「清算」は倒産のときに使う?「精算」との意味の違いを解説します

ビジネス文書をパソコンで作るのが当たり前になった現代では、漢字の変換をうっかり間違えてしまうこともしばしば。今回は、「精算」と「清算」の違いを取り上げて解説します。言葉の違いを知って正確な文書を作れれば、周りからの信頼が厚くなるかも。

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日本語には、文字や発音が似ていても意味が異なり、間違えやすい言葉がたくさんあります。今回は、そんな言葉の中から「精算」と「清算」の違いを取り上げ、解説します。「へん」を意識するとイメージしやすいですよ。

へんの違いに注目しよう

まずは各々の漢字の意味を確認しましょう。さんずいの「清」は「けがれがない、さっぱりしている」こと、こめへんの「精」は、「まじりけがない、細かく行き渡っている、詳しい」様子。

つまり、「清算」は関係などをさっぱりと後始末する、「精算」は詳しく計算するという意味を持ちます。

経費の「せいさん」はどっち?

交通費で使った経費などは「精算」を使います。一方の「清算」は、他社との取引を終えて貸し借りをなくすときや、倒産したときに使います。

「この資料、漢字を間違えてるから直しておいて」
「はい。失礼しました」

「清算」ではなく「精算」に修正しながら、「こんな細かいことどっちでもいいじゃん」と思ったそこのあなた!心の声を表に出すのはちょっと我慢して、言葉の意味を知っていくうちに、新たな気付きがあるかもしれませんよ。

ちなみに、暮らしの中で「清算」と「精算」は、引っ越しの際に登場することがあります。家賃を日割りで計算する場合には“細かく計算すること”にあたるので「精算」を使いますが、敷金の返還や原状回復などの費用を計算してお金をやり取りし、貸し借りをなくすことには「清算」を使います。

「清算」と「精算」を一言で表すと

今回、解説した「清算」と「精算」の違いを一言で表すとこちら。

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漢字は小さな違いですが、意味は大きく異なるので、きっちりと覚えておきましょう。

文=遠藤光太
イラスト=前田はんきち
編集=五十嵐大+TAPE

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