飲んだら書き込むな!? SNSで会社員が絶対守るべき4つのルール

飲食店の従業員が悪ふざけの画像をアップしたり、ホテルの従業員が利用客であった有名人の情報を発信してしまったり……。いま、SNS上のトラブルがあとを絶ちません。

飲んだら書き込むな!? SNSで会社員が絶対守るべき4つのルール

飲食店の従業員が悪ふざけの画像をアップしたり、ホテルの従業員が利用客であった有名人の情報を発信してしまったり……。いま、SNS上のトラブルがあとを絶ちません。「私は大丈夫!」と思うかもしれませんが、皆さんはビジネスパーソンが守るべきSNSのルールを、きちんと知っていますか?

「一企業の組織人がSNSを使うときには、基本的なルールを守らないといけない」と警鐘を鳴らすのは、危機管理・広報コンサルタントの平能哲也さん。そこで今回は、SNSに関して若手ビジネスパーソンが起こしてしまいがちなトラブルと、それを回避するための基本的なルールを平能さんに伺います。

ルールを知らないことで起こるSNSトラブル


まずはSNSによって引き起こされる代表的なトラブルをみていきます。平能さんによると、以下に挙げた3つが典型的なトラブルの例だと言います。

トラブル1:人間関係のいざこざを発信して、退職に追い込まれる


「嫌いな上司や苦手な同僚、取引先とのいざこざについて、SNSで発信したことがある人は多くいるでしょう。これが原因となり、人間関係が壊れてしまうことはよくあります。人間関係が壊れれば、仕事自体もうまくいくはずがありません。結果として退職を余儀なくされることもあります」(平能さん)

トラブル2:会社の機密情報を発信して、会社に不利益をもたらす


「うっかりして社内の機密情報を外部に漏らしてしまうケースもあります。内容をぼかしたヒントもダメです。SNSには無数のチェックの目があるため、ちょっとしたヒントでも、機密情報が割り出されてしまう可能性があるからです。会社に不利益をもたらした場合、退職を迫られるだけでなく、将来が閉ざされてしまう可能性もあります。機密情報を漏らした人間だとして、広く知られてしまえば転職もできなくなってしまうからです」(平能さん)

トラブル3:個人の発言のつもりが、損害賠償沙汰に


「個人の発言だと主張しても、外部の人はそうは見ません。特に所属企業を明かしている場合は、その企業を代弁する発言だと認識される可能性も大です。軽い気持ちで差別的な発言をしたところ、企業のイメージ低下につながってしまい、損害賠償沙汰になる。そんな最悪のことも考えられます」(平能さん)

ここで挙げた代表的な3つの他にも、無数のトラブルが考えられます。企業に勤めている人がSNSで情報を発信するということは、常にリスクをはらんでいるのです。

会社員なら知っておきたいSNSの基本ルール4選


では、これらのトラブルを起こさないためには、どんなことに気を付ければいいのでしょうか。

現在では多くの企業が、「ソーシャルメディアポリシー」や「ガイドライン」を設けています。しかし、「実際に運用されているかは疑問」と平能さん。「個人個人が基本的なルールを把握して、それをきちんと守ることが大切です」と指摘します。

平能さんが指摘する、SNS利用時の基本ルールは以下の4つです。

SNS利用時の基本ルール①:飲んだら書き込まない!


「お酒を飲むとどうしても気持ちが緩み、態度が大きくなってしまうことがあります。酔ってSNSを利用すれば、不適切な内容の書き込みをしてしまうリスクが高まります。自動車の運転について“飲んだら乗るな”という標語がありますが、それと同じように“飲んだら書き込むな”と自覚すべきです」(平能さん)

SNS利用時の基本ルール②:書いたものは必ず読み直す!


「SNSの怖いところは、チェック機能がないことです。誰でもボタン一つで簡単に発信できてしまう気軽さが、リスクを高めています。通常のメディアであれば、必ず情報発信者以外のチェックが入ります。しかしSNSでは自分以外の誰のチェックも受けない状態で、いきなり全世界に向けて発信される。その怖さをもう一度自覚し、送信前に必ず書いたものを読み直すようにしましょう」(平能さん)

SNS利用時の基本ルール③:宗教・政治・他人のプライベートなど、書いてはいけないことを決める!


「書いてはいけないことを自分で決めて、ノートなどに書き留めておきましょう。特に具体的な事柄を挙げておくことをオススメします。たとえば、宗教、国籍、人種といった差別発言につながりかねないものや、ドラッグや暴力などの反社会的なことです。また人によって見方が異なる政治信条や他人のプライベート情報も書いてはいけないことに入れておくべきです」(平能さん)

書いてはいけないことの例:
・宗教、国籍、人種といった差別発言につながりかねないこと
・ドラッグや暴力などの反社会的なこと
・人によって見方の異なる政治信条や他人のプライベート情報
・他人の趣味に対する批判

 

SNS利用時の基本ルール④:SNSとそのリスクについての勉強を怠らない


「SNSには複雑な設定や規則があります。最も重要なのは情報の公開範囲をどのように設定するか(友人だけなど)の正確な知識です。さらに設定や規則は日々変化しているので、定期的にSNSの仕組みやそのリスクについて勉強する必要があります。書籍や雑誌、ネットニュースでの特集など、SNSやそのリスクについての記事はたくさんありますので、目を通すようにしましょう」(平能さん)


気軽に発信できるからといって油断している人もたくさんいると思います。しかし、実は全世界に向けて発信しているのだという自覚を持つことが大切ではないでしょうか。ここで挙げたルールは、基本的なものです。これ以外にもたくさんの注意すべき点があります。もう一度、SNS利用時における注意点を確認することで、自らの将来を棒に振るようなことは絶対に避けましょう。

※この記事は2015/02/09にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています。

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