ご容赦くださいの意味や使い方をマスター!了承との違いも理解しよう

「ご容赦ください」は、謝罪メールには不十分であることを理解して使っていますか?本記事で「ご容赦ください」の意味や使い方をマスターしましょう。

「ご容赦ください」の意味は?

「ご容赦ください」は、「ゆるしてください」という意味で使われる言葉です。ただし、使用する際には、いくつか注意点があります。

本記事で「容赦」と「了承」の違いや例文を確認し、ビジネスの場面で「ご容赦ください」を正しく使えるようになりましょう。

そもそも「容赦」とは

「容赦」とは、「ゆるすことや、大目に見ること」です。「手加減すること」の意味で使われることもあります。

「容赦」と「了承」の違い

「容赦」と似たタイミングで使用される言葉のひとつに、「了承」があります。「了承」とは、「事情をくんで納得すること、承知すること」です。

「容赦」には「ゆるす」という意味が含まれるのに対し、一般的に「了承」はあくまで「理解する」「承知する」ことである点が主な違いとして挙げられます。

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「ご容赦ください」の意味とは

ビジネスメールなどで使われる「ご容赦ください」は、「ゆるしてください、大目に見てください」という意味です。単に「許してください」と伝えるより、丁寧に表現しています。

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「ご容赦ください」の使い方・例文

「ご容赦ください」は、相手に許しを請う場面で使われる言葉です。ビジネスメールだけでなく、ビジネス上の会話でも使用できます。

「ご容赦ください」を使用する具体的なシーンは、「相手の要求・希望を断ることを詫びる」「相手の理解・同意を求める」などです。それぞれ確認していきましょう。

相手の要求・希望を断ることを詫びる場合

取引先や上司の要求や望みに応えることができず、断らざるを得ないことがあるでしょう。「ご容赦ください」を伝えることで、申し訳ないと言う気持ちを添えられます。

たとえば、上司から「13時からの部内会議に参加できそうか」メールで尋ねられた場合、間に合わない場合は以下のように回答できます。

取引先との商談が長引いたため、13時からの部内会議への参加には間に合いそうにありません。何卒ご容赦くださいませ。

相手の理解・同意を求める場合

相手から要求される前に、あらかじめ理解・同意を求める際にも「ご容赦ください」を使用できます。例えば、出張で長期不在にしていて、メールの返信に時間を要する際、以下のように表現するとよいでしょう。

大変恐縮ですが、6月1日から5日まで出張のため不在にしております。ご連絡いただいた際は、返信にお時間をいただきますことをあらかじめご容赦くださいませ。

事前に相手の理解・同意を求める際に使う場合は、「あらかじめ」とセットで使うとよいでしょう。

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「ご容赦ください」と似た言葉

「ご容赦ください」と似た言葉として、「ご了承ください」や「ご理解ください」があります。それぞれの意味や例文を理解しておきましょう。

ご了承ください

「ご了承ください」は、相手に理解を得るための丁寧な表現です。こちらからの提案や要件を相手に納得してもらう際に使われます。

「ご了承ください」の例文

社内会議の場所が当初と変更になった場合、参加者に「ご了承ください」を用いて以下のように伝えるとよいでしょう。

本日ミーティング室Aで実施予定の社内会議は、大会議室で行うことになりました。何卒ご了承ください。

「ご了承ください」の意味や使い方については、以下の記事も参考にしてください。

 

ご理解ください

「理解」とは、「物事の道理や筋道が正しくわかること、意味・内容をのみこむこと」です。「ご理解ください」と伝えることで、「こちらの事情を理解してほしい」ということを丁寧に伝えられます。

ただし、「強い口調で失礼」と考える人もいるため、場や相手を考慮して使うようにしましょう。

「ご理解ください」の例文

自身の転勤に伴い、担当者が変更になることを取引先に伝える場合、以下のように表現するとよいでしょう。「ご理解ください」だと失礼な印象を与えかねないため、「ご理解いただきますようお願い申し上げます」と丁寧に伝えています。

(転勤・異動について説明した上で)
今後は、同じ課の田中が貴社を担当させていただく予定です。大変ご迷惑をおかけしますが、何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。

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「ご容赦ください」を使用する際の注意点

「ご容赦ください」を使用する際は、目上の相手への使用は控える点、謝罪メールで使うには不十分な点に注意しましょう。それぞれ説明します。

目上の相手への使用は極力控える

「ご容赦ください」は丁寧な表現で、相手に敬意を示しています。しかし、命令形で相手に失礼な印象を与えかねないため、極力目上の相手への使用は控えた方がよいです。

目上の相手に対するビジネスメールで「容赦」を使用する際は、「ご容赦願います」「ご容赦くださいませ」「ご容赦のほどお願い申し上げます」などとするとよいでしょう。

謝罪メールで使うには不十分

ミスをした人が自分で「大目に見てください」と言うと、相手に反省の気持ちが伝わらないおそれがあります。そのため、謝罪の気持ちを伝えるメールに「ご容赦ください」では不十分です。

謝罪メールを送る際は、「ご容赦ください」ではなく、「大変失礼いたしました」「申し訳ございません」「お詫びいたします」「お詫び申し上げます」などを使いましょう。

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「ご容赦ください」の意味を正しく理解して使おう

「ご容赦ください」とは?

「ご容赦ください」は、「ゆるしてください」という意味で使われる言葉です。ビジネスシーンにおいて、相手の要求・希望を断ることを詫びる場面や、相手の理解・同意を求める場面で使われます。

ただし、謝罪メールで使用すると、相手に反省の気持ちが伝わらない可能性があるため注意が必要です。「ご容赦ください」の正しい意味を理解し、ビジネスシーンで使用していきましょう。

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