会話が続かないのはなぜ?原因と解消のコツ・会話術を一挙紹介!

私たちは毎日のように誰かと会話をしています。会話の中で議題がうまく進まない、話が盛り上がらない、結論が出ないなどといった問題もまた毎日のように起こっていませんか? 会話が続かないのはなぜなのでしょう。仕事でうまく会話を続ける方法について、働き方改革の専門家・大塚万紀子さんにご紹介いただきます。

会話が続かない人の共通点とは? 会話に苦手意識を持ってしまう原因を解説

「上司との会話が続かない」「得意先との会話がイマイチ盛り上がらない」など、会話に苦手意識を持つ方には、いくつかの共通点があります。まずは、「会話が続かない人の特徴」を見てみましょう。

会話を上達させるためにも、自分の傾向を知ることが大切です。自分がどれに当てはまっているのか、心当たりがないかをチェックしてみましょう。

「自分から何か話さなきゃ」と考え過ぎている

会議や商談などにおいて、「自分は一番立場が下だから口火を切らなくては」「課長としてしゃべらなきゃ」と考え過ぎることはありませんか? 日常の会話と同じく、会議も相手がいて成立するもの。相手との「コミュニケーション」であることを忘れないのがポイントです。自分がなんとかしなくてはと思い込む前に、相手の話をきちんと聴いたり反応したりすることを意識してみましょう。

「自分は会話が苦手」と思い込んでいる

「会話といわれても、そもそも話すことが苦手」「自分の話は面白くない」と考える人もいるかもしれません。ただ、対話・会話は面白いことを言い合うことがゴールではありません。自分の持つ考えや感じたことを相手と共有するところから始まります。最近食べておいしかったもの、今日の体調、読んだ本……なんでも構いません。まずは自分のことを少し話してみるところから始めてみましょう。

質問されても一言で答えてしまう

質問されても「そうです」の一言で会話が終わってしまう、という悩みを抱えている人もいるでしょう。あなたが質問をする側ならば、答えが「Yes/No」で答えるクローズド・クエスチョンではなく、「What/Why/How」のような、答えが一つではないオープン・クエスチョンを使ってみるとよいかもしれません。

あなたが質問に答える側ならば、「はい、そうです。この件について〇〇さんはどのように思われましたか?」など、返答+オープン・クエスチョンで聞き返してみるのも有効です。

楽しそう、悲しそう、などの感情が表情から読み取れない

話し掛けても相手に反応がないと次に何を話したらいいのか迷ってしまう場合もありますよね。「メラビアンの法則」では、人の印象を決める際に参考となる要素は三つあり、視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%の割合を占めるといわれています。もしも視覚から情報が読み取れない場合は、聴覚を意識してみるのも手。声の質が変わった、高さ・低さが変わったなどから相手の気持ちを推測してみましょう。

会話が続かなくて気まずい。仕事でよくあるシーンとその解消法

会話がうまくできないことで仕事にはどのような影響を及ぼすのでしょうか? 上司、クライアント、同僚、それぞれの場面に分けて考えてみましょう。

上司と外出中、会話が続かず気まずい空気が流れる

上司に同行する移動時間は案外、何を話したらいいか迷うものです。沈黙が流れると気まずい思いをすることもあるかもしれません。そしてそれはあなただけではなく、上司も同様に思っていることも。移動時間とはいえ、貴重な上司との時間です。有効活用するために、仕事の相談はもちろんのこと、自分のキャリアの相談や趣味などに話を広げてみてもいいでしょう。

上司との外出時、意識したいこと

最近、「心理的安全性(このチームであれば、自分の発言に対して誰もばかにしたり罰したりしないだろうという心理的な安心感)」が良いチーム作りのために注目されています。そのためには上司との信頼関係を築くことも必要ですし、上司が部下の話に耳を傾けてくれる人物かどうかを見極めることも必要でしょう。移動時間は「上司に自分のことを知ってもらう時間であり、上司のことを知る時間」と位置付けてもいいでしょう。

クライアントとの待ち時間にずっと無言、「この人と仕事したい」と思ってもらえない

人は誰しも初対面のときは緊張します。お互いに距離を感じている間は、探り合いながら会話が進むことが普通でしょう。しかしだからといって、会話が続かないと、仕事相手にあなたの印象が残らず、また一緒に仕事をしたい、と思ってもらえないこともあるかもしれません。こうした状況を打破するために、相手が心を開いてくれるのを待つよりも自分から心を開いて、会話で相手との距離を縮めていくというのも手です。

