初対面の人や上司と話す時……シーン別、コミュ力を高めるキラーワード

ビジネスの基本となる、コミュニケーション力。けれど、「緊張して会話が弾まなかった」「初対面の相手となにを話せば良いのか分からない」などと悩む人は少なくありません。そこで役立つのが、会話を弾ませるキラーワードの数々。コミュニケーション研究家の藤田尚弓先生が伝授するキラーワードを駆使して、緊張する場面をうまく切り抜けましょう!

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「コミュニケーション下手=自分はダメだ」と決めつけないで!

近年、コミュニケーション力が重視されるあまり「コミュ障」という言葉が多用されていますが、私はこの言葉に対して抵抗感があります。仮に“話すのが苦手なコミュ障”があるのであれば、“話し過ぎるコミュ障”や“立ち入り過ぎるコミュ障”といったように多くの人がなんらかのコミュ障に該当すると思うのです。なので、相手と話が弾まず、コミュニケーション下手であるからといって自分を過小評価するのはやめましょう。これがコミュニケーション下手な人が最初に意識すべき、スタート地点です。

コミュニケーションは、話す相手やシチュエーションによっても大きな影響を受けます。「ビジネスシーンで緊張して……」「初対面の相手だったから」など、たまたまある場面で自分の話し方がコミュニケーションの中央値に当てはまらなかっただけで自信を喪失する必要はありません。

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相手への好意を伝えたいなら、にっこり口角を上げてみよう!

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社会人として取引先や上司と接するときに、正しい敬語や美しい日本語を使おうと努力している人も多いのではないでしょうか。もちろん他者と接するうえで言語コミュニケーションは非常に重要ですが、相手に好印象を与えるためには「表情」「声のトーン」「会話中の仕草」といった非言語コミュニケーションも意識すべき重要なポイントです。

「この人と話したくないな」「苦手な人だな」と思ってしまう気持ちは、わずかな表情の変化や仕草によって相手に伝わってしまいます。ビジネスシーンでは緊張してしまうことも多いでしょうが、まずは気持ちを落ち着けてリラックス。相手への好意を伝えるためにも、笑顔で話しかけるように意識しましょう。

どうしてもうまく笑顔が作れない場合には、口角を上げるだけでも効果あり! 相手の話を聞くとき、相づちを打つときにほんの少し意識するだけで印象がグッと良くなります。好印象を与えるコミュニケーションの第一歩として、鏡の前で練習してみてくださいね。

「間」の取り方は意識しなくてOK! 自然に会話を弾ませるコツ

会話をスムーズに進めるために「間」を意識している人も多いかと思いますが、実は対面でのコミュニケーションであれば必要以上に気にする必要ナシ。むしろ、意識し過ぎることで“ぎこちなさ”が生まれることもあります。自然な話者交代のために意識すべきポイントは、(1)相手の声のボリューム、(2)息継ぎのタイミング、(3)視線です。この3点に気を配ることで、自然な対話がかないます。

難しいのは、コロナ禍で増加しているオンラインミーティングの場合。インターネット環境や使用するツールによってはタイムラグが生じてしまうので、話すタイミングがかぶってしまった! なんてこともしばしば。ビジネスパーソンの中には、「相手の発言とかぶってしまいそうで怖い」「話の腰を折ってしまいそうで発言できない」という方も多いのです。

とはいえ不安から発言を控えてしまい、有意義な時間を共有できなければ本末転倒。オンラインコミュニケーションの場合には、思い切って“発言がかぶってしまうのは当たり前だ”という意識を持ちましょう。もしも発言がかぶってしまった場合には、「○○さん、どうぞ」と相手に譲る配慮を心掛けるとなお好印象です。

これさえ覚えておけば安心。シーン&タイプ別、会話が弾むキラーワード

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社会人としてさまざまな立場の人と出会うなかで、話のタネが見つからず会話に困ってしまうシーンもあるでしょう。初対面の人と接するときに役立つキラーフレーズは、「私も~~なんですよ!」。共通点は相手へ親近感を抱くきっかけになり自然と会話がしやすくなります。休日の過ごし方や趣味、飼っているペットなど、相手との共通点を探してみてください。

併せて、会話の相手やシチュエーション別のキラーフレーズもチェックしておきましょう。職場の仲間や先輩との良好な関係を築きたい場合のキラーワードは、「他でもない、○○さんの頼みですから」。同じように依頼された仕事をこなすとしても、この一言を添えるだけで相手を大切に思っていることが伝わりますよ。

目上の人や上司の人と話す時には、相手のタイプによってキラーフレーズを使い分けていきましょう。

正義感が強く厳しいタイプの上司には、「大義がありますよね」がおすすめ。情熱を注いで仕事と向き合い、道理や本分を重んじる相手に最適なフレーズです。言い慣れない言葉かもしれませんが、覚えておいて損はありません。

論理的なタイプの上司とコミュニケーションをとる場合には、自分自身も筋道を立てて会話を進めましょう。「統計を見ると」「~~のデータを分析したところ」など、明確な数字や根拠を基にプレゼンや業務上の相談事をしてみてください。

後輩や部下をやさしく支えてくれる包容力のあるタイプの上司には、「○○さんが上司でよかった」「一緒に働けて嬉しい」がおすすめです。ストレートに好意や感謝を伝えて、共感心や結びつきを築いていきましょう。

仕事を楽しむ自由奔放なタイプの上司には、「ユニークな発想ですね!」が最適。新しいチャレンジや自由を好む人が多いので、相手の思考や行動を褒めて共感すると良いでしょう。紹介したキラーフレーズを活用しながら、自分のペースに合った“無理のないコミュニケーショ術”を確立していってくださいね。

【監修】
藤田尚弓●株式会社アップウェブ代表取締役、コミュニケーション研究家、コラムニスト。さまざまな領域に散見するコミュニケーション研究の調査整理、アウトリーチ活動を行う。また、テレビ出演・監修、雑誌などへのコンテンツ提供も多数。著書に『銀座で学んだ稼ぐ人のシンプルな習慣(総合法令出版)』『NOと言えないあなたの気くばり交渉術(ダイヤモンド社)』など。
https://naomi-fujita.com/

文=山本杏奈
編集=五十嵐 大+TAPE

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