電話でのコミュニケーション力を磨く! 相手を惹きつける電話術

社会人のコミュニケーションツールとして欠かせない「電話」。電話でのコミュニケーション力も必要ですよね。そこで、電話で相手の心をつかむテクニックを教えていただきました。電話が苦手なビジネスパーソン必見です!

電話力を磨けばビジネスは加速する! 相手を惹きつける電話術

メールが主流の昨今ですが、どうしても文章だけではニュアンスが伝わらない、手間がかかる、相手が見逃す可能性があるといった理由から、電話でのコミュニケーションも必要ですよね。また、新入社員をはじめとした若手は、社内の電話応対を任されることも。 しかし、マナーや電話対応の基本的なことは分かっていても、電話で相手の心をつかむテクニックは案外知られていないもの。そこで、『仕事に差がつく ビジネス電話の教科書』の著者であり、電話に関わる業務を専門に扱う株式会社ドゥファインの代表取締役社長・恩田昭子さんに、「相手を惹きつける電話のテクニック」を教えていただきました。電話が苦手なビジネスパーソン必見です!

電話対応は会社の顔!

受付と同様に電話対応は「会社の顔」。聴覚のみに訴える電話のコミュニケーションでは、対面以上の心配りが必要だと恩田さんは言います。 「『電話対応の印象が悪い会社は、取引先に選ばない』、会社の幹部の方々とお話しするときに、よく耳にするフレーズ。これは、有能なビジネスパーソンの多くが『電話の印象=会社のイメージ』と受け取っている証拠だと思います。 一番に配慮すべきは、『普段よりワントーン明るく、口を縦横に動かし歯切れよく話すこと』。電話には高周波がカットされる特性があり、低音の声でボソボソ話すと、より暗く沈んだ印象を与えてしまいます。まずは明るさと熱意を伝えることを心がけましょう」(恩田昭子さん:以下同じ)

電話対応の善しあしは「達成度」と「好感度」で決まる

電話対応力を向上させるには、以下の基本要素を知っておく必要があるそう。 ◎達成度…要望に対処してくれた 「例えば『問い合わせに迅速・的確に答えてくれた』『道案内が分かりやすかった』などがこれにあたります。相手が求めていることを100%理解し、ベストな対応をすることです」(同) ◎好感度…親切な言葉がけがあった 「案内する際に『ここまではよろしいですか』『ほかに何かございませんか』と丁寧に確認するなど、相手の立場に立った親身な言葉がけを指します」(同) ビジネス電話の善しあしを判断する「達成度」と「好感度」。この2つがバランスよくできて、はじめて満足度の高い電話対応になるとのこと。

今日からできる! 心をつかむ8つの「電話テクニック」

では、基本要素を踏まえたうえで、相手の心をつかむ電話テクニックを学びましょう。新人研修で教わるような「当たり前のマニュアル」には書かれていないワンランク上の電話力を手に入れて、ビジネスの加速に役立ててくださいね。

1:「時間感覚」をシビアにもつ

「電話対応において、待つ側は待たされる側よりも『6倍』長く感じます。電話が鳴ったらできるだけ早く出ること。相手がイライラしてくるといわれる『11秒以上』は待たせないよう、3コール以内に出ることを意識しましょう」(同) そして、電話対応で曖昧になりがちなのが「時間の表現」。以下がビジネスでの基本だそう。

「大変お待たせいたしました」=3コール以上 「少々お待ちください」=30秒以内 「しばらくお待ちください」=1分以内 「少しお時間よろしいでしょうか」=3分程度 「すぐに」「ただちにご連絡いたします」=5分以内 「折り返しご連絡いたします」=5分以内 「後ほどご連絡いたします」=30分以内 「後日ご連絡いたします」=2日以内 

2:印象を決める「最初の15秒」はより丁寧に

「電話での印象の善しあしは『最初の15秒』で決まります。電話をかけるときも受けるときも、最初のあいさつや受け答えは、爽やかで温かい口調を意識すること。こちらから電話をかける際は『お時間よろしいですか』の一言を加えるといいですね」(同)

