「弊社」「当社」「貴社」「御社」は大きく分けると、自分の会社を表す「弊社・当社」と相手の会社を表す「貴社・御社」の2種類に分類されます。そのことを踏まえた上で、さっそく4つの言葉のそれぞれの違いを見ていきましょう。
「弊社」は自社を表す謙譲語
「弊社」は自分の所属する会社をへりくだって表現する謙譲語です。
文章・口頭を問わず社外の相手とやり取りする際は、自社のことを「弊社」と表すのが基本です。「小社」という語も同じような意味合いで使われます。自社の立場をへりくだる表現のため、自分の会社の社長や上司など社内の目上の人物とのやり取りで「弊社」は使いません。
「当社」は自社を表す丁寧語
「当社」は自分の所属する会社を丁寧に表現する丁寧語です。
「弊社」と違いへりくだる意味合いがないため、社内の相手とのやり取りや不特定多数を対象とするホームページなどでは「当社」が使われることがあります。「当社」は自社の社長や上司とのやり取りで使っても問題ないでしょう。
「貴社」は他社を文章で表す尊敬語
「貴社」は相手の所属する会社を主に文章で言い表す尊敬語です。
メールやお礼状などの文書を送る際は「貴社」と書き、相手の会社を尊重する気持ちを表現しましょう。
「御社」は他社を口頭で表す尊敬語
「御社」は相手の所属する会社を主に口頭で言い表す尊敬語です。
商談や挨拶で相手の会社を言い表すときは「御社」を使います。口頭で「貴社」を使うと「記者」「帰社」などの同音異義語と紛らわしいため、御社が使われるようになったと言われています。
「弊社」「当社」「貴社」「御社」を一言で表すと
今回、解説した「弊社」「当社」「貴社」「御社」の違いを一言で表すとこちら。
弊社…社外の相手とのやり取りで自社を表す謙譲語
当社…社内の相手や不特定多数とのやり取りで自社を表す丁寧語
貴社…文章のやり取りで相手の会社を表す尊敬語
御社…口頭のやり取りで相手の会社を表す尊敬語
迷ったら「自社と相手の会社どちらを表したいのか」「相手は社外に所属するのか」「文章か口頭か」の3つの軸でどの言葉が適しているかを考えましょう!
文=宮田文机
イラスト=前田はんきち
編集=TAPE
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