- 「何卒」の意味
- 「何卒」のビジネス上での使用シーンは?
- ビジネスシーンにおける「何卒」の正しい使い方
- 「何卒」と似た言葉・表現
- 覚えておくて便利な「何卒」を使ったフレーズ
- 「何卒」を使用する際の注意点
- 「何卒」は強調する際に使う言葉
「何卒」は、「どうぞ・どうか」の意味で使う言葉です。目上の相手に依頼するメールや、案内文書などでよく使われます。
ただし、「何卒」を使う際は何度も使用しない点や、「どうぞ」と重ねない点などに注意しなければなりません。本記事で「何卒」の意味や正しい使い方について、例文を交えてわかりやすく解説します。
「何卒」の意味
「何卒」は相手に強く願う気持ちを表す言葉で、「どうぞ、どうか」を意味します。読み方は、「なにとぞ」です。
「何卒」自体に敬語の意味は含まれませんが、敬語表現とあわせて用いることで相手に丁寧な印象を与えられます。
「何卒」のビジネス上での使用シーンは?
「何卒」は、社内で上司にお願いする場面や、取引先や顧客とやり取りを交わす場面などで使う言葉です。とくに、ビジネスメールを送信する際の締めに用いられます。
ビジネス上で「何卒」を使う際は、「何卒よろしくお願い申し上げます」などのフレーズで使うことが一般的です。
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ビジネスシーンにおける「何卒」の正しい使い方
「何卒」は、主に依頼する際や案内文書、締めの言葉などに使います。それぞれの正しい使い方を、例文から確認していきましょう。
メールで依頼する際の例文
メールで上司や取引先に依頼する際、「何卒」を「お願い」と一緒に使います。
(取引先に面談希望を伝えて)
つきましては、〇〇様のご都合のよろしい日時をご教示いただけますでしょうか。
お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
社内・社外の文書で使う際の例文
社内・社外に案内文書を出すときにも、「何卒」を使います。
(会社の懇親会案内文書で)
出欠は○月◯日までに、ご回答ください。
なお、会費は当日集金します。何卒よろしくお願いいたします。
挨拶の締めに使う際の例文
依頼や案内のメール・文書に限らず、挨拶の締めに「何卒」を使うこともあります。
(取引先へ会食のお礼メールで)
昨日は、心のこもったおもてなしありがとうございました。
おいしい食事をいただきながら、〇〇様と情報交換ができ、大変有意義な時間を過ごすことができました。
次回は、ぜひわたしのおすすめのお店でお返しさせていただければ幸いです。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
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「何卒」と似た言葉・表現
「何卒」には、いくつか似た言葉・表現があります。意味や例文を理解しておきましょう。
ぜひ
「ぜひ(是非)」も心をこめて強く願うさまを表現した言葉です。口語・文語問わず、何かを依頼する際や希望を伝える際などに使います。
(取引先へのメールで)
ぜひ一度お会いして、今後の流れについて打ち合わせをお願いしたく存じます。
どうぞ
「どうぞ」は、丁重に頼んだり心から願ったりする気持ちを表す言葉です。「何卒」や「ぜひ」と同様に、ビジネスシーンで相手に強く依頼する際や、文章を締めくくる際に使います。
先日は、弊社までお越しいただき、誠にありがとうございました。
ご不明点や疑問点などがございましたら、お気軽にご相談いただければお気軽にお問い合わせくださいませ。
今後とも、どうぞよろしくお願いします。
覚えておくて便利な「何卒」を使ったフレーズ
ビジネスシーンで使用する機会の多い「何卒」を使ったフレーズをまとめました。参考にしてください。
- 何卒よろしくお願いいたします
- 何卒よろしくお願い申し上げます
- 何卒ご理解のほど、よろしくお願い申し上げます
- 何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます
- 何卒ご容赦ください(ませ)
「何卒ご理解のほど、よろしくお願い申し上げます」や「何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます」は、理解してほしいことを丁寧に依頼する言葉です。また、「何卒ご容赦くださいませ」も、丁寧に相手の理解や同意を求める際に使われます。
「容赦」の正しい使い方を知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
ご容赦くださいの意味や使い方をマスター!了承との違いも理解しよう
「何卒」を使用する際の注意点
「何卒」を使用する際には、いくつか気をつけなければならないことがあります。使い方を間違えてマナー違反にならないように、ここで注意点を確認しておきましょう。
「何卒」をひとつの文書で何度も使用しない
「何卒」をひとつのメールや文書で何度も使用すると、何を言いたい文章なのか伝わらなくなります。丁寧に伝えたい場合でも「何卒」の乱用は控え、大切な部分や締めにのみ使うようにしましょう。
「何卒よろしくお願いします」が不自然とされることがある
受け手によって、「何卒よろしくお願いします」を不自然な表現ととらえることがあります。一部で「何卒」は「申す」や「いたす」などの謙譲語とあわせて使うべきとの考えがあるためです。
必ずしもNGとはいえませんが、誤解を与えないため「何卒よろしくお願いいたします」「何卒よろしくお願い申し上げます」と表現した方がよいでしょう。「よろしくお願いします」を使う場合は、「どうぞよろしくお願いします」とします。
「どうぞ」などと重ねて使用しない
同じような意味を持つ「どうぞ」などと一緒に使用しないことも大切です。「どうぞ何卒よろしくお願いいたします」とせず、「何卒よろしくお願いいたします」「どうぞよろしくお願いいたします」としましょう。
口語よりも文語で使われる機会が多い
「何卒」は、基本的に口語(話し言葉)よりも文語(書き言葉)で使われる機会が多い言葉です。一方、「ぜひ」や「どうぞ」は口語でも文語でも使われます。
ただし、プレゼンの締め言葉などで使うこともあるため、「何卒」を口語として使用することがNGとは言い切れません。
相手によって使い分ける
同僚や後輩、親しい先輩などに「何卒」を使うと、不自然な印象を与えかねません。依頼する際や文章の締めに決まって「何卒」を使うのではなく、読み手によって使い分けるようにしましょう。
「何卒」は強調する際に使う言葉
「何卒」は相手に強く願う気持ちを表す言葉です。一般的に、上司や取引先に依頼する場面や、メールの締めくくりなどで使われます。
ビジネスシーンで使う機会の多い言葉ですが、何度も使用するとわかりにくくなる点や、「どうぞ」と重ねない点に注意が必要です。「何卒」の意味を理解した上で、今日からビジネスメールに使ってみましょう。
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