何にどれくらい集中するかをシンプルに管理! 集中力を高めるアプリ「集中」とは<開発者インタビュー>

集中力が続かない。そんな悩みを抱えるビジネスパーソンにオススメしたいアプリが、「集中」。集中力を高めるために開発されたこのアプリには、集中した時間と集中度合いを記録する機能や集中力を高めるためのコラムなどのコンテンツがあり、集中するためにピッタリ。そんなアプリを作った戸田大介さんに開発の裏側を伺いました。戸田さんがアプリ開発する中で感じた「集中して仕事をする上で大切なこと」とは!?

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アプリ「集中」には集中するためのタイマーと休憩のタイマー、そして記録する機能を搭載!

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――「集中」というアプリを開発されたきっかけは何だったんですか?

戸田大介さん(以下、戸田):僕が求めている機能を搭載したアプリを探していたんですが、現実には見つけられず…。じゃあ作っちゃう? ということで開発したんです。具体的にどういう機能が欲しかったかというと、ボタンひとつで集中する時間を起動でき、1日どれくらい集中したのかの記録もできる、というものです。

――このアプリの使い方を教えてください。

戸田:アプリを起動して、集中するタイマーボタン(10分、25分、60分)をセットし、どんなことに集中するかカテゴリを選択してください。カテゴリの初期設定は「数学」「英語」「物理」と勉強がテーマになっていますが、仕事に取り掛かる場合はどんな業務かを入力。入力が面倒な方は「設定せず続ける」のボタンを押してください。ボタンを押すとタイマーが発動しますので、集中することに取り掛かるだけ。集中したことを記録する機能もありますので、その日、どんなことに集中したかを振り返ることもできますよ。

【アプリ「集中」の使い方】

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(1)集中するタイマーをセット。タイマーは「10分」「25分」「60分」となっているが、3つの時間以外を希望する場合、その時間を設定することも可能。
(2)集中することを分類する。

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(3)集中する
(4)集中終わり。セットした時間が終了したら、「時間を短く感じましたか? (集中できましたか?)」の質問に答え、集中の度合いを記録する。

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(5)休憩する。休憩する時間は「1分」「5分」「10分」と選ぶことが可能。
(6)記録する。集中した時間や度合いを記録し、振り返ることもできる!

アプリ「集中」を使ったことで働く時間は毎日4時間未満に。空いた時間を有効活用

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アプリ「集中」を開発した戸田大介さん

――集中する時間が終わったら休憩する時間を設けていますよね。戸田さん自身、集中するタイマーと休憩するタイマーは何分に設定していますか? また「集中+休憩」を1セットとすると1日何セットこなしていますか?

戸田:僕は現在は独立し、自宅で働いています。なので会社員のような働き方をしていないため、多くの方の参考になるか分からないのですが…。えーと、まず起床したら仕事に取り掛かります。25分間集中し、1分間休憩。これを3セット繰り返したら、朝ごはんを食べ、1~2時間ほどフリータイム。それからまた3セットを繰り返したらランチタイムへ。食べ終えたら3セットをし、その日の業務は終了です。

――えっ、1日225分しか働いていないということですか? つまり4時間弱?

戸田:そうですね。毎日、このルーティンを繰り返しながら過ごし、それ以上、働かないようにしています。

――なぜそれ以上、働かないと決めたのですか?

戸田:会社員時代、疲れるまで働いており、その日はOKでも翌日になると再起不能になってしまうと気付いたんです。それよりは時間を区切って仕事をしたほうが集中力も上がり、パフォーマンスも良くなるので、この働き方をルーティンとしました。

――一般的な会社員は8時間勤務ですが、戸田さんは4時間弱しか働かない。会社員に比べ、自分の時間が増えますよね。その時間は何をしているんですか?

戸田:本や漫画を読んだり、映画を観たりして、インプットをしています。そこから仕事のヒントを得ることもありますよ。

――戸田さん自身、このアプリを使うことで仕事に変化は生まれましたか?

戸田:「集中」は自分がどれくらい集中したかを記録できる機能がありますが、記録を付け始めたおかげで1日に集中できる時間の限界が4時間弱だと気付いたんです。その気付きのおかげで、限界を意識しながら仕事ができ、無理をしなくなりました。それもあってか毎日、心身ともに健康な状態で気持ちよく仕事に臨めています。

人間の集中力は続かない、という事実を無視した社会の仕組み

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――アプリの中に「集中すること」に関するコラムを書かれていますね。その中で印象的だったのが、「そもそも集中は続かない」と書いていること。               

戸田:このアプリを作るために、集中力に関する学術書や論文を読みあさったんですが、どの学者も人間の集中力には限界があると書いているんです。また120分以上集中できると唱えている論文なども見つかりませんでした。にもかかわらず、世の中の多くの仕組みは人間の集中力は続かないという事実を無視して作っている。例えば、会社員の勤務時間は1日8時間が一般的。その仕組みが間違っているのではないか? と疑問を投げ掛けたく、コラムを書きました。

――利用者を集中させるため、アプリにどんな機能を入れましたか?

戸田:たくさんあるのですが、一番は時間制限を設けたこと。これは僕の経験から出た結論なんですが、時間に限りがあるから集中できると思っています。

――確かに! 仕事には納期がありますが、納期があるから仕事は決まった時間内に終わらせないといけません。納期は時間の制限とも言えますね。もし納期がなければ集中せず、ダラダラと過ごしてしまうことも。

戸田:そうですよね。またこのアプリは集中した時間やどれくらい集中したかを記録することもできます。この記録を振り返ることで、どれくらい集中して仕事をしたかを意識してみてください。そして集中したことで、仕事の成果を上げてほしいと思っています。なぜなら僕は「報酬=成果」だと思っているからです。一方、世の中は、消費した時間で仕事の報酬を受け取っている。例えば、アルバイトは働いた時間で給料をもらい、会社員は残業時間で残業代をもらう。でも「報酬=時間」は働く本質でしょうか。「長時間労働をしたから頑張った」という評価では、時間を消費した人は疲弊します。どれだけ長く働いたかではなく、どれだけ集中して成果を上げたか、が重要なんです。その働き方をするために、「集中」というアプリを使ってみてください。

「集中」iOS版ダウンロード
「集中」Android版ダウンロード

取材・文=野田綾子
編集=TAPE

【プロフィール】
戸田大介
アプリ開発者。IT企業・bondavi株式会社の代表取締役社長。B2B事業のほかにモバイルアプリ事業を手掛け、これまで「集中」「継続する技術」「試行錯誤」「記録」といったアプリを開発。
bondavi株式会社
Twitter

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