働き方を「場所」から考える テレワークとリモートワークの違いって?

テレワークとリモートワーク、2つの言葉の違いとは? 2019年の働き方改革関連法のスタートなどに伴ってよく使われるようになった、働き方に関する言葉。新型コロナウィルスの影響により、実際に導入する企業も増えています。

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「テレワーク」と「リモートワーク」の違いは?  

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 日本テレワーク協会によると、テレワークとは「情報通信技術(ICT)を活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方」です。

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 一方、リモートワークは、ケンブリッジ辞典によると、「自宅を中心に働き、メールや電話でコミュニケーションを取る働き方」です。

どちらも会社から離れた場所で働くことを表し、ほぼ同じ意味合い。しかし、2つの言葉が登場した時代、そしてそれぞれの言葉を使う人が異なります。

テレワークは20年以上続く取り組み

最近登場したような印象のある「テレワーク」ですが、日本では25年ほど前から国によって提唱されているものです。そのため、内閣府や総務省などテレワーク関係府省と呼ばれる行政機関や大企業ではテレワークという呼び方が浸透しています。

テレワークが誕生した背景には、1980年代バブル期の長時間労働・過労死の問題、現在よりも深刻だった通勤ラッシュがあります。都市に集中する企業で働く人たちの労働生産性を上げるため、テレワーク制度を開始する企業が現れ、郊外からアクセスしやすいサテライトオフィスも登場しました。

リモートワークはIT企業で多く採用されている働き方

2019年4月から順次施行された「働き方改革関連法」を受け、注目が集まっているのが「リモートワーク」です。ニュース番組でも、「リモートワーク」という呼び方を使っているシーンを目にするようになりました。

リモートワークは、働き方改革とともに広がっている言葉です。この言葉をよく聞かれるのは、働き方改革への意識が高まっている表れともいえますね。

テレワークは国を中心とした主に大企業による取り組みでした。それに対して、リモートワークという言葉が広がるきっかけとなった働き方改革関連法は、日本で働くすべての人が対象です。

「テレワーク」も「リモートワーク」も、場所にとらわれずいろいろな人が活躍できる働き方 

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 テレワークは省庁や大企業、リモートワークは企業規模を問わず広く使われる言葉であるのが特徴で、その歴史や言葉を使う人が異なりますが、どちらも場所にとらわれず、自由な働き方ができる点で共通しています。

働く場所を会社に限定しないことによって、これまで出産、育児、介護などさまざまな理由で出社することが難しかった人たちが、オンライン上で時間をやりくりして会議に参加し、仕事を進めることができます。

働く場所を自由に選べることで、仕事だけでなくオフの充実へもつながる、テレワークとリモートワーク。今後、企業規模や業種を問わない拡大に期待が高まりますね。

文=具志堅さつき
イラスト=前田はんきち
編集=末松早貴+TAPE

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