズミカルな「フリ」「オチ」の秘密こそが、この絵コンテ。CMなどの映像作品を作るかのごとく、事前にストーリーと撮影カットを詳細な絵コンテに落とし込みます。だからコミックや紙芝居を見ているかのごとく、サクサク読めてしまうんですね!
絵コンテに合わせて取材・撮影
絵コンテで制作陣も取材先も出来上がりのイメージが共有できているので、あとはそれに合わせて撮影するだけ。
絵コンテを実際に撮影したのが以下。
乗馬シーン、数カット。
乳しぼり体験のカット。
馬との絡み、数カット。
メディア事業部の菊池さんの不敵な笑いが印象的な本記事、気になった方はコチラでチェックしてみてくださいね。
「さらけ出す」ことで、みんな面白いを共有したい
---ブログでは多くの社員の方が顔出しで登場していますが、何か狙いがあるのですか?
親しみを持ってもらうことが一番の狙いです。ブログの大きなキーワードとして「さらけ出す」ということを意識しています。社内の出来事をさらけ出し、外からの反応を得ることで新しいコミュニケーションが生まれるのではないかと。隠す必要もないですし、面白いことがあったら自分たちだけで独り占めしないで、たくさんの人と共有していきたいと思っています。
---「さらけ出す」といえば、竹内さんはブログのお嫁さん募集企画がきっかけでご結婚されていますよね。
もともとはエイプリルフール企画でした。何か新しいことをやりたいと思っていた私たちは「嘘だろう」と見せかけて「実は本気です」という企画をやりたくて、私自身もちょうどそろそろ結婚したいと思っていたので、お嫁さんを募集してみようと。
応募が来るとは正直思っていませんでしたし、本当に結婚してくれる人なんていると思わないじゃないですか。本気だけどネタとして終わってもいいってテンションでやっていたら、意外にも14人も応募してきてくれて、「本当に本気なのかな?」って。その中でも特に真剣な人が1人、パワーポイントで資料を作ってくれました。「この人、本気だ!」と思い、企画で相手の会社に内緒で乗り込んでプロポーズすることに。プロポーズの結果、「結婚します」と本当に言ってくれたので、そのまま結婚しちゃいました。自分でもこれは本当にすごいなって思います。
---周囲の方々の反応はいかがでしたか?
両親には本当に驚かれました。最初は信じていないようでしたが、結婚したことが事実だと知ると多少怒られました。いえ、かなり怒られましたね(笑)。母に「何やってるの!」って。僕は合理的な結婚をしたつもりで、自分の情報を開示し、相手には相手の情報を載せた資料を送ってもらい、吟味をした上でお互いにメリットのあるものにしようと提案をして結婚したつもりなのですが…。でもソーシャルメディアで拡散し、その経緯が多くの人の知るところとなったおかげで、有り難いことに、全く知らない方からビールやお祝いの花、鯛まで届きました!
結婚してから思うのは、あのような企画をやる人間とそれに乗る人間ですから、考え方が似ているんですよね。なので、ずっと前から一緒にいた恋人のような感覚でいられるんです。まだ出会って3カ月ですが、気が合うし、熟年夫婦のような感じです。
LIGの名物広報さんのバッグの中身をチェック!!
●マイ箸「米勢の必需品!?」
●名刺入れ「板金屋の友人が試作品をくれました。今は商品化されています。」
●眼鏡ケース
●つけまつげ(女装セット)「???」
●ドライバー「眼鏡のネジがよく緩むので常にカバンに。」
●キーホルダー
●財布
●名札「イベントでもらってカバンの中に忘れられたまま・・・。」
●干し芋「昔から大好きで、必ず常備しています。」
●本『ブログ飯』「 会社を辞めてブログだけで生きていこうと決めた著者の染谷さんの自伝。ブログでご飯を食べられるようになるまでの苦難と苦闘の日々。参考になります。」
取材を終えて
今回取材をさせていただいた竹内さんは本当にブログの通り、楽しくて優しい印象の方でした! 企業の信頼性が問われ、消費者やユーザーからの評価がすぐにネット上で広がっていく昨今。悪い評判を恐れて内情を見せないという企業が多い中で、LIGさんのようにあえて全てを「さらけ出す」、そんな正直ベースのマーケティングが効果を発揮しているのかもしれません。
自社ブログという位置付けから、メディアとして事業化したLIGブログ。今後もLIGの皆さんから目が離せません!!
※この記事は2013/09/16にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています。
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