多くの人が「自分に自信がない」という悩みを抱えています。でも「自分に自信を持て!」といわれて自信が持てるなら、苦労はしませんよね。
そんなとき偉大な先人たちの伝記を読むのが効果的! 心理学では「代理体験」といって、他人の成功を追体験することで自己効力感(「自分はできる!」という感覚)を高めることができるそうです。
今回は、自伝を紹介するサイト「自伝マニア」の運営者に、ビジネスパーソン必読の伝記を5冊選んでいただきました! この本を読めば、あなたも自信に満ちたビジネスパーソンになれるかも!?
偉大なカリスマの意外な人間くささに共感?
1:『スティーブ・ジョブズ』ウォルター・アイザックソン著、井口耕二訳、講談社
アップル社の共同設立者の一人であるスティーブ・ジョブズ。取材嫌いとして知られるジョブズが、自らアップル創設の経緯から、iPhoneやiPadの誕生秘話から引退まで、知られざる思いや裏話を明らかにしているのがこの本です。
「スティーブ・ジョブズの名前は、もう多くの人がご存知でしょう。ですが、実際に自伝を読んだ方はどれほどいるでしょうか。iPhoneやiPodといったプロダクトや『stay hungry, stay foolish(ハングリーであれ、愚か者であれ)』といった名言ばかりでなく、彼の人間くさいところもぜひ自伝から感じ取ってほしいです。
私たちはダヴィンチやモーツァルトと同じ時代を生きることができませんでしたが、ジョブズと同じ時代を生きることができたことを幸せに思えるほどの人物です。全ての言葉がパワフルで、勇気を与えてくれます」(「自伝マニア」運営者:以下同じ)
Amazonが恐れた、顧客第一主義のサービス経営者
2:『顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか』トニー・シェイ著、本荘修二監訳・翻訳、豊田早苗翻訳、ダイヤモンド社
トニー・シェイは1973年生まれの起業家。アメリカの靴を中心にしたアパレル関連の通販サイト「Zappos.com」を運営するザッポスのCEOです。彼はハーバード大学でコンピュータ・サイエンスを学んだのち、オラクルに入社しました。ザッポス創業に投資家として関わったのちCEOとなり、ほぼゼロから売上高10億ドルを超える企業にまで成長させたそうです。
「Amazonが恐れた企業といわれるザッポスの経営者、トニー・シェイ。これほどまでに“夢・仲間・顧客”を大切にして突き進んだ人物は珍しく、経営者という立場からは率直にうらやましく感じられます。顧客第一主義のサービスを徹底するザッポスの思想は、ウォルト・ディズニーにも通じるところがあります」
マネジメントの父、その栄光と挫折
3:『知の巨人 ドラッカー自伝』ピーター・F・ドラッカー著、牧野洋訳、日本経済新聞出版社
『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』で一躍注目されることとなったドラッカー。1909年に帝都ウィーンで生まれた彼は、「マネジメントの発明者」と呼ばれています。ナチスドイツに追われ、39年に米国移住。GMのコンサルタントを引き受けるなど、彼の波瀾万丈がこの本では明らかに。
「言わずと知れたマネジメントの父ドラッカー。彼の残した『マネジメント』は日本でもっとも知られたビジネス書のひとつです。『マネジメント』のイメージが強いですが、彼自身の生き方もドラマチックで面白いです。エリート家系の出自ではありますが、ユダヤ人ということもあり亡命を経験するなど苦労も数多くしており、読み応えがあります」
世界のトップと戦う日本人、その素顔とは?
4:『錦織 圭 フィフティーン・ラブ』神仁司著、実業之日本社
2014年に男子テニスで目覚ましい活躍を見せ、世界ランキング5位にまで上り詰めた錦織圭。5歳からテニスを始め、13歳から米国にテニス留学。17歳でプロ転向したのち18歳でツアー初優勝を成し遂げた彼は、一見エリート街道を歩んできたかのように見えます。そんな彼の知られざる素顔が、本人へのロングインタビュー、両親、コーチへの取材を通して明らかに。
「今もっとも注目を集める日本人のひとりである、錦織圭。『子どものころは練習になかなか行かずに、尻を叩くような感じで連れ出されていた』というエピソードからも、親近感を感じさせる選手です。11歳のころから彼の指導にあたった松岡修造さんは『11歳で初めて会ったころはひ弱でけがも多かったが、気持ちの強さや決断力、夢に向かう力は明らかに他の選手と違っていた』と話します。彼の意志の強さは年齢に関係なく、私たちの心に深い印象を与えます」
世界一のゲーマーに学ぶ、変わり続けるストイックさ
5:『勝ち続ける意志力』梅原大吾著、小学館
5歳でゲームを始め、17歳にして対戦型格闘ゲームの世界大会で優勝。その後も日米を代表する格闘ゲームの祭典「Evolution」で優勝するなど華々しい経歴を残し、2010年には日本人として初めて米国企業とプロ契約を締結したプロゲーマーである梅原大吾。この本では、彼が結果を残し続けることができる背景にある意志力に迫っています。
「『世界一長く賞金を稼いでいるプロ・ゲーマー』としてギネスブックに認定されている伝説のゲーマー梅原大吾さんの自伝。印象的なのは、『僕にとっての正しい努力、それはズバリ“変化すること”だ』という言葉。梅原さんのストイックさと強さを感じられる一冊です。彼の言う『強さ』の基準値の高さは、ビジネスマンとして学ぶべきところでもあります」
いかがでしたでしょうか。伝記のよさは、時間や場所を超えてその人の考えに触れられるところ。決して会うことのできないあのスゴい人物も、あなたの人生のパートナーにすることができるのです。ぜひ皆さんも、伝記を通して偉人たちの人生に触れ、自信に満ちあふれた社会人になりましょう!
※この記事は2014/12/10にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています
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