- 「リスケ」の意味とは
- 「リスケ」の使い方・例文
- 「リスケ」を使う際の注意点
- 目上の相手に使える「リスケ」の言い換え表現
- 日程調整や計画変更を伝える際のポイント
- 「リスケ」と混同しやすい言葉
- 「リスケ」とはスケジュールの再調整を意味する言葉
「リスケ」とは、英語のrescheduleを略した言葉です。
ビジネスにおいて、日程や納期の変更を依頼する場面などで使われます。ただし、「リスケ」を使用するにあたって、目上の相手には別の言葉で言い換えるなどいくつか注意が必要です。
本記事では、「リスケ」の意味だけでなく、言い換え表現や注意点についても詳しく解説します。
「リスケ」の意味とは
「リスケ」とは、スケジュールを立て直すことや、日程を再調整することを意味する言葉です。主に、会議や面談の日時を調整したり、延長したりする場面で使われます。
「リスケ」とは英語のrescheduleの略語
「リスケ」は、元々英語の「reschedule（リスケジュール）」を略した和製英語です。リスケと同様に、rescheduleは「〜の計画を変更する」などの文章に使われます。
銀行で「リスケ」は返済計画変更のこと
銀行で「リスケ」を使う場合、主に返済計画を変更することを指します。
銀行でリスケが実施されるのは、返済が困難になって、銀行との交渉で返済期間や毎月の返済額といった当初の借り入れ条件を変更するときです。法人の事業性融資に限らず、個人の住宅ローン返済などでもリスケするケースがあります。
ビジネスシーンで使うリスケと銀行のリスケは少し意味が異なる点を理解しておきましょう。
「リスケ」の使い方・例文
会議の日程変更を案内するケースと期日の変更を依頼するケースで、「リスケ」の使い方や例文を紹介します。
会議の日程変更を案内する際の例文
案内済みの部内会議の日程を変更する場合に、「リスケ」を使うことがあります。メンバーにメールで会議の延期を伝える際の例文は、以下の通りです。
営業部各位
お疲れさまです。
今週金曜日に部内会議を実施予定でしたが、〇〇部長のご参加が難しいためリスケすることになりました。
変更後の日程については、調整がつき次第あらためてご連絡いたします。
期日の変更を依頼する際の例文
関連部署の担当者に期日変更を依頼する際にも、以下のように「リスケ」を使う場合があります。
〇〇部
◇◇様
お疲れ様です。
先ほどご案内いただいた書類の提出期限について、来週にリスケをお願いできますでしょうか。急遽明日から出張が決まり、今週中の提出が難しい状況です。
ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
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「リスケ」を使う際の注意点
「リスケ」を使う際、いくつか気をつけなければならないことがあります。ここから、各注意点について確認していきましょう。
目上の相手には別の言葉で言い換える
目上の相手や取引先には、「リスケ」以外の言葉を使うことも検討しましょう。
年齢によって、「リスケ」の意味が相手に伝わらない可能性があります。また、リスケは「砕けた言葉で失礼」とらえられる人も一定数いるでしょう。
複数の代替案を伝える
リスケの連絡において、複数の代替案を伝えることや相手の意向を確認することも大切です。
こちら側から日程の変更を依頼したにもかかわらず、一方的に変更案を伝えることは失礼にあたります。ただし、何の情報も伝えずに相手の意向だけ確認すると「いつなら大丈夫なのだろう？」と困ってしまうでしょう。
そこで、以下のように自分が可能な選択肢を伝えつつ、相手の意向も確認することがポイントです。
（同僚に打ち合わせ日の変更を依頼して）
以下、いずれかの日程で調整いただくことは可能でしょうか。
- 10月10日（月）10:00〜
- 10月12日（水）13:00〜
- 10月14日（金）10:00〜
難しい場合は、ご都合の良い日時をご連絡いただけますと幸いです。
ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
一度変更したら必ず日程を守るようにする
一度リスケをお願いしたら、次は必ず日程を守ることを心がけましょう。
何度もリスケを依頼すると、相手からの信頼を損なう可能性があります。また、度々日程を変更することで、お互いにどの日時に決まったのかわからなくなったり、思い違いが発生したりすることにもなりかねません。
直前のリスケはできる限り避ける
直前にリスケを依頼することは極力避けましょう。ギリギリになってから相手にリスケを依頼すると、相手に余計な時間を使わせたり、予定を狂わせたりしてしまいます。