クライアントとの雑談の場ではTPOを意識

ただし、商談の本編で雑談をするのは「脱線」になりますので、商談の冒頭や終了後の簡単な挨拶のタイミングがおすすめです。たとえば、新入社員の時の失敗談(で終わらずにどのように乗り越えたかも添えて)や、休日の過ごし方などのプライベートな話も、あなたから話し始めてみると相手との距離が縮まるかもしれません。

同僚と仲良くなれず、困っている時に気軽に声を掛けられない

同僚と仕事上で助け合う関係性を築くために、仲良くなっておくことは重要です。心の距離が遠いままでは、気軽に声を掛けることも難しいでしょう。

同僚とは助け合いの精神で

仕事以外での会話ではなくとも、仕事面であなたが相手の手助けになれることを探してみると良いかもしれません。仕事のサポートに入ると、必然的に会話量も増していきます。

「会話が続かない」を改善する!便利な雑談ネタをご紹介

あなたは人と会う前に、会話を続けるための準備をしていますか?

もし会話に苦手意識があるのであれば、「何を話せばいいか」「どんな話題から始めるべきか」など、コミュニケーションをスムーズに行うための準備をしましょう。次に紹介するような会話の雑談ネタを事前に用意しておけば、気まずい無言の場面も減るはずです。

明日から使える! 雑談ネタ4選

まずは、相手の立場や間柄に関係なく、汎用的に話せる話題をストックしておきましょう。天気や時事、出身の話は鉄板です。習慣的になれば定型文で会話を続けられるはずなので、こういった引き出しを持っておけば会話のネタに困ることも少なくなるでしょう。

1. 天気の話題

「最近寒くなってきました。例年よりも〇〇〇みたいですよ。今週末はとくに寒いみたいです。夏と冬どっちが好きですか?」

2. 趣味の話題

「来週、友達とキャンプに行くんですよ。最近キャンプばっかり行っているんですが、〇〇さんは週末どんなことをされていますか?」

3. 最近あったニュースの話題

「○○の試合みましたか?日本勝ちましたね!××さんはスポーツお好きですか?」

4. 出身地などのご当地の話題

「〇〇さんはどこ出身ですか?」「××県にはまだ行ったことないんですよ。何がおすすめですか?」

上司との雑談のポイントと例

上司との雑談では、自分のことを知ってもらいながら上司のことも聞けるとよいですよね。自分が最近読んだ本の話や、気になっているテーマについて水を向けてみましょう。

■上司との会話例

「先週本屋で〇〇という本を買ったんです。ミステリー小説なのですが、人物描写もリアルで面白いんです。〇〇さんは本はお好きですか?」

「リモートワーク続きで太ってしまったので、最近運動を始めたんです。〇〇さんは運動では何がお得意ですか?」

クライアントとの雑談のポイントと例

最新の技術や話題について先方の捉え方などを尋ねると、プライベートに踏み込み過ぎず、先方の関心事に合わせた話ができます。

■クライアントとの会話例

「最近、『心理的安全性』という言葉が注目されているようですけれど、御社ではいかがですか?」

「AI技術に興味があって、先週〇〇エキスポに行ってみたんです。〇〇さんはどんな分野にご興味おありですか?」

同僚との雑談のポイントと例

同僚とは助け・助けられといった関係を築きたいもの。あなたの得意なことや不得意なことなどを自己開示してみましょう。

■同僚との会話例

「学生の頃から〇〇が苦手で…〇〇さんはどうやって身に付けられたんですか?」

「私は〇〇であれば少し自信があるんです。ただ、生かせる場面がイメージできなくて…何かアイデアをいただけませんか?」

「○○さんはおしゃべりが上手ですよね。会話中、何か意識されているとはあるんですか?」

会話が続かないを克服! 会話を続ける5つのコツ

話上手な人は、次に紹介するような会話のコツを自然と体得しています。「会話が続かない」という悩みを抱えている方も、意識次第で会話力を向上させられるので、ぜひ仕事や日常生活で実践してみてください。

5W1Hを意識する

相手が「はい/いいえ」で答えることができるクローズド・クエスチョンは、どうしても端的な会話になりがちです。そこで、いつ(When)、どこで(Where)、誰が(Who)、何を(What)、なぜ?(Why)、どのように(How)の、いわゆる「5W1H」を意識して質問するオープン・クエスチョンを心掛けましょう。

