高橋書店社員・多田さんが考える「手帳でタスク管理がしやすくなる方法」とは
「手帳でタスク管理をするときは、継続しやすいような工夫を施しつつ、分かりやすさにこだわることが大切かなと思います」
と、話すのは『株式会社高橋書店』広告・広報部の多田友希さん。(以下、多田さん)
その上で多田さんは、タスク管理がしやすくなる方法として以下の3つを挙げています。
管理する内容が整理されていて、手帳に書くことがぶれていない
新しい手帳でタスク管理をする際、「全てのタスクを手帳に書き込もう!」と考える人は多いかもしれません。しかし、多田さんは「その考えは手帳でタスク管理をする上で長続きしない原因になりやすい」と言います。
「最初は『しっかりタスク管理をしよう』と思い、手帳にすべてを記録しがちです。ただ何でも書いてしまうと、内容がぶれて管理しにくい手帳になる可能性があります。また手帳にはスペースに限りがあるので、色々書いてしまうと見づらさも増します。『手帳に書くのはここまで!』と、範囲をあらかじめ決めておくと書くことがぶれなくなり、継続しやすくなるでしょう」
書き方のルールが確立されている
多田さんいわく「内容と同時に、書き方にも自分なりのルールを定めておくのも大切」。特に、タスクの内容ごとに文字色を変えるのはお勧めです。
「書き方のルールを自分なりに定めておくと、手帳でタスク管理がしやすくなります。例えば、仕事のタスクは『黒』重要なタスクは『赤』プライベートの予定は『青』、在宅勤務の場合は日付の横に『家のマーク』を用いるといった簡単なルールで構いません。自分なりにルールを決めてみましょう」
手帳に何も書き込まれていない日がある
多田さんが最後に挙げたポイントは「手帳に何も書き込まない日があってもOK」というもの。毎日手帳に書き込んでこそ、タスク管理のような気がしますが、多田さんは「何も書き込まれていない日を許容することも大切」と言います。
「多くの人が『タスク管理=毎日必ずやるもの』という思いを抱きがちですが、忙しくてタスクが書けない日や、1日タスクが発生しない日もあるはず。そのような時に無理に何か書いても、タスク管理がおっくうになるだけでしょう。続けやすい環境作りもタスク管理には大切です。たとえ書けなかったとしても『そういう日だったんだ』と思って、空白のまま残しておきましょう」
【手帳のレイアウト別】賢いタスク管理テクニック
月間ブロック式は他のレイアウトの手帳とリンクさせる!
月間ブロック式は、見開き1ページに月ごとのカレンダーが載っているものです。月全体の予定やタスクの流れが確認しやすく、手帳を使い慣れていない人でも使いやすいのが特徴です。ただ各日に書けるスペースが小さく、書き込める量が制限されてしまうのが難点。
したがって月間ブロック式をタスク管理に用いる場合は、タスクの詳細が記入できるレイアウトの手帳とリンクさせる方法がお勧めです。ちなみに、たいていの手帳は月間予定ページと週間や日ごとの予定ページがセットになっているので、それぞれをリンクさせた使い方を見つけると使いやすくなります。
月間横ケイ式はプロジェクト進行のタスク管理向き
月間横ケイ式は、同時進行している複数のプロジェクトや複数人のタスクを管理するときに役立ちます。レイアウト上、縦軸でタスク管理できるようになっており、ページを分割することでそれぞれのタスクを書き込むことができます。それぞれのプロジェクトのタスクが被っていないかどうかも確認が取れるため、フレキシブルにタスクが発生する人にお勧めです。
レフト式は左右のページの使い方が大事!
レフト式は、左ページに1週間のタスクを書き込む欄が、右ページがフリーのメモ欄が付いているものです。このタイプは、タスクとその詳細を見開きページにまとめて管理したい人におすすめ。
写真のように、左ページを「午前」「午後」「夜」と3本の軸に分けてタスクを記入し、右ページには左ページに書き込まれたタスクの詳細を記入するといった使い方がお勧めです。
セパレート式も「タスク管理+日々の記録」として使える!
セパレート式は、見開き1ページで1週間分のタスクが書き込めるようになっています。
1日のスペースが大きく罫線が付いている手帳もあるため、週間ブロック式と同じように「タスク管理+日々の記録」として使うことも可能です。
バーチカル式は時間単位でタスク管理をしたい人向け
バーチカル式は、時間単位でタスクを管理したい人向けの手帳です。時間軸はセパレート式やレフト式にも記載されていますが、バーチカル式はそれらよりも時間刻みが細かいのが特徴です。
ただ、一度に多くのタスクを書き込むことはできないため、使い方としては月間ブロック式のように要点のみを書き、下にフリースペースがあればその部分に、なければ他の手帳やツールと組み合わせるのがお勧めです。
リンクアップ式は十字と罫線をどのように使うかがポイント!
リンクアップ式は高橋書店さんオリジナルのレイアウト手帳で、十字で4分割に分けられた部分とケイ線欄をどのように活用するかがポイントです。
例えば十字部分には、左上から時計回りに「重要で急ぎの案件」「重要だが急ぎではない案件」「重要でも急ぎでもない案件」「重要ではないが急ぎの案件」を書くよう、ルールを決めます。各スペースに個々のタスクを当てはめ、詳細は右側の罫線欄に記入するとタスクが整理されるでしょう。この区分けによって、日々のタスクの優先順位が明確になるのもメリット。もちろん、十字部分の分け方は自由です。個々の状況に合わせて変えましょう。
週間ブロック式は、日々の記録をメインに活用!
週間ブロック式は、各日にフリー欄と罫線が一緒になったブロックが割り当てられているものです。月間ブロック式よりも書けるスペースが広いため、タスクだけでなく日々の記録をたっぷり書き込めます。
1頁1日(2日)記入式は「自由度の高さ」の活用がポイント
1頁1日(2日)記入式の特徴は、どのレイアウトよりも自由度が高い点。そのためタスク管理も個々によって異なります。
記入例では、1ページごとに縦線を引き、タスクを書き込む部分とフリースペースに分けてそれぞれのタスクと詳細をまとめて見られるようになっています。
またこのタイプは「月間ブロック式」と相性が良く、ブロック式に書いたタスクのリンク先としても使えます。とにかく自由にタスク管理をしたい人、ミーティングが多くタスクも詳細も全部ひとまとめにしておきたい人は、こちらを活用すると良いでしょう。
以上、多田さんがお勧めするタスク管理の方法でした。手帳によってタスク管理の方法は異なるものの、どれも「分かりやすく整理されているかどうか」にこだわっている点は共通しています。手帳でタスク管理がうまくできていないと感じたら、今回紹介したテクニックを試してみください。
文=トヤカン
編集=TAPE
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