板挟みの社会人7年生、「仕事内容」より「給与・待遇」「人間関係」に不満あり
給与・待遇…37.4%
人間関係…17.7%
仕事内容…11.3%
労働時間(残業時間・休日など)…8.9%
勤務地…4.4%
その他…4.4%
特にない…15.8%
社会人7年目の皆さんは、職場や仕事についてどのような不満や悩みを持っているのでしょうか。アンケートでは「給与・待遇」に対して不満や悩みを持っている人が最も多いという結果になりました。「(仕事の)負担がある割に給料が低い」「賞与がない」「昇給がない」といった意見が。また医療従事者の方からは「コロナ対応で業務量は増えているのに危険手当が少ない」といった声もありました。
不満や悩みの原因として2番目に挙げられたのは「人間関係」。「上司と意見が合わない」「問題のある部下がいる」「得意先の担当者と合わない」といった声がありました。部下やチームメンバーを率いることもあるけれど、自分の上には上司がいるという中間層が多い社会人7年目。上と下の板挟みで苦労する人が多いのかもしれません。
社会人5年目のビジネスパーソンへのアンケートを振り返ると、不満・悩みの1位は「給与・待遇(33.7%)」、2位は「仕事内容(17.1%)」という結果でした。5年目と比べて7年目の皆さんは、自分の仕事内容よりも職場の人間関係に気を遣う必要のあるポジションにあるということなのかもしれませんね。
次に、この不満や悩みを解消するために、どんな方法に取り組んでいるかを聞いてみました。
仕事の不満や悩みは、家族や友人への相談や転職活動で解消
ある…28.1%
ない…71.9%
職場に不満を抱く社会人7年目の7割は、特に不満や悩みを解消するために行っていることはないようです。皆さん忙しいのでしょうか……。
上の質問で「ある」と答えた人にどんなことをしているか、具体的に聞きました。
家族や友人に相談…31.2%
転職活動…20.8%
上司や同僚に相談…18.8%
副業…10.4%
セミナーやイベントに参加…6.2%
その他…12.5%
不満や悩みを解消するために、「家族や友人に相談」と答えた人が31.2%、「転職活動」と答えた人が20.8%という結果に。
社会人5年目の皆さんにアンケートを行った時には、「家族や友人に相談」と答えた人が45.6%、「上司や同僚に相談」と答えた人が20.6%という結果で、悩みや不満の解消のために誰かに相談するという人が約66%という結果でした。対する社会人7年目では、誰かに相談するという人が50%で、「家族や友人に相談」という回答は、45.6%から31.2%まで減少しています。
社会人生活も7年目を迎え、職場の悩みや不満を、他人に相談せずにひとりで解決できるようになったり、転職活動や副業など具体的な行動に移して解決を図ったりする人が増えてきているようです。
上に立つ人間がムードメーカーになることで、職場の人間関係が良好に
次に、社内の人間関係についても聞いてみました。
良い…26.6%
どちらかといえば良い…43.8%
どちらかといえば悪い…9.9%
悪い…5.4%
どちらともいえない…14.3%
「良い」と「どちらかといえば良い」を合計すると70.4%、「悪い」と「どちらかといえば悪い」を合計すると15.3%という結果になりました。
人間関係が「良い」と回答した人たちは、「忌憚(きたん)なく意見を言える」「チームの連携が図れている」「上司がムードメーカーで、メンバー全員と良好な関係を築けている」など、チームの雰囲気が良いという意見が多く見られました。チームの上に立つ人が良い雰囲気づくりを心掛けることで、人間関係が良くなっていることがうかがえます。7年目の皆さんも、その雰囲気づくりのための一端を担っているのでしょうね。
人間関係が「悪い」と回答した人たちの意見としては、「上司が部下の意見を聞かない」「問題のある後輩が何人かいる」「仕事をしない人達のせいで、チームの士気が落ちる」といったコメントがありました。
後輩の育成経験で自身も成長。能力の高い後輩たちから刺激をもらう
そんな社会人7年目の皆さんに、後輩との関係についても聞いてみました。
はい…51.7%
いいえ…48.3%
社会人7年目の皆さんの約半数が、日常の業務の中で後輩や部下と接しているようです。
では、後輩との関係性はどうなのでしょうか? 上の質問で「はい」と答えた人に聞きました。
良い…39.0%
どちらかといえば良い…47.6%
どちらかといえば悪い…7.6%
悪い…0%
どちらともいえない…5.7%
「良い」と「どちらかといえば良い」を合計すると86.6%、「悪い」と「どちらかといえば悪い」を合計すると7.6%という結果になりました。後輩とは良い関係を築けている人が多いようです。
そんな7年目の皆さんは、後輩のことをどう思っているのでしょうか?
「自分の職場の後輩は仕事のできる子たちばかり。あまり表には出さないけれど熱い気持ちを持っていて、感心することも多い」
「素直で丁寧な仕事をしてくれて、信頼が置ける」
「一生懸命頑張っており切磋琢磨できる」
能力の高さや、仕事に対する意識をプラスにとらえている声が多く挙がっていました。
「指示待ちの人が多すぎる」
「積極性がない」
「すぐ弱音を吐く人が多い」
「上下関係を意識しない新人が多いと感じる」
「自分の新人時代とは違うと感じる」
その一方で、受け身で打たれ弱いと感じている人もいるよう。また、先輩・後輩といった上下関係が緩くなっているとも感じているようです。
「この人を目標にしようと思われるような先輩になりたい」
「話しかけやすく憧れられる先輩でありたい」
「偉そうにならないように心掛けている」
などの意見もあり、良い先輩であろう、優しく接して後輩を育てていこうという意識も感じられました。
「後輩を見ていると態度が大きいなと感じる時がありますが、自分が新人の頃もきっと同じように態度が大きかったと思う。新人の頃と今の自分を比べると、周囲を気遣う意識が大きく変わったと思う」
後輩や部下を育成していくことで、自身もまた成長していると考える人も多いようです。年齢を重ね経験を積むことで、社会人として新たなステージに突入しているのかもしれません。
文=松村知恵美
編集=TAPE
■調査概要
実施期間:2020年8月7日~8日
手法:インターネットアンケート
モニター:Fastask
サンプル数:203名
対象:全国の20〜39歳の入社7年目社会人男女 会社員・公務員
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