たとえば、昨日の夕飯について尋ねるとき、クローズド・クエスチョンだと「昨日は夕飯を食べましたか?」となりますが、オープン・クエスチョンだと「昨日の夕飯は何を食べましたか?」「どこのお店で食べたんですか?」など相手からさまざまな情報を引き出せる問いを作ることができます。

ただし、相手との関係性によっては、クローズド・クエッションからはじめたほうがいい場合もあります。クローズド・クエッションのほうが相手は答えやすいので、互いに打ち解けていない場合には「クローズド・クエッションで会話の糸口を探り、その後にオープン・クエッションで話を広げていく」とスムーズです。

一問二答を意識する

あなたが答える側だとしたら、一つの問いに対して二つの返答をすることも有効です。たとえば、昨日食べたものを聞かれた場合、「昨日はハンバーグを食べたんです。東京駅にある〇〇というお店が有名でおいしいんですよ」といった具合です。追加の情報を相手に渡すことで、会話が弾む可能性を広げていくことができます。

どんなに簡素な話題でもこの一問二答は応用可能です。「天気いいですね」といわれたら、「そうですね」で終わらせるのではなく、「そうですね。でも、午後は雨が降るそうでベランダの洗濯物が心配です」と一言付け加えるだけでも会話に幅が出るでしょう。

質問に答えたら、「あなたは?」

相手が質問した内容は、その人が気になっているテーマ・内容であることも多いものです。「あなたはどう?」と聞き返すことで、相手が話したいことを話すきっかけとなり、会話が進んでいきます。

聞き返すだけであれば話題を用意していない場面でもできるでしょう。なお、聞き返す際には「○○さんはどう?」と相手の名前を入れると相手に好意的な印象をもってもらえます。

自分のことを恥ずかしがらずに伝える

自分のことを伝えることが話の種になること、また相手の状況がわかったり、趣味などの共通点が見つかると話が弾んだりすることもあります。自分から話すのは恥ずかしい……と抵抗があるかもしれませんが、どちらかが勇気をもってオープンマインドで話すことから、お互いの距離が縮まります。

相手の話に相づちを打つ

相手の話を聞く時の態度について、考えたことはありますか?「話を聞いてくれている」ということがわかると話を続けたい、と思うもの。相手の話にきちんと相づちを打ったり、大きくうなずくなどの反応を示したりすることが大事です。

会話が続くかどうかは「相性」や「相手」にもよる

会話は「生もの」です。相手との関係性や立場、その時の感情や場所の雰囲気など、さまざまな要因にも左右されます。

もし前述した会話を続けるコツを試しても、会話が続かないという場合は、原因はあなたにないかもしれません。嫌われているわけでも、あなたに興味がないわけでもなく、単に相手も自分と同じように会話に苦手意識を持っている可能性もあるでしょう。

そのため「会話が続かない」「言葉が出てこない」ことに対して、必要以上に深刻に悩んだり焦ったりする必要はありません。会話が苦手なら苦手でも大丈夫。大切なのは誠意をもって相手に接することです。たとえ話が盛り上がらなくても、その思いは相手にきっと伝わります。逆に、頑張ってしゃべろうとするのをやめてみると、力が抜けてコミュニケーションをスムーズに行えることも少なくありません。

まとめ

いかがだったでしょうか。チームで仕事をしている人も多いでしょう。チームは複数の人が一つのビジョンやミッションに向かって意見を交わしながら行動していくことが多く、チーム力向上には会話の量を増やすことや質を上げることが欠かせません。

今回ご紹介したコツを上手にアレンジして、会話に対するハードルをクリアしていただけたら嬉しいです!

【プロフィール】
大塚万紀子
楽天を経て06年(株)ワーク・ライフバランスを小室淑恵とともに創業。高いコミュニケーション力やコーチングスキルを活かし、売上利益に貢献するさまざまな働き方改革を効率的に遂行するコンサルティングの先駆者。心理学や組織論等をもとに多様性をイノベーションにつなげることが得意。経営者から”深層心理まで理解し寄り添いながらも背中を押してくれる良き伴走者”と厚い信頼を得る。農林水産省「食品産業戦略会議」委員(働き方改革分野担当)なども担当。二児の母。

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