3:電話でも「笑顔」と「お辞儀」を忘れない

「電話は聴覚に訴えるコミュニケーションですが、話すうちに相手の表情はおのずと見えてくるもの。おわびをするときはお辞儀をし、お礼を言うときは満面の笑顔を浮かべてしゃべることで、より心が伝わります」(同)

4:言葉遣いは常に「ポジティブ表現」を心がける

「電話以外でも心がけておいたほうがよいことですが、言葉遣いは常に『ポジティブ表現」を用いるようにしましょう。『分かりません』や『できかねます』という言葉は『一度調べてみます』『努力してみます』といった前向きな言葉に置き換える、または代案を出すと、格段に印象がUPします」(同)

5:バリエーション豊富な「相づち」で本気度を伝える

「ビジネス電話では、相手の話を聞く力も重要になります。その際、『はい』だけの相づちではこちらの本気度は伝わりません。『そうですね』『なるほど』『もっともです』と同意するフレーズや『それは大変でしたね』と共感する、『つまり~ということですね』と相手の話を整理するなどいった、多彩なバリエーションの相づちを打つことで、こちらが真剣に話を聞いている姿勢が伝わります」(同)

6:自身の体験談を交えた「共感」は新近感がグッと増す

「相手との距離を縮めたいときは、自身の体験談を交えて『共感』を表すと効果的。『ええ、よく分かります。私も以前にこんなことがあったんですよ』といったふうに、親しみを込めて伝えましょう」(同)

7:クレームは、まず聞き役に徹してから解決を

「電話対応において、多くの人がネガティブに受け取りがちなクレーム対応ですが、クレームは単なる苦言や暴言ではありません。相手がもっているのは『困っているから早く解決してほしい』との前向きな依頼の気持ち。よって、相手からの『メッセージ』だと受け止めましょう。 クレームは『問題となる事実』と『そこから発生する心理』の二重構造。まずは聞き役に徹し相手の怒りが収まるのを待った上で、『相手のメンツが立つ』、『こちらの汗が見える』ことを考慮した解決方法を提示するのがベストです」(同)

8:クロージングは季節ごとに「余韻効果」を残す

「電話での締めくくりは季節ごとに『余韻効果』を残すよう工夫すると、お互いに気持ちよく電話を終えることができます。これからの時期なら『本格的な暑さがやってきましたので、お体を大切になさってください』、秋冬なら『ますます寒くなりますので、お風邪など召しませんように』といった言葉を付け加えてみましょう」(同)

まとめ

電話対応ひとつでも、これだけのテクニックがあるのですね。声のコミュニケーションで相手の心をつかむには、マニュアルを頭に叩き込むだけでは不十分。相手の立場に立ち、心を込めて伝えることで「信頼できる人だ」、「また仕事をしたい」と思われるような感情を抱かせることができるはず。ぜひ、今日から「相手を惹きつける電話術」を実践して、電話コミュ力UPを目指しましょう!

 

識者プロフィール 恩田昭子(おんだ・あきこ) 秋田県出身。日本電信電話公社を経て、1990年、株式会社ドゥファインを設立。「テレコミュニケーション」に着目し、コールセンターの運営、電話応対力向上の社員研修や品質管理を行う。2005年「地方自治体におけるコールセンター誘致」の研究でMBAを取得。電話応対から顧客満足度を測定する「応対力診断」を開発、この分野のパイオニア。1991年~(社)日本電信電話ユーザ協会主催の「電話応対コンクール」審査委員として活躍、2007年~2009年東京大会審査委員長。2009年全国大会審査委員長。 株式会社ドゥファインオフィシャルホームページ/最新著書『仕事に差がつく ビジネス電話の教科書』(草思社) 

 


※この記事は2016/06/24にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています。

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