都度、スケジュールに無理がないかを確認する習慣をつけることが、直前のリスケを回避するための対策のひとつです。また、病気・ケガや忌引きなど、自分にとっても予期せぬ事情で突然リスケする場合は、判明した時点で早めに相手に伝えましょう。
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目上の相手に使える「リスケ」の言い換え表現
失礼な印象を与えないため、目上の相手や取引先には「リスケ」を使わずに、日程の変更を依頼しましょう。例えば、上司と約束していた人事面談の変更が必要な場合には、以下のように表現できます。
（上司に話しかけて）
申し訳ございませんが、明日10時に予定していた人事面談の日程変更をお願いできますでしょうか。
先ほど、A社〇〇社長から、当社のサービスについて詳しく話を聞きたいとの連絡をいただいたのですが、〇〇社長の都合が良い時間は、明日の午前中のみとのことです。
また、取引先に納期の変更を依頼せざるを得ない場合も、「リスケ」を使わず丁寧に伝えましょう。
なお、納期遅延は相手のビジネスに重大な影響を与える可能性があることです。そのため、以下はメールの例文になりますが、状況によっては変更の可能性が生じた時点で電話や対面で丁寧に連絡しましょう。
株式会社〇〇
◇◇様
いつも大変お世話になっております。
△△株式会社の□□です。
本日は、■■の納期につきましてご連絡差し上げました。
大変申し訳ございませんが、納期を8月30日（金）まで延長させていただけないでしょうか。
海外工場に依頼していた材料の到着が遅れてしまい、ご指定いただいた期日までの納品が難しい状況です。材料が到着次第、早急に作業を進め、少しでも納期を短縮できるよう努めてまいります。
この度はご迷惑をおかけいたしますこと、心よりお詫び申し上げます。
何卒よろしくお願いいたします。
日程調整や計画変更を伝える際のポイント
日程調整や計画変更は、工夫して伝えないと相手に不快な思いをさせたり、迷惑をかけたりする可能性があります。ここで、各ポイントを確認していきましょう。
迅速かつ丁寧に説明する
日程調整や計画変更を伝える際は、迅速かつ丁寧に説明することがポイントです。リスケをせざるを得ない事象が発生しているにもかかわらず、時間が経過してから伝えると、相手に誠意が伝わりません。
また、理由もなしに一方的にリスケを依頼すると、相手は納得できないでしょう。「他の仕事が入った」「忙しい」のように自分の都合を理由にする場合も、相手を不快にさせかねません。相手の立場を考慮し、納得できるような理由、言葉を選んで伝えましょう。
さらに、リスケを承諾してもらった際は、相手に丁寧にお礼や謝罪を伝えることも重要です。
相手に確実に伝わるようにする
相手に確実に伝わる手段をとることもポイントです。当初の日程での対応が困難な旨が伝わっていなければ、相手にさらに迷惑をかけてしまいます。
日程調整の依頼を相手が見落とすことを防ぐため、メールやチャットをするだけではなく、状況に応じて電話でも伝えることを検討しましょう。
「リスケ」と混同しやすい言葉
「リスケ」には、いくつか混同しやすい言葉が存在します。それぞれの意味や違いを確認しておきましょう。
オンスケ
「オンスケ」とは、英語の「on schedule」を略した言葉です。物事が「予定通りに進むこと」や、「定時に」実施できることを指します。
「リスケ」は予定の再調整が必要であるのに対し、「オンスケ」は予定通りに進められる点が主な違いです。
ペンディング
「ペンディング」とは、「保留すること」や「未解決の状態にとどまること」です。英語の「pending」にも同じような意味があります。
ペンディングはあくまで保留のため、変更後の具体的な日程は決めません。それに対し、リスケでは一般的にその場で新たな日程を決める点が主な違いです。
ドタキャン
ドタキャンとは、「土壇場でキャンセル」を略した言葉です。「直前になって約束や契約を取り消すこと」を意味します。
一般的に、「リスケ」は相手の同意のもとでスケジュールを組み直すのに対し、「ドタキャン」は一方的に当初の予定を取りやめる点が違いです。ドタキャンは相手に多大なる迷惑をかけるため、自分や勤務先の信頼を失いかねません。どうしてもドタキャンせざるを得ない状況になったら、すぐに連絡して丁寧に謝罪しましょう。
「リスケ」とはスケジュールの再調整を意味する言葉
「リスケ」とは、スケジュールを立て直すことや、日程を再調整することを意味する言葉です。同僚に会議の日程変更を案内する場面などで「リスケ」が使われます。
目上の相手や取引先には、「リスケ」の使用が失礼にあたることがあるため注意が必要です。目上の相手に予定の調整や変更を依頼しなければならない場合は、「日程変更をお願いできますでしょうか」のように「リスケ」を使わず丁寧に表現しましょう